概要
兵庫県競馬組合が園田競馬場ダート1870mで施行する地方競馬の重賞競走である。格付けは「重賞Ⅰ」。
兵庫県競馬におけるグランプリレースである。
2008年までは2400mで施行されていた競走で、アラブ時代は年に何度か行われていた距離（改修前は2300m）だったが、楠賞全日本アラブ優駿の廃止や他重賞の距離短縮で、2006年までは園田唯一の2000m超レースだったため、騎手の腕に負う部分も大きく、また展開に左右されてしばしば波乱が起きた。なお、2007年以降は六甲盃、兵庫大賞典が2400mで施行されるようになった一方で、本競走は2009年より距離が1870mに短縮された（兵庫大賞典も2010年以後は1870mになったが、2024年から1400mに短縮）。
1999年まではアラブ3歳（全て現在の表記）以上、2000年はサラブレッド3歳限定、2001年から2004年まではアラブ、サラブレッド混合で3歳以上とめまぐるしく出走条件が変動したが、2005年からはアラブ系の退厩に伴いサラブレッドだけとなった。
2012年からは、A1、A2級所属馬及び重賞勝ちのある3歳馬からのファン投票、記者選抜で出走馬が決定されており、このうち出走意志のあるファン投票上位6頭、記者選抜馬2頭に優先出走権が与えられる。「兵庫県競馬古馬王道路線の総決算」という位置づけから高額賞金レースとなってからも他地区所属馬には門戸が開放されておらず、2019年のシュテルングランツのように一戦だけ兵庫に転厩して出走を狙う競走馬もいる。
園田2400mのレコードタイムはアラブのワシュウジョージが2001年のこのレースで記録しており、皮肉な事にサラブレッドも出走可能になった2001年になってからのものだった。しかし、アラブ系の退厩後に公式記録上は同年2着のホワイトテンションがレコードホルダーになっていた（公式ではアラブ系のレコードが削除されたため）。年に数度しか施行されない2400mのレコード更新は難しいと思われていたが、2009年3月5日に行なわれた第46回六甲盃でマイエンブレムが2分36秒5のレコードタイムを叩き出した。
1着賞金は3000万円で、これはダートグレード競走を除くと兵庫県競馬の中での最高賞金レースである。
競走条件
条件
サラブレッド系3歳以上、兵庫所属（ファン投票、記者選抜）
出走意思のあるうちのファン投票上位6頭、記者選抜馬2頭に優先出走権があり、残りの最大4頭は自場収得賞金順に決定する。ファン投票対象は、3歳以上の兵庫県所属現役競走馬のA1・A2クラス及び本年の3歳・古馬の重賞優勝馬。
負担重量
定量（3歳55kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減）
歴代優勝馬
| 回 | 施行年 | 馬名 | 騎手 |
|---|---|---|---|
| 1回 | 1958年 | 不明 | 不明 |
| 2回 | 1959年 | 不明 | 不明 |
| 3回 | 1960年 | 不明 | 不明 |
| 4回 | 1961年 | 不明 | 不明 |
| 5回 | 1962年 | 不明 | 不明 |
| 6回 | 1963年 | 不明 | 不明 |
| 7回 | 1964年 | 不明 | 不明 |
| 8回 | 1965年 | 不明 | 不明 |
| 9回 | 1966年 | 不明 | 不明 |
| 10回 | 1967年 | タガミホマレ | 不明 |
| 11回 | 1968年 | 不明 | 不明 |
| 12回 | 1969年 | 不明 | 不明 |
| 13回 | 1970年 | 不明 | 不明 |
| 14回 | 1971年 | 不明 | 不明 |
| 15回 | 1972年 | 不明 | 不明 |
| 16回 | 1973年 | ウメオー | 花村通春 |
| 17回 | 1974年 | ヤマホーマー | 稲田彰宏 |
| 18回 | 1975年 | イチトク | 緒方勝 |
| 19回 | 1976年 | イチトク | 緒方勝 |
| 20回 | 1977年 | スピードコンカ | 花村通春 |
| 21回 | 1978年 | スピードコンカ | 石川昇 |
| 22回 | 1979年 | ボールドエース | 稲田彰宏 |
| 23回 | 1980年 | スポツトニセイ | 保利良次 |
| 24回 | 1981年 | ヒカリイサミ | 池辺松根 |
| 25回 | 1982年 | サチエノヒリユウ | 田中道夫 |
| 26回 | 1983年 | ハクバフアースト | 花村通春 |
| 27回 | 1984年 | タイヨーキング | 保利良次 |
| 28回 | 1985年 | スマノヒツト | 西川精二 |
| 29回 | 1986年 | スマノヒツト | 花村通春 |
| 30回 | 1987年 | ヤングトスター | 保利良次 |
| 31回 | 1988年 | シルバーブリツト | 保利良次 |
| 32回 | 1989年 | インターロツキー | 田中道夫 |
| 33回 | 1990年 | シバノアマゾネス | 赤木高太郎 |
| 34回 | 1991年 | タカサゴスピード | 花村通春 |
| 35回 | 1992年 | インターロツキー | 平松徳彦 |
| 36回 | 1993年 | ヒカサクィーン | 尾林幸二 |
| 37回 | 1994年 | マルセンガバナー | 田中道夫 |
| 38回 | 1995年 | サウンドランナー | 平松徳彦 |
| 39回 | 1996年 | シリウスファースト | 永島太郎 |
| 40回 | 1997年 | エイランボーイ | 小牧太 |
| 41回 | 1998年 | ニホンカイユーノス | 小牧太 |
| 42回 | 1999年 | エイランボーイ | 永島太郎 |
| 43回 | 2000年 | エクスハリケーン | 永島太郎 |
| 44回 | 2001年 | ワシュウジョージ | 小牧太 |
| 45回 | 2002年 | コスモクロス | 下原理 |
| 46回 | 2003年 | マイネルエクソン | 永島太郎 |
| 47回 | 2004年 | ロードバクシン | 有馬澄男 |
| 48回 | 2005年 | ニューシーストリー | 永島太郎 |
| 49回 | 2006年 | タガノインディー | 木村健 |
| 50回 | 2007年 | ベストタイザン | 下原理 |
| 51回 | 2008年 | アルドラゴン | 木村健 |
| 52回 | 2009年 | ハスフェル | 赤木高太郎 |
| 53回 | 2010年 | スマイリングフィル | 川原正一 |
| 54回 | 2011年 | ホクセツサンデー | 永島太郎 |
| 55回 | 2012年 | ニシノイーグル | 川原正一 |
| 56回 | 2013年 | オオエライジン | 下原理 |
| 57回 | 2014年 | トーコーニーケ | 川原正一 |
| 58回 | 2015年 | エーシンサルサ | 下原理 |
| 59回 | 2016年 | バズーカ | 木村健 |
| 60回 | 2017年 | サウスウインド | 赤岡修次 |
| 61回 | 2018年 | マイタイザン | 杉浦健太 |
| 62回 | 2019年 | タガノゴールド | 下原理 |
| 63回 | 2020年 | ジンギ | 田中学 |
| 64回 | 2021年 | ジンギ | 田中学 |
| 65回 | 2022年 | ラッキードリーム | 下原理 |
| 66回 | 2023年 | スマイルミーシャ | 吉村智洋 |
