『放課後恋愛クラブ -恋のエチュード-』とは1996年12月13日にLIBIDOから発売されたアダルトゲーム。『放課後恋愛クラブ』シリーズ第1作目。
2003年4月25日には本作の英語版『Casual Romance Club』(カジュアル・ロマンス・クラブ、以降『CRC』)が発売された。
概要
本作は「オカズウェア」としており、スカトロジーを数多く描くマニアックな抜きゲーを手がけてきたLIBIDOが初めて手掛けた純愛タイプの恋愛アドベンチャーゲームとなる。しかし、半年後に発売された次作『放課後マニア倶楽部 -濃いの欲しいの-』(以降『マニア倶楽部』)では、本作のヒロインがマニアックな変態的Hシーン(LIBIDOが従来から描いてきたような)を繰り広げている。
当時としてはハイレベルなビジュアルで「LIBIDO塗り」と称されていた。
主人公は恋愛サークル「放課後恋愛クラブ」の一員となり、同じく会員のヒロイン達と会話を楽しむ。会話は1日3人まで可能で、状況によっては会話選択が発生。それによってヒロインとの恋愛フラグが成立すれば、休日デートやその後のHシーンなどが発生する。「恋愛ノート」と称される各種小ウィンドウ群が特徴的で、ヒロインのプロフィールや活動記録、現在いるスポットの情報などを随時閲覧できる。一般的な恋愛アドベンチャーゲームで多く描かれるようなドラマチックな描写は少なく、男女の等身大の恋愛模様を描き出した会話テキストが特徴。
メッセージスキップが未搭載というLIBIDO作品共通の問題や、会話選択によるフラグ立てがわかり辛いといった問題点がある。
マニュアルにはヒロインのプロフィールに年齢や所属校が明記されており、その後に改定された倫理規定では描けない性描写も行われている(詳しくはコンピュータソフトウェア倫理機構の項を参照)。倫理規定改定後に発売された『マニア倶楽部』『放課後X'masパック』『CRC』に加え、『放課後恋愛クラブ(本作)』『マニア倶楽部』『CRC』の廉価版では年齢表記が削除され、学校名も年齢を特定できないように修正されている。
Windows(以降「Win」)版にはキャラクターボイス(略して「キャラボイス」)はないが、1997年3月にLIBIDOが発売したアクセサリーデータ集『恋のアンサンブル』収録のデータを使用すると、一部の場面で女性キャラクターのキャラボイスが再生できるようになる。『CRC』には英語のキャラボイスだけでなく、日本語のキャラボイスもある。
セガサターン(以降「SS」)版では、Hシーンを排除した代わりにオリジナルCG、オリジナルアニメーション、キャラボイスが新規に収録された。ただし、キャラボイスがあるのはイベントシーンのみとなっている。
「CRC」では「恋のアンサンブル」「Art Works 〜放課後ふぁんくらぶ〜」に収録されたCGも作中に使用しているほか、エンディングの後に、恋人同士となったヒロインとの日常の一齣を描いた場面が追加されている。
登場人物
男性キャラクター
天城 練一(あまぎ れんいち)/Jim Thanders(ジム・サンダース)
声:石田彰
本作の主人公。杜陽学園高校2年生。
ごく普通だが、ちょっとかっこいい感じの男子。そのため、女子からは密かに人気がある。理屈っぽいが、時には強気に出ることも。
島本 威明(しまもと たけあき)/Jordan Price(ジョーダン・プライス)
声:関智一
恋愛クラブの発起人であり会長。杜陽学園高校2年生。
明るく誰とでも仲良くなれるタイプで、その交友関係の広さを武器に、多くのヒロインをクラブに入会させる。ただし、恋愛となると友達止まりで終わってしまうタイプでもある。小太郎に対しては強気に出ることが多々ある。
河合 小太郎(かわい こたろう)/Mark Hamill(マーク・ハミル)
雛子の弟で、内気で物事に凝るオタクっぽい男の子。杜陽学園高校2年生。
その本性は、後に主人公を務める『放課後マニア倶楽部』で明らかとなる。
『放課後マニア倶楽部』では設定によっては雛子と苗字が違ってしまうが、物語中では「両親が夫婦別姓を選択したため、別々の姓になった」と説明されている。
ヒロイン
織原 早苗(おりはら さなえ)/Charlotte Lewis(シャーロット・ルイス)
杜陽学園高校2年生。
3月16日生まれ(うお座)、血液型A型
身長:158cm、3サイズ:82/56/85
本作のメインヒロイン。物静かで優しい性格だが、芯の強さと情熱を内に秘める。恋愛面では優しさが勝り、三角関係になると自ら引いてしまう傾向がある。
堀川 ななせ(ほりかわ -)/Amy O'counor(エイミー・オコーナー)
杜陽学園高校1年生。
4月11日生まれ(おひつじ座)、血液型B型
身長:156cm、3サイズ:80/56/84
声:七瀬里緒
早苗を慕う後輩で、元気かつ物怖じしないタイプ。練一に一目惚れし、好意を隠さず積極的にアタックを掛ける。
新堂 和美(しんどう かずみ)/Kate Gibson(ケイト・ギブソン)
杜陽学園高校2年生。
12月14日生まれ(いて座)、血液型O型
身長:155cm、3サイズ:80/56/84
声:茶山莉子(SS版・OVA)、朝日奈澪(ドラマCD)
明るく気軽に付き合えるタイプ。威明とは幼馴染だが、ケンカ友達で恋愛感情はなし。
河合 雛子(かわい ひなこ)/Jeannie Hamill(ジニー・ハミル)
杜陽学園高校3年生。
7月7日生まれ(かに座)、血液型B型
身長:160cm、3サイズ:85/58/88
主人公の先輩で、小太郎の姉。年上だが、おっとりとして純粋で可愛らしいタイプ。
美咲 椎那(みさき しいな)/Bridget Colins(ブリジット・コリンズ)
杜陽学園高校2年生。
9月1日生まれ(おとめ座)、血液型A型
身長:164cm、3サイズ:76/53/79
声:そのざきみえ
早苗の親友で、地元のスポーツクラブに所属する体操少女。恋に悩む早苗を見て、自分も恋愛を意識するようになる。
堀川 むつみ(ほりかわ -)/Sidney O'counor(シドニー・オコーナー)
聖栄学園高校3年生。
5月10日生まれ(おうし座)、血液型A型
身長:158cm、3サイズ:85/57/86
声:七瀬里緒
ななせの姉。絵本作りが好きな文学少女で、眼鏡を掛けている。慎重で堅実な性格。
仁藤 加奈未(にとう かなみ)/Clare Radick(クレア・ラディック)
杜陽学園高校1年生。
10月8日生まれ(てんびん座)、血液型B型
身長:160cm、3サイズ:85/56/86
声:美木まさき
コギャル風の目立つ容姿と言動が特徴だが、性格は乙女チック。仲間が処女を捨てたという話を聞き、彼氏を探すために恋愛クラブに入会する。
遊佐 倫子(ゆさ りんこ)/Caitlin Prichard(ケイトリン・プリチャード)
杜陽学園高校1年生。
11月11日生まれ(さそり座)、血液型O型
身長:158cm、3サイズ:83/58/86
声:永瀬いくみ
練一達の通う杜陽学園のアイドル的存在で、有名な女流作家を母親に持つ。
山科 瑞穂(やましな みずほ)/Sophie Reynolds(ソフィー・レイノルズ)
柏木教育大学4年生。
1月15日生まれ(やぎ座)、血液型O型
身長:165cm、3サイズ:88/57/86
声:小川里永子
教師を目指す大学生で、練一の家庭教師をしていた縁で恋愛クラブに入会する。自立した大人で立派な女性だが、お嬢様育ちが災いして年頃の悩みを誰にも打ち明けられずにいる。
園崎 操(そのざき みさお)/Valerie Jones(ヴァレリー・ジョーンズ)
如月経理専門学校2年生。
6月19日生まれ(ふたご座)、血液型AB型
身長:165cm、3サイズ:92/58/88
声:柏平佳代
専門学校生で、恋愛クラブの舞台となるファミレス「Starry Sky」のウェイトレスでもある。奔放な性格で恋愛にも貪欲だが、一方で恋愛で自分が傷つきたくないという臆病な面も併せ持つ。
若槻 杏奈(わかつき あんな)/Amanda Duset(アマンダ・デュセット)
有栖原学園中学校2年生。
8月1日生まれ(しし座)、血液型A型
身長:142cm、3サイズ:75/53/76
恋愛クラブの最年少メンバー。操の紹介で入会。おませな性格だが、その恋愛知識のほとんどは大人の受け売り。操に憧れている。
稲葉 歩(いなば あゆむ)/Paige McConley(ペイジ・マコンリー)
茶畑学園高校2年生。
2月17日生まれ(みずがめ座)、血液型O型
身長:162cm、3サイズ:80/55/80
声:森本晶(SS版)、ゆ~り(OVA)、茂呂田かおる(ドラマCD)
自称歌姫で、恋愛クラブに入会したのもバンドのメンバー探しが目的。操の紹介で入会。自分のスタイルにこだわりが強く、「恋愛はスマートに」がモットー。