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概要

『悪役令嬢に転生したはずがマリー・アントワネットでした』とは小出よしと氏による漫画作品。

作者による公式通称は『アントワネット転生』略して『あんてん』

異世界転生する悪役令嬢もののテンプレを踏まえた歴史創作偉人憑依転生もの

コミックフラッパーに連載しているが、本誌遅れでpixivにも公開されている。

全15話をもって完結した。

あらすじ

都心の狭いワンルームで一人誕生日を迎えたアラサー喪女の主人公は、気が付くと「アントニア」と呼ばれる少女になっていた。

豪華な宮殿で11歳の誕生日を祝われたアントニアは、悪役令嬢モノの異世界転生と確信。

破滅エンド回避のため、無邪気な愛され王女を演じながら充実した日々を満喫していた。

しかし2年後、フランス王太子ルイ・オーギュストに嫁ぐことを命じられる。

ここが異世界ではないことを理解したアントニアだが、驚く間もなくフランス語の習得を強制された。

貴方の名前はマリア・アントニア

フランス語風にはこのように言います

Je m'appelle(私の名前は)マリー・アントワネット

これは、近代世界史最大の破滅フラグ『フランス革命』と戦うことになってしまった女の物語。

登場人物

主人公(マリー・アントワネット)

転生前は27歳の日本人女性で、本名は作中で明かされていない。

不慮の事故により致命傷を負った直後、なぜか11歳時のマリー・アントワネットに意識が乗り移っていた。

転生時の恩恵は言語が置き換わっていることのみで、当初は自分がドイツ語を話している自覚すらなかった。

男性経験がなく世界史は赤点常習者で、歴史観は「お母さんが好きだった昔の漫画」程度の認識しかなかったが、状況を把握してからは死に物狂いでフランス語と貴族の所作を身に着け、独学ながらも世界情勢を把握するなど適応力は高い。

はじめは自分の断頭台フラグを回避するために動いていたが、夫であるルイ・オーギュストと接して以降は彼も死なせないために動いていく。

当時の貴族の価値観にそぐわない現代人感覚で動いたり、物事をよく考える前に行動することもありルイ・オーギュストから咎められることもあったが、それが意識せず史実を塗り替えたこともある。

ルイ・オーギュスト

15歳でマリー・アントワネットと政略結婚することになったフランス王太子。

国王ルイ15世の孫で後のルイ16世

アラサー喪女の主人公から見れば白馬の王子様ではあるが、初対面では目が死んでおり冷淡な対応をされ続けたため、主人公は内心で陰キャ王子と呼んでいた。

読書や錠前作りが趣味というわりとインドア派かと思いきや狩猟といったアウトドアも好き。

冷徹な性格ではないが女性の扱いに不慣れで好意を示すのが苦手という別の意味での陰キャであり、主人公とは少しずつ打ち解けていき、やがて彼女から「ルイ君」と呼ばれるようになる。

王としては、近年の研究により明らかになった「実は頭脳明晰だった」という側面が強調されており、最大の失敗である高等法院の復活を如何に防ぐかが政治パートの焦点となっている。

ルイ15世

フランス国王。まだ精力的なうちに天然痘で急死してしまい、オーギュストは心構えができないまま王位を継ぐことになる。

史実に記されているような悪政は控えめで、強大なカリスマを持つ好々爺として描かれている。

ランバル公妃

マリー・アントワネットの大ファンである貴族。主人公は彼女を「私のトップオタちゃん」「ランちゃん」と呼んで可愛がっている。

主人公が転生者ゆえに全くの無知であることを「オーストリア出身なのでフランス文化に疎い」と好意的に解釈し、丁寧に説明をしてくれる。

デュ・バリー夫人

ルイ15世の愛人。主人公が「現代でもこれほどの美人は見たことがない」と評するほどの美女。

卑しい出自であるとして王女たちから軽蔑されているが、優しく善良な人物。贅沢癖が玉に瑕。

ルイ・フィリップ

本作における最大の悪役。女癖の悪いイケメン。

オルレアン家当主として高めの王位継承権があり、主人公がなかなか太子を産まないのを良いことに王位簒奪を企む。

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