概要
ドラえもんカラー作品集3巻及び、藤子・F・不二雄大全集15巻に収録。
このホールを持って眠ると、その時に見た夢の中にあるものを実際に取り出すことができる。また逆に、現実世界でこの道具に物を投げ込むと、夢の中のその人のもとに物を届けることもできる。
ストーリー
道路で札束を拾ったのび太は「これだけあればおもちゃでも、おかしでも、漫画でも買える」と大喜びする。しかしふと我に返り、やはり残念だが交番へ届けるべきと考え引き返すことにしたが、その時開いていたマンホールに落ちてしまった。それと同時にのび太は空地の土管から落っこち、今までの出来事は全て夢で、どうせならさっさと使えばよかったと思いながら帰宅した。
自分の部屋に戻るとドラえもんが輪っかを持ちながら昼寝をしていて、その輪っかからどら焼きが飛び出してきた。これにのび太はびっくりするが、目を覚ましたドラえもんから、この輪っかは「夢ホール」という道具で、どら焼きの夢を見たが多すぎて食べきれなかったので、この道具を使い現実世界に送っていたという。
これを聞いたのび太はこの道具をっ使って、もう一度お金を拾うためさっそく昼寝を始めることにした。しかしいくら探せど何も落ちておらず、とうとうくたびれてしまったので、ドラえもんは現実世界からタケコプターを送ってくれ、のび太はこれを使い空から探すことにした。すると千円札を発見し取りに行こうとしたが、先にジャイアンに拾われてしまい、「僕の夢なのに」と抗議したが「うるせえ」と逆に殴られてしまった。
そして空からの捜索を続けたのび太は五百円札を発見したもの、今度はスネ夫に先に拾われてしまった。それでものび太は諦めず「百円でも、十円でも、一円でもいいから!」とお金を探し続け、ようやく硬貨を見つけたが、今度はしずかが先に見つけてしまった。たまらずのび太は「僕のだもんね。誰にも渡さないもんね。」とわめき、これをゲットすることができた。
だが夢ホールから出て来たのは1円玉だったため、ドラえもんは「どうせ見るなら大きな夢を見たら」とのび太に言い、のび太はそれなら今度は100万円拾う夢を見ると、もう一度昼寝をすることにした。だが出て来たのは、ドラえもんも描かれた巨大な100万円札だったため使うことはできなかった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1989年7月14日に放送されたが、水田版では現在のところまだアニメ化されていない。
1989年版
- のび太が拾ったのは一万円札一枚だけだった。またこの時ジャイアンとスネ夫が土管の中に潜んでいて、のび太は一万円を拾ったことを聞かれ、夢の中で拾ったと答えると、ジャイアンからは自慢するなと殴られ、スネ夫からは嫌みを言われてしまった。
- のび太は机で昼寝を始めて、夢の中でのび太がくたびれた場所は空地だった。またジャイアンからはさっき一万円を拾った件なども言われ、説明しようとしたが、ごちゃごちゃうるせぇと殴られてしまった。これでのび太はズタボロになってしまい、見かねたドラえもんは自分も夢ホールからのび太の夢に入り、のび太を起こした後、ばんそうこうも渡している。
- のび太が五百円札は五百円玉に変更され、スネ夫はのび太がこれを拾うところを目撃して、ちゃんと交番に届けるまで見張ってるからと言ったので、のび太はそうせざるを得なくなってしまった。これにより警官からは褒められたものの、自分のものになるのは持ち主が半年以上現れなかった場合で、スネ夫からも「夢の中とは言えいい事した後は気持ちいいだろ」と嫌みな顔で言われている
- この後のび太は500円玉を見つけたが、ブルドックの真ん前だったので、慎重に取ろうとしたが直前で気づかれてしまい、拾うことができなかった。
- のび太は皆に100万円拾ってきて、その暁には皆に好きなものをおごると、ドラえもんが止めるのも聞かず約束している。そして空地の土管の上で昼寝を始め、皆はのび太の寝言を気にしていたが、のび太が拾った巨大な100万円を見た際には大笑いしていた。