愛国の花

あいこくのはな

1937年の日本の戦時歌謡（軍歌）、およびこれを主題歌とした映画。

概要

1937年（昭和12年）にラジオの国民歌謡として作られJOBK大阪放送局から放送された。

銃後を守る婦人の思いを桜、梅、椿などにたとえて歌い、好評を博したことから翌年にはレコードが発売されている。

日本コロムビアより1938年4月20日発売。

歌唱：渡辺はま子、コロムビア女声合唱団

曲の大ヒットを受けて1942年には同名の映画が作られた。1942年11月12日公開。佐々木啓祐監督作品。配給は松竹。

父文三と信州のある村に暮らしていた戸倉綾子は、テストパイロットとして事故死した文三の息子の親友である守山徹夫と出会う。

徹夫に惹かれる綾子だったがなんと徹夫には婚約者がいた。落胆した綾子は従軍看護婦となって戦地に赴く決意をする。

守山徹夫：佐野周二

戸倉文三：関操

戸倉春子：若水絹子

その子勇吉：雨宮一

撮影：渡辺健二

美術：江坂実

主題歌：「愛国の花」作詞：福田正夫、作曲：古関裕而

インドネシアのスカルノ大統領がこの歌を好み、インドネシア語バージョン「ブンガ・サクラ（サクラの花）」を自ら制作した。

1962年2月に当時の皇太子ご夫妻がインドネシアを訪問した際に歌われたとされている。