概要
SC(スペースセンチュリー)以前の過去の時代に起こった国家間の武力紛争を経て、樹立した地球を統治する統一国家。
七つの自治州で構成された連邦制国家で、構成している州はヨーロッパはメドール州(クリンやドナンはここの出身)、南米はマルドー州、アジアはテシオ州、オセアニアはマラン州、ロシア(放送当時はソ連)はコホード州、北米はミンガス州、アフリカはローディア州になっている。
それらは最高意思決定機関である連邦評議会が統治しており、その評議会の代表者たる議長こそが地球連邦の事実上の大統領、国家元首に相当する。
地球連邦軍は連邦内部の治安維持を主な仕事としている。
ワームホールを利用した恒星間航行を実現しており、遠く離れたスタフェラス二重太陽系の第5惑星デロイアを開拓して植民地惑星にしている。
後にデロイアも8番目の自治州として認められ、デロイア州となる。
長年の支配が原因でデロイア人によりデロイアの独立運動が行われているが地球連邦政府は安易に独立を認めるわけにはいかなかった。と言うのも地球はかつての紛争が原因で資源が枯渇気味であり、農産物や鉱産物の多くをデロイアからの搾取に依存する事で地球の経済や100億人の地球人の生活は成り立っており、実際に地球で消費される鉱物資源の80%はデロイアから産出されている状態にあった。それ故に無暗にデロイアが独立すれば断交して資源等の供給がストップして地球の社会や経済が破綻してしまう恐れがあるため、独立に反対する意見が多いが議会内部では利権の為に独立に賛同する者も少ない。またデロイアの周囲には移住可能な惑星も存在するのでそこへの開拓のための中継点としてデロイアが必要なのであった。
評議会議長であるドナン・カシムはデロイアの資源を欲する地球人の為に独立運動を潰すことを決意。デロイア出身の連邦軍将校フォン・シュタイン大佐を使ってクーデターをでっち上げた上でデロイアを州立化し、独立に賛成していた議員達の排斥や独立派の弾圧・排除を敢行した。だがそれでもフォンは独立しなくても州立化する事で地球側の利権を守りつつ、資本力の無いデロイアへの利益も倍増させるつもりではあった模様。
しかしこのドナンの茶番はデロイア人を余計に怒らせてしまい、独立運動が激化していく結果となり、挙句にはドナンの息子であるクリン・カシムがゲリラ側に寝返った。後に連邦軍内部のデロイア人軍人がゲリラと結託し解放軍を結成して攻勢に転じ、パルミナ大陸のドガ市を中心にデロイアに人民政府が樹立し、更にはドナンも病気で倒れてしまう。しかしヘルムート・J・ラコックは駐在弁務官と言う地位となってデロイア人民政府の穏健派を利用して自らの手でデロイア支配を目論む。だが結局ラコックは暗殺され、この影響で連邦の政治機能は麻痺状態となり、デロイアの独立が果たされてしまう。
だがデロイアが独立した後の地球はどうなっていくのかはわからないが資源供給のストップで悲惨なことになる事は明白と言える・・・(デロイアを虐げた地球人への報いとも言える)