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概要編集

てんとう虫コミックス40巻及び、藤子・F・不二雄大全集11巻に収録。


タンマウォッチ」が初登場したエピソードである。


ストーリー編集

のび太は中々宿題を終えられずにいて、そんな中ジャイアンから早く野球に来るように電話で怒鳴られてしまう。そして野球に行こうとするとママから宿題を済ませてからと怒られ、いざ野球をしてもへまばかりしたことでジャイアンとスネ夫からこののろまのせいで負けたと怒られ、その後しずかから貸した本を返してと頼まれるも、まだ読んでいると言うと遅いと言われてしまった。


のび太が大泣きしながら訳を話すとドラえもんは「タンマウォッチ」を出してくれ、ドラえもんがこれを使用するとのび太の涙が止まっていて、窓から顔を出すと風も止まっていた。皆より遅れた時に使うといいと言ってドラえもんはこれを貸したが、のび太はイタズラに使えると言い出したので止めに入るも、その時誰かが名前を呼んだため部屋に引き返し、その隙にのび太はこれを持って外出することにした。


そしてのび太はこれを使って犬に追われている子猫をブルドッグにすり替えて助けてあげたり、ジャイアンとスネ夫の顔と腹に落書きして真っ黒にしたりして仕返しをした。イタズラに気付いた2人に追いかけられても、追いつかれそうになる度に時間を止めて2人を疲れはてさせ、「のび太がこんなに早いわけがない」と言われると、のび太は「もう僕のことをのろまなんて言うなよ」と忠告。今度はしばらく時間を止めたままにし町を歩いてみることにした。


本屋から漫画を好きなだけ持ち出すことも、アイスを黙って食べちゃうこともできるなどと考えながらもそれはせず、そんな時大きなトンボを見つけたので捕まえようとしたがこんな捕まえ方は卑怯だと、しずかの家に向かうことにした。目の前でボタンを押して、いきなり現れた風に見せ驚かせようと思ったが、その時しずかは階段から滑り落ちそうになっていたので、下に布団を敷いてあげることにしたが、この時落とした衝撃でタンマウォッチが壊れてしまったことが発覚する。


急いで帰ってドラえもんに助けを求めるが、当然時が止まっているためドラえもんも動かなくなっていて、修理しようと分解するも更に悲惨な状況になってしまった。そんな時のび太はタイムマシンのことを思い出し、止まる前の時間に戻ってまだ動いているドラえもんに修理してもらうことを思いつく。そしてタイムスリップするとそこにはタンマウォッチを持ち出そうとする自分を止めるドラえもんがいたため、のび太は助けを求め、当のドラえもんは「なんだなんだ」と驚くのだった。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1980年8月20日に、水田版は2008年10月31日及び、2024年5月4日にそれぞれ放送している。


1980年版編集

  • サブタイトルが「タンマウオッチ」に変更
    • 冒頭ドラえもんは外から家に帰って来ている。
  • 野球をしていた際、ジャイアンは帽子をかぶっておらず、スネ夫も私服だった。
  • のび太が窓から顔を出し風も止まっていることを確認するシーンはカットされている。
  • のび太に落書きをされた際、ジャイアンとスネ夫は共に長袖の服を着ていた。そして変になった顔を互いに笑い合っていたが、スネ夫は笑い過ぎてジャイアンに殴られている。ちなみに2人を笑った女子のうち一人は丸眼鏡をかけていた。
  • のび太がタンマウォッチを使って追いかけて来たジャイアンとスネ夫をいちいちストップさせたり、町中を歩いたり、トンボを捕まえようとしたりする下りは一切カットされている。そしてストップしたドラえもんはのび太によって倒されていて、のび太がタンマウォッチを分解する下りもカットされている。
  • 本編終了後のショートアニメはドラえもんがタンマウォッチを使い、まだ耳があった黄色い頃に戻り喜ぶというもの。

2008年版編集

  • 1980年版と同じくドラえもんは、部屋に戻って来た際にのび太がまだ勉強中であることに気付いたが、今回はただおやつを持って部屋に戻って来ただけだった。ちなみにのび太に部屋の片づけもするように言っている。
  • ジャイアンとスネ夫は公衆電話から野比家に電話をかけていて、野球をした際の服装は1980年版と同じだった。また試合終了後のび太はメンバーの全員からのろま扱いされ怒られている。
  • ドラえもんがタンマウォッチを使った際には風だけでなく他にも色々な物が静止している映像が使われた。またドラえもんは考え直して「時間は前に進むからいいんだ」と、タンマウォッチをのび太に貸すのを止めようとした。
  • 外出したのび太が空地に通りかかると、少年たちの蹴ったサッカーボールが神成さんの家に入ってしまったので、タンマウォッチを使って助けてあげようとしたが、直前で滑って転んだことでタンマウォッチが起動してしまい、勘違いされ神成さんにお仕置きされてしまった。
  • この後のび太は自分の悪口を言っているジャイアンとスネ夫を見つけ、その場にいた少女が持っていた書道セットを借り2人にイタズラを仕掛けた。そして二人の服装や互いの落書きに気付いた時のリアクションも1980年版と同じだったが、ジャイアンはスネ夫を殴ってはいない。
  • ちなみに2人がいたのは町中だったため、笑っていたのもその場にいた人々であり、ジャイアンとスネ夫が言っていたのび太の悪口は「のび太だからのろまなのはしょうがない」や「のろまオリンピックがあったら間違いなく金メダル」だった。その後のび太は2人に追いかけられた際、2人の向きを変え、工事で掘られた穴に挑発で誘導して落としている。
  • 静止させた町中でのび太が、好きな漫画だけを持ち出したり、アイスを黙って食べちゃうこともできることを発想する描写は、その代わり落ちそうになっていたたこ焼きを男性が持っていた串に戻してあげる描写に変更されている。ちなみにのび太が見つけたトンボは赤とんぼだった。
  • のび太がやって来た時、しずかの前には宙に浮かぶ洗濯物があったので、おそらくこれを運んでいる最中に足を踏み外したものと思われる。
  • のび太が急いで帰宅した際買い物から帰って来たママが玄関にいたため、のび太は家に入るのに少し手間取っていて、その後のび太は誰かタンマウォッチを直してくれる人がいないかと町を走り回っていて、ジャイアンとスネ夫にもイタズラした件を誤っていた。そしてその後疲れて部屋で眠ってしまい、
  • 眠りから覚めて時間が止まっていることを思い出すと共に、「すぐにやらないからいけないんだ」というドラえもんの小言も思い出して反省し、その時タイムマシンを使うことを閃いた。
  • タイムスリップしてきたのび太は、泣きながらドラえもんをつねったり髭を引っ張たりして動くことを確かめていて、ドラえもんも壊れたタンマウォッチを見て経緯を悟り、しばらくの間修理はせずのび太を懲らしめることにしたがラストでは少し優しい笑みを浮かべていた。

2024年版編集

  • のび太が野球に行こうとした時、ママは買い物から帰って来たところで、のび太と鉢合わせした。
  • 野球をしていた際のジャイアンとスネ夫の服装は過去の2バージョンと同じだった。
  • ドラえもんがタンマウォッチを使った際には集団で飛んでいるスズメや、風に揺らいでいる洗濯物の様子も追加されている。
  • 追われていた子猫は虎柄になっていて、追いかけていた犬には綱がついていた。
  • のび太はジャイアンとスネ夫の顔に髭やまつ毛、まつ毛などの落書きをしている。
  • のび太が時間を止めっぱなしにしてからは、八百屋でや買い物をする主婦や会話をしている女子高生、母親におもちゃをねだる子供、タクシーを呼び止める男性が映っていた。ちなみにのび太が見つけたトンボはオニヤンマで、その後ものび太はキャッチボールをする子供達や電車に乗っている男性、飛び跳ねるカエル、かけっこをする子供達、屋根の上で伸びをする猫、飛行中の飛行機も見て面白がっていた。

関連タグ編集

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