概要
物語開始時点で20歳にして既に木葉流忍術の14世継承者。実の父である板垣総理より「牙指令」を受け、戦争勃発を目論む巨悪、犯罪組織、暗殺者など、日本や国際社会に害を成す様々な外道を地獄へ落としていく。「日本の最大の防衛費」とも称される。
諜報活動や暗殺活動の他、奥義の1つ「マッスルコントロール」で全身の筋肉を自在に操り、頭髪以外の全てを女性へ変形させる事ができる(髪型はベリーショートになる為、ロングストレートのかつらを着用する。本人自身がイケメンなので変身後も美女。男性器は体の中に引っ込む)。男性での表の顔はスイミングスクールやアスレチックのインストラクターにしてスポーツ栄養学のコンサルタント、女性での表の顔は板垣の主治医・木葉優子(きば ゆうこ)という素性になっている。
素性を知らないスイミングスクールの面々などには美貌共々完璧な存在と思われているが、実際には若干ながら一般人と同様の心理面の弱さを持ち合わせており、そこを敵に突かれて危機に陥る姿も描かれている。普段はクールな性格で牙指令にも冷徹に臨むが、悪を憎む熱い心は板垣にも負けておらず、また、三太夫などの親しい人間の前では砕けた一面を見せる事もある。また、得意の剣術さえも凌駕する松田鏡二の実力に嫉妬を抱く事もあった。
母の雪絵は木場忍流の後継者であると同時に板垣の秘書であり、恋人であった。その雪絵が板垣の元を去り、里で密かに産み落とした板垣の子こそが優児である。父である板垣の力となるべく修業を受けて育ち(優児自身は父親の事を知らず、死に際の雪絵の言葉で初めて知った)、15歳の時に暗殺者から板垣を救う形で父との対面を果たす。以来、板垣の「牙」として戦い続けている。
牙指令時や強敵との戦いでは本来の優児の姿で行動するが、板垣や要人が暗殺者に狙われた際など、緊急時には優子の姿のまま戦う。その状態でも本来の姿の時には及ばないにしても卓越した戦闘力を発揮し、正体を知らない人間からはしばしば「スーパーレディ」と呼ばれる。
最終回ではWHOによってアメリカ、ロシアの大統領と共に拉致された板垣を助ける為にサラエボの紛争地帯に向かう。そこで激戦の末にWHOの幹部を倒し、3首脳を救出して世界が再び冷戦に陥る事態は回避したが、同時にWHOの攻撃によって大規模な戦闘が勃発。戦争を止めるべく、板垣の静止を振り切って戦場に向かう所で物語は終わる。本作における最終的な生死は不明だったが、後に『マーダーライセンス牙&ブラックエンジェルズ』にて主人公の1人として再登場する。ある事件を機に雪藤洋士と出会い、時に対立しながらも共に悪党と戦う。以降の作品では板垣と共に登場しているので優子の姿でしか登場していない。