文天祥
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ぶんてんしょう
中国南宋末の忠臣。文山と号した。
元軍の南宋侵攻に際しては、兵を率いて防衛にあたる。
当時、宋朝を殲滅せんとフビライ・ハーン(クビライ)が送り込んだ切り札の猛者であるバヤン将軍(宋朝を滅ぼす百目の魔王として恐れられた傑物)が降伏を促した時、
「正統な文明国(宋朝)を、北の蛮人である貴方達は滅ぼすのか、それとも生き永らえさせるのですか?」
と、中華思想を剥き出しにした態度でなじったため、捕まってしまう。
それから間もなくして帝都の臨安(今の杭州)が陥落し、同僚だった張世傑は海戦時に溺死し、陸秀夫も幼い皇帝を道連れに自害。各地でゲリラ戦を行っていた天祥も、のちに捕えられて大都(北京)に護送された。
最期は、仲間の悲惨な死を目の当たりにさせられた上に宋室が滅びても屈することなく、元に出仕せよとの勧めを拒んで刑死した。
歴史小説
- 田中芳樹氏の海嘯に登場する。
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