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概要編集

1993年4月3日放送。

脚本:平野靖士、監督:曽我仁彦


あらすじ編集

ナレーター「直人、ゆか、一平の3人はこのドラマの始まりとなる手作りパソコン・ジャンクを完成させようとしていた」


中学生翔直人井上ゆか馬場一平の3人組は、それぞれパーツを持ち寄り、自作のパソコンを作ろうとしていた。

一平がゴミ捨て場から拾ってきた37216のフルカラーの基盤を接続し、ゆかがチップを挿入してパソコンのボタンを押す。画面には「OK」の表示が出た。


ナレーター「3人はのちにこのジャンクにコンピューターワールドを守るヒーローが出現するとは思ってもいなかった」


翌日、直人がジャンクのある一平の家の地下室にやって来た。一平はそこで何かを描いている。

それはジャンクの守り神、コンピューター世界に正義を貫くヒーロー、グリッドマンのイラストだった。


別の日。直人は珍しく早起きしてきたが、弟の大地がまだ起きてこなかった。母の道子に言われて様子を見に行った直人は大地が腹痛を訴えているのを見た。

ゆかの実家である井上病院で診てもらったところ、軽い盲腸炎を起こしているという診断が出た。手術をする必要があるという。怖がる大地に井上英世は簡単な手術だからすぐに終わると元気づける。

直人の母、道子に促され、直人たち3人は学校へ向かう。遅刻寸前だったが何とか間に合いそうだった。

その時、ゆかが誰かとぶつかった。それは彼らの同級生、藤堂武史だった。

ゆかは謝りながら、ちらばたった荷物をまとめる。武史は何か言いたげだったが遅刻しそうだったためゆかにスルーされてしまった。

ポケットからゆかに渡す予定だったラブレターを取り出し、握りつぶす武史。


「僕なんていなくても、誰も気にしないんだ……」


放課後、武史は家で自作のハッキングソフト「怪物ギラルスの拷問屋敷」を起動していた。


ギラルス「怪物ギラルスの拷問屋敷へようこそ。さてご主人様、ご用件を何なりと」

武史「今日、どうしてあの女は僕から手紙を受け取らなかったんだ?」

ギラルス「あれは悪い女だ。何か拷問を加える必要があります」

武史「その通りだ。井上ゆかのうちは、確か病院だったな?あの女のうちをハッキングしろ!」

ギラルス「了解いたしました」


武史の指示で、ギラルスは井上病院のコンピューターに侵入する。セキュリティーが外されパスワードが解析される。


「無駄さ。僕の作ったシステム、どんなセキュリティーでも突破できるんだ!」


「ヒット、パスワード解除」


「さあ、どうしてやろうか……」


藤堂家の空には暗雲が広がっていた。


そのころ、井上病院では大地の手術が行われようとしていた。直人の父・宗一郎も会社を抜けて道子と共に病院に来ていた。

しかし病院はギラルスのハッキングにより停電が起こっていた。このままでは手術が行えない。


「へっへっへ。僕の手紙を受け取らなかった罰だ。もう少し困らせてやれ!」


その時、青いエネルギーが電線を通って武史のコンピューターの中に侵入する。


「悪意と憎悪に満ちた貴様の心、それに貴様が作った掌握プログラム、気に入ったぞ……」


武史のパソコン画面に謎の存在が現れる。


「な、な、なんだお前!?」

「わしの名は魔王カーンデジファー。貴様の志と同じものだ」

「キーも触ってないのに喋った……」

「貴様の作業を続けろ。コンピューターワールドの破壊、このわしが支援してやる」


武史が作業を続け、病院のコンピューターワールドが表示された。


「こいつがターゲットか。そうだ、ターゲットを破壊するために怪獣ギラルスよ、命を与えてやる」


デジファーは右手からライフ・エナジー・ビームを放ち、ギラルスに実態を与えた。

実体化したギラルスはコンピューターワールドに侵入し、システムを破壊し始めた。


病院の手術室では大混乱になっていた。コンピューターが異常をきたし、青い電磁波を放っている。

駆け付けた直人、ゆか、一平の三人だが電磁波に阻まれ近づくこともできない。

直人はジャンクから病院のコンピューターにアクセスし、中を調べることにした。地下室でジャンクを起動させると、ギラルスが暴れているところが映し出された。


ゆか「どうなってんの!?」

直人「どうして怪獣が現れたんだ!?」

ジャンク「原因は不明。アクセスは正常」

直人「そうか。ゆかの家の医療用のコンピューターでこいつが暴れてるんだ!」

ゆか「そんなバカな……コンピューターの中に怪獣がいるなんて聞いたことないわよ!」

一平「ウイルスかもしれないぞ。ウイルスプログラムが実体化して暴れてるんだ!」

ゆか「まさかそんな……」

直人「一平の言う通りかもしれない。ワクチンプログラムを打ち込んでみよう」


ゆかはワクチンプログラムを作成し、ギラルスに命中させるも効果なし。


すると今度は赤い光が電線を通ってジャンクの中に入り込んだ。直人を電磁波が襲う。

同時に直人の片腕に、アクセプターが装着された。

さらに今度は一平が描いたグリッドマンの絵が実体化を始める。


「私はハイパーエージェント・グリッドマン」


一平「喋ったぞ!」

ゆか「どういう事!?」


「コンピューターワールドに、魔王カーンデジファーが逃げ込んだ。君たちの協力を要請する!」


直人「コンピューターワールド?」

一平「なんのこった?」


「君たちの声はこちらには聞こえない。キーボードを使うんだ!」


ゆか「わかったわ。カーンデジファーって?」


「説明は後だ!今は暴れている怪獣を止めなくてはならない。緊急出動だ!君の左手首に装着されたアクセプターの青いボタンを押したまえ。我々は合体しなければならない!」


直人「合体?」


「さあ、ボタンを押すのだ!」


一平「直人、合体って…」

直人「なんだかわかんないけど、それで大地が助かるなら……」


直人は言われるままにアクセプターのボタンを押した。すると直人の体をまばゆい閃光が包み込み、水色のスーツ姿となった。そのままジャンクの中へと入ろうとする。

ゆかと一平が止めようとするも、直人はそのままジャンクの中へ消えていった。


一平「直人がジャンクに食われちまった……」

ゆか「馬鹿言わないでよ」


直人はジャンク内でグリッドマンと対面。やがて両社の体は重なり一体となる。


「戦闘コードを打ち込んでくれ。アクセスコードは、GRIDMAN!」


ゆかが言われるままにGRIDMANと入力。ジャンクの画面にグリッドマンのデーターが表示された。

グリッドマンは配線を通って病院のコンピューターワールドに侵入。ギラルスにキックするが、グリッドマンのサイズは人間サイズだった。

ギラルスの破壊ガスに吹き飛ばされるグリッドマン。ゆかはグリッドマンを巨大化させようと巨大化プログラムの作成にかかる。


藤堂家では武史とカーンデジファーがグリッドマンの出現を見ていた。


「奴はまさか、ハイパーエージェント!?こざかしい奴め、ギラルスよ、踏みつぶしてしまえ!」


ギラルスの足がグリッドマンに迫る。しかし丁度巨大化プログラムが完成し、グリッドマンの元へと送られる。

巨大化プログラムを体に吸収したグリッドマンは、ギラルスと同サイズへと巨大化を果たした。それに対応してジャンクのパワーメーターも上がる。


グリッドマンとギラルスの戦いが始まる。が、しばらくするとグリッドマンの額のパワータイマーが点滅を始めた。

一平「あっ! エネルギーが!」

ゆか「消耗が激しいんだわ……」


ジャンクから火花が散る。


ナレーション「グリッドマンのパワーとエネルギーは、手作りパソコン・ジャンクに連動している。ジャンクがパワーダウンしてしまうと、グリッドマンもコンピューターワールドから消去されてしまうのだ!」


それでもグリッドマンは立ち上がり、ギラルスの弱点である鼻先の角を叩き折った。

さらにスパークビームを発射してギラルスを弱らせ、必殺のグリッドビームが炸裂。ギラルスは消滅した。


グリッドマンは胸のトライジャスターからフィクサービームを発射し、病院のシステムを回復させた。病院は無事復旧し、大地の手術もすぐに始まった。


グリッドマンはジャンクに帰還し、直人と分離する。現実世界に帰って来た直人。


ゆか「直人!」

一平「おい、大丈夫か!?」

直人「俺は一体…」


その時、ジャンクが再び火を噴く。


ゆか「ジャンクが!」


ナレーション「電光超人グリッドマンと、魔王カーンデジファーとの戦いは始まったばかりだ。これは、明日君たちの周りで起きるかもしれない事件の、始まりなのだ……」


関連項目編集

円谷ヒーロー 電光超人グリッドマン


ミラーマン誕生怪獣使いって、なに?円谷ヒーローシリーズにおける最初のエピソード。


次回予告編集

桜ヶ丘大学のコンピュータに怪獣バモラが出現した!

「行くのか、直人?」

「俺だって怖いよ。でも…」

緊急出動だグリッドマン!

バモラが現実世界に出ようとしている

頑張れ、直人、ゆか、一平

頑張れジャンク!

次回、電光超人グリッドマン『アクセプターの秘密』

お楽しみに

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電光超人グリッドマン でんこうちょうじんぐりっどまん

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