史実
悼襄王の嫡子として生まれ、太子に立てられるが、父の寵妃・倡姫の讒言を受け、廃嫡される。代わりに倡姫の子・公子遷が太子となる。
秦の名将・王翦によって国都・邯鄲が陥落する。幽繆王は捕虜となり、趙は事実上滅亡した。しかし、嘉は一族を連れ代に逃れ、亡命政権を打ち立てた。燕王喜と結び、秦に抵抗を続けた。
燕の太子・丹が秦王政を暗殺しようとしたことから、秦軍が燕に侵攻。燕・代連合軍は応戦したが敗北、燕の国都・薊が陥落。燕王喜と燕太子丹は遼東に逃れた。嘉は燕王喜に「丹を殺して秦王に首を献じれば、秦王の怒りは必ず解け、燕の社稷は幸いにも続くことでしょう」と書を送った。燕王喜は太子丹を殺すとその首を秦に献じ、確かに秦の侵攻は止まった。しかし、この和睦は一時のものに過ぎなかったのである。
再び秦の侵攻は始まり、王賁率いる秦軍が遼東を攻め、燕王喜を捕虜とし、燕は滅亡。王賁はさらに代の地にも攻め入り、嘉は捕虜となった。ここに趙は完全に滅亡したのである。
始皇帝の死後、趙の公族の末裔・趙歇が趙王となる。しかし、漢の劉邦に敗れ処刑された。ここに趙の王統は完全に途絶える。
キングダム
父・悼襄王と違い聡明な、有望な次期国王として登場。李牧を信頼し、李牧からも真の光明と期待されている。並みいる家臣からも嘉の時代が来ることを切望されている。
李牧の斬首を取りやめるよう父に進言するが、右耳を噛み千切られる。父の死後実権を握り、囚われていた李牧ら賢人(いずれも悼襄王に諫言した家臣や諸侯たち)を解放し、国の立て直しを図る。
しかし、父の遺言で異母弟・遷が次期国王に指名されたことで実権を奪われ、遷一派の刺客や追っ手に命を狙われるも、李牧の知人の城・法紹に落ち延びる。父以上の愚王になるだろう遷が王位を継ぐことで趙の未来に絶望し、慟哭した。