概要
胸部のトライジャスターから放たれる、いわゆる回復技。
カーンデジファーが送り込んだ怪獣がコンピューターワールドの建築物を破壊、または改造する事で、現実世界の機器のプログラムが強制的に書き換えられてしまう。
それにより「コンピューター管理された施設が機能停止」したり「人間の時間感覚が狂う」などの現象が現実世界に引き起こされてしまう。
怪獣が倒されても破壊されたコンピューターワールドは元に戻らないため、現実世界で起きている問題を解決する為には、このフィクサービームで建造物を修復する必要があるのである。
グリッドマンの持ち技では回復技に入るが、作中における役割から『最も重要な技』と言える。
基本的には戦闘終了後に使用される事が多いが、改造された建造物からの攻撃・妨害を阻止する為、あえて先に修復を行って苦境を打開したこともある。また、人間の精神にも効果がある様で、「洗脳された人々を正気に戻す」「恐怖する少年を勇気づける」時などに使用された。
しかし、番組後半以降は怪獣を倒したら即日常描写に移るというパターンが増え始め、フィクサービームの使用描写は少なくなっていった。
GRIDMAN_UNIVERSE作品にて
『SSSS.GRIDMAN』では、アレクシス・ケリヴとの最終決戦で使用。
ツツジ台を修復し、アレクシスに取り込まれた新条アカネの心を救い出した。
『SSSS.DYNAZENON』では、2代目がフィクサービームの効力が入ったカプセルを使用している。
『グリッドマンユニバース』では、プライマルファイターの姿でも胸部の一部装甲を展開、トライジャスターを露出させることによってフィクサービームを使用できるようになった。
終盤に登場したユニバースファイターは四肢がトライジャスターと同じ効能を持つため、攻撃と同時に修復を行うという戦法を取る。
また最終決戦では、ダイナレックス、フルパワーグリッドナイト、サウンドラスがそれぞれ放つ破壊光線と同時に発射し、ビッグゴルドバーンの光線でそれらを一つに束ねることで、マッドオリジンの身体が破壊と再生を無限に近い回数繰り返した末に風化する現象を引き起こした。
その他
スーパーロボット大戦30ではグリッドマンの専用スキルとして登場。
グリッドマンの全ENを消費する代わりに指定した味方一体のHP、EN、弾数、SPを全回復し、状態異常を直す。
使っても行動終了にならないため、消費したENコストを「補給」で補いつつ更に攻勢を仕掛けることも可能。
余談
ウルトラシリーズを初めとする特撮ヒーロー物では、基本的に怪獣や怪人によって街が破壊されたり死者が出ても、フィクサービームの様な救済がされることはあまり無い。
グリッドマン本編でも明確に命が奪われる事件が起きたが、それでも蘇生されることはなかった。
これは『失った物は簡単に戻らない』ということを伝える為の表現なのかもしれない。
またウルトラシリーズでは怪我人の治療・蘇生をする技は時々見られるが、建築物を修復する技というのはかなり珍しい。
グリッドマンのフィクサービーム以外には、劇場版ウルトラマンコスモスで使用されたミラクル・リアライズぐらいのものである。
「コンピューターウィルスを排除し、プログラムを正常化する」表現をする必要があった、グリッドマンだからこその表現と言えるのかもしれない。
「電光超人グリッドマン30周年記念生配信」での直人役の小尾昌也氏の指摘通り、劇中でフィクサービームと呼ばれたことは一度もない。(台本のト書きに書いてあったらしい)この名前は雑誌等でつけられた名前である。
スタッフの赤松和光氏曰く、元ネタはレインボー戦隊ロビンのリリの復元光線とのこと。