永井豪記念館
ながいごうきねんかん
永井豪の出身地である石川県輪島市の朝市通りで2009年に開館した市営の記念館。総面積は200平方メートル余りで、景観条例適用対象区域のため外観は和風建築を模していた。
入場口にはマジンガーZの立像(9分の1サイズ)があり永井豪の生い立ちや代表作の紹介、アニメ放映時に発売された超合金やフィギュア、自筆原稿の展示が行われていた。スペースの都合やリピーター需要を考慮して原稿類の展示は定期的に入れ替えを実施し、原則として過去に展示したものの再公開は行わない方針であった…。
だが、しかし…!!
…それは、突然の事だった…。
2024年1月1日夕方に能登半島を震源とする令和6年能登半島地震により輪島市は大きな被害を受け、同日夜から翌日未明にかけて火災のため朝市通りの建造物200棟余りが全焼した中に当記念館も含まれていた。
3日以降、現地撮影の写真により全焼が確認されると全国のファンから焼失を惜しんだり再建を支援したいとする声が相次いでいる。永井豪が所属するダイナミックプロでは2日にコメントを出しており、被災地の復興を優先する観点より現地スタッフへの連絡を控えていること、また都内におり無事だった永井が故郷の被災に心を痛めていることを公表した。記念館の今後については、後日に確認が取れ次第改めて公表する予定としていた。
1月24日、永井はメディアの取材に応じ「自分が生きていれば、(描き直すことで)復活させることができると思っている」「漫画はつらいときこそ、力になって希望を満たすことができる。漫画を描くことで『前に進もう』というメッセージを伝えたい」とコメント。ダイナミックプロと共同で石川県と輪島市に各1000万円ずつを義援金として寄付することを表明した。
1月25日に、市の観光課による立ち入り調査が行われ、施設内に展示されていたフィギュアや原画等は耐火対策の施された設備に隔離されていたことが幸いし、すべて焼失を免れていたことが確認されたと発表された(参考)。