「……私たちさ 大人になっても、ずっと地元で遊ぼうね!」
はじめに
この物語はフィクションです。実際の人物・団体・事件・薬物・組織とは一切関係ありません。犯罪行為を肯定・助長するものでもありません。またこの物語の登場人物は全て20歳以上です。
概要
usagi氏による作品。毎週土曜の夜に更新(時々イラストも投稿される)。
「地元から一歩も外に出たことのない少女達が、無知ゆえにどれだけ不幸な目に遭おうとも「地元最高!」と言い続ける漫画」と紹介されている。
一見すると可愛らしい絵柄だが、「日常系ウシジマくん」とも言われるドス黒い作風で人気を集める。主にガールズバッドチームでの活動と、貧乏を凌ぐ生活描写が多い。
また、回が進むに連れて警察組織との攻防や他チームとの抗争などが盛り込まれ、さながらヤクザ映画の様なストーリー展開がなされており、絵柄とは裏腹にひりつく様な緊迫感に彩られている。
登場人物たちは大なり小なり貧困・家庭内の不和・虐待・イジメ・他人と相容れない本性などによってまともな善性を育めなかった者たちで占められており、「普通に成れない苦しみ」を抱えている。そんな彼女たちが、しみったれた現状を何とかしようと手段を問わず足掻き続けるのが本作のテーマともなっている。
刑務所日常漫画「ごくちゅう!」とのコラボも度々行っている。
登場人物(ネタバレ注意)
東地区
…紅麗亞のグループが縄張りにしているエリア。
- 紗音琉(しゃねる)
本作の主人公。
詳細は「シャネルちゃん」を参照。
- ちひろ
(…あれ? もしかしてわたしって犯罪者なのかな)
黒髪ポニーテールの女の子。中卒。
シャネルの幼馴染で行動を共にしていたが、彼女が『アサガオ』を育てる側に回ってからはほぼ一人おにぎり屋で働くようになった(ちなみに時給がものすごく安い)。武闘派の一方で、番外編では犬に怯えたりと可愛い姿も見せている。
シャネルよりは教養があり状況を客観視できているようだが、危なげなことも「気のせい」で済ませてしまっている。また、基本的に小心者のわりに短気かつ短慮な面が目立つ。薬にのめり込み易い方。
暴走族の姉と、ボクシングが強い後輩がいるらしい。
- 紅麗亞(くれあ)
「…あんなに沢山悪いことしといてさぁ
もう普通の生活なんて戻れるわけないじゃん」
根元が黒くなった金髪ロングの女性。シャネルたちが住む東地区における元締め。色黒でスタイル抜群だが甘い物が好き。
名前はInstagramのストーリーで募集されたもので、募集時の呼称は「半グレ先輩」。
目元には肉球のタトゥーがあるが、実際に猫を多頭飼いし、「モモちゃん」などの可愛い名前を付ける意外な一面も。ただ、それ以上に背中に彫った鬼の入れ墨が凄まじい。
どこまで深く考えているのかまったくもって底知れない人物でもあり、基本的には策謀を巡らすタイプだが、手を出すときはがっつりと手を出す。
シャネルたちには厳しく接するが、時折(主に貧しさを目の当たりにしたときなど)彼女たちを心配するような素振りを見せる(ちひろ曰く「怖いけど本当はやさしい」)。
メリハリのつけ方が上手く、シャネルたちが今の仕事を辞めたいと言い出した時には次のように丸め込んでいた。
「私が二人を守ってあげる!」
「2人には貧乏を抜け出して幸せになってほしいからね…お仕事もっと頑張って、みんなでお金持ちになろうよ!」
「だって私たちは──同じ地元の仲間なんだから!」
- こはる
「…じゃあシャネルちゃんの素敵な新生活に乾杯♪」
『アサガオ』を育てる“グロワー”の女性。黒髪ぱっつんロングが特徴。左手の薬指と小指を詰めている。上半身には鮮やかな彫物が描かれているが、子供の頃に受けた刺し傷や暴行の痕が残っている(本人は武勇伝のように語る)。紅麗亞やしづかの先輩にあたるゆなちぃ先輩やももかが中学生の時に割と今の見た目に近かったので、作中では年輩にあたると思われる。
一人称は「オレ」で威勢の良い関西弁を話す。シャネルにアサガオの育て方と上下関係を徹底的に叩き込んだ。
常に酔っぱらっており、一味唐辛子をタバコでかき混ぜた焼酎(本人曰く、「金魚」)を好む。作中でも隋一の狂暴さと強さを持ち、ジャイアニズムを突き詰めたパワハラの塊。
めちゃくちゃ臭いらしい(シャネル曰く「アルコールと小便の混じった匂い そして、風呂に入らない人間特有のすえた匂い」)。
- キョウコ
紅麗亞の部下。眉なしでピアスが特徴。シャネルたちよりも立場は上のようで、紅麗亞・こはると食事をしたり、彼女らに●ちゃん・しづかなどの情報を伝えている。また、紅麗亞の車を運転していることもある
西地区
…しづかのグループが縄張りにしているエリア。
- しづか
「このドラッグ使って、地元をもっと最高にしようよ!」
黒髪を一つにまとめた女性で、首には数珠のような刺青がある。西地区の元締めで、紅麗亞への異常な執着心を見せる。基本的に感情に振り回されるため、頭を使うのは苦手らしい。
紅麗亞たちからは「シ●ブ中キチガイメンヘラヤクザ」と称され、危険視される人物(正確には破門されているため、元ヤクザである)。刑務所から出所後は早速部下に情緒不安定かつパワハラ会議めいた対応をする。
カナ、クロミ、サキの三人の部下がいる。
全く更生しておらず、紅麗亞たちが仕切る東地区に対する西地区で『バルーン』を流行らせようと目論む。
ちなみに名前はTwitterやInstagramで「陰湿そうな名前」として募集されたもので、「志津香(しづか)」が採用された。
- カナ
しづかグループで働いている。左目の下に「haapy」のタトゥーがある。他の2人と違ってしづかに対してはタメ語で喋ってる。一見すると常識人だが実際は武闘派であり、しづかに戦闘を命じられた際にはクロミとサキは困惑していた中で先陣きって向かっていた。
- クロミ
しづかグループで働いている女の子。中学生の時に東京から引っ越してきた。家にピアノやパソコンがあるなどなかなか裕福。
第87話「イメチェン」で、ちひろに会った際、二重に整形したことを明かす。アイドルを目指してダンスや歌の練習をしており、これまでのしづかグループでの活動は資金稼ぎや「元ヤンアイドル」としてのキャラ付けのためだったことが判明した。
そういった事情もあってか作中においてかなりの常識人でもある。
- サキ
しづかグループで働いている女の子。3人の中では最も下っ端で、早々にしづかによるパワハラの犠牲者になる。まだ若いこともあってか仕事に対する戸惑いや、短慮、虚栄心が目立つタイプで、それがとある騒動を引き起こすことになる。
3人の妹とともに生活している。
南町
アケミグループが縄張りとしている地域で、港がある。
- アケミ
南地区の元締め。頭の右側を強く編み込んでいる。かつては紅麗亞をボコボコにして失神させたこともあるが、今はオーラも薄れて過去の栄光と化しつつある模様。弁当(執行猶予)があるため、あまり無茶なことはしたくないらしい。
- リカ
キティと共にアケミグループで働いている。シャネル、ちひろと同い年の割にだいぶ背丈が小さいが、これは小学生時代からの喫煙習慣によるものらしく、背丈の低さを指摘されると激怒する。ヤンキー漫画に強い憧れを持っており、ある種本格派ともいえるシャネルたちの日常に戸惑いを見せることも。
- キティ
正確には「姫愛」でキティ。リカと共にアケミグループで働いており、高い背丈に猫耳帽子がトレードマーク。
その他
- ●(まる)ちゃん
「…………」
黒髪を三つ編みにした女の子。現在は眼帯を付け、ある事件の後遺症で車椅子生活になったはずだが、片足を引きずりながらバットを振り回す。
かなり異質な存在で、「この地元で1番狂った奴」らしく怪我を負っても無反応であり、片手で振るったバットで床を砕いたり敵と見なした者を骨折させたりと戦闘面でも驚異的。
捨て子で戸籍がないことから警察も手出しできず、彼女を捕まえようとした警官が何故か家族全員で自殺したこともあるという。
- ゆなちぃ先輩
紅麗亞の先輩で、50人に対して釘バットで勝利した伝説から「釘バットのゆなちぃ」と呼ばれている。現在は親友であるももかと共にキリトリ屋(詐欺師や泥棒から金を奪い取る)をしているが、彼女たちの行動が騒動を巻き起こすことになる。
見た目がかなり特徴的で、金髪で額には「☆馬鹿上等☆」と入れ墨、さらには歯の本数がまばらとインパクト大。
- ももか
しづかの先輩で、ボクシングをかじっている。ゆなちぃと共にキリトリ屋をやっている。親友のゆなちぃと共に成功のために邁進するが、それが騒動へと発展していく。
- 可子
シャネルの妹で、名前はココと読む。姉と同じくボロい部屋に一緒に住んでいる。
まだ幼く、シャネル達の半グレ活動に関してはよく知らないようだが、紅麗亞からはシャネルが仕事から逃げないよう遠回しに人質のような扱いを受けている。
ギャンブル運は強い。
夢は刑務所に入ること(本人はご飯が毎日食べれる所だと勘違いしている。)。
警察
- 奈良
シャネルたちの地元の警察官。躊躇なく暴力を振るい、紅麗亞を捕まえるために半グレの手を借りようとするなど、正義とは程遠いどころか本作に登場する半グレたちとそう変わらない振る舞いをする。時には銃さえ脅しに使うこともあるが、美雪という名前の娘がおり、彼女に可愛らしい弁当を作るなど家庭的な一面もある。劇中でも指折りの危険人物であり、自らを正義と信じて疑わないダーティーコップ。
- 赤木
奈良の部下。尊敬する奈良のヤバさに隠れているが、こちらも恫喝じみた言動が多々見られる。なお、そんな赤木の目から見ても奈良は「倫理観1ミリもない」らしい。
- 白山
地元警察の署長。暴力に明け暮れていた少女時代の奈良を警察官の道に誘った恩人。当初は悪を許さぬ気高き警察官、だった。しかし、年月を経るごとに権力と保身を求めたことですっかり変節してしまい、表沙汰に出来ない案件を色々と抱えている。
住民たち
- バカギャル(仮称)
シャネルたちの友人。派手な出で立ちでお嬢様言葉を話す。見た目に反して裕福…な訳ではなく、シャネルによると小さい頃に育児放棄されており、預けられた『じいや』の家にある「お姫様のアニメ」を見て育った。彼女にとってはパチンコの景品であるカップラーメンも立派な「ご馳走」である。
シャネル・ちひろ「無知って救いだね〜」
- 新卒OL マリ
黒髪ボブで眼鏡をかけた女性。丸の内のオフィスで働き始めたばかりだが、あるルーティンのおかげで息抜きしながら生活できている。
- ケイ
ベリーショートの女の子。首や両腕には刺青がびっしり入っている。
- 先輩
ケイの先輩。目が怖いが、彼女に“ゾンビ”を見せてくれる優しい先輩。
- ひかりちゃん
シャネルの友人。久しぶりに彼女と再会するが、シャネルの現状に驚き、自分の高校に来ないかと誘う。
- サラリーマン(仮称)
鋭い目付きの一般人の男性。シャネルたちが働く「☆おにぎりや☆」のシャケおにぎりを気に入っていたが、ある日「山菜おにぎり」という裏メニューがあると知り・・・。
- 泥棒
クリスマスイブにシャネル宅に盗みに入った女性。だが、何もない部屋に二人きりで眠る姉妹を可哀想に思い、食べかけのチョコレートを置いていく。
ささやかながら、これが姉妹にとってのクリスマスプレゼントになった。
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地元最高(表記ゆれ)
ごくちゅう!:主人公の晴乃うららがシャネルと友達。