概要
第8話「光る通り魔」に登場。
名前に人間と付いているが実際は青白く光る燐光を放つスライムと言う人間とは言い難い怪物で卵の腐ったような感じの硫黄の匂いを発している。
人間が触れると亜硫酸ガスにより発光しながら死んでしまう。
北都住宅公団のOLである林陽子に付きまとうように現れ、ある夜に彼女を送り迎えした北都住宅公団の清水課長を殺害した。更に陽子のフィアンセである青木係長も建設現場で襲った。
当初は検出した硫黄が阿蘇山のもので、黒幕は陽子の同僚であった事件の3か月前に失踪したサラリーマン山本信夫が黒幕で、痴情のもつれが動機はないかと思われた。
しかし聞き込みの結果山本は平凡で気弱な男であり犯罪を犯すようなタイプではなく、しかも既に陽子に遺書を送った後に故郷である九州・阿蘇山で自殺している事が判明、SRIは阿蘇山へ向かった。そこでSRIの牧はあるとんでもない仮説を立てた。
「生と死を隔てる壁。堕ちたら最後、確かにこの崖を引き返す事は不可能だ。しかし本当に不可能だろうか?もし、マグマの中央に落ち込めず途中の岩場へ転がり込んだとしたら?死の苦しみに耐えきれずこの毒ガスと地獄の熱気の中から再び這い上がってきたとしたら?それは恐ろしい生への執念だ。その執念が彼の身体をも作り替えていったとしたら?」
「考えられん。人間が生物で無くなっても尚、生きるようなどと。しかも有史以前の地層を丸出しにしたこの地獄の底から・・・そうか・・・有史以前。全ての生物がこの地獄の熱の中から這い上がっていったんではなかったのか?」
燐光人間の正体。それは阿蘇山に飛び込んで死んだと思いきや、実は火口に堕ちきれずにそこからとんでもない執念で這い上がろうとし、そして大量の毒ガスと灼熱により変異した山本本人だったのだ。
山本は燐光人間になってまで思いを寄せていた陽子の前に現れるのには実は理由があった。山本は阿蘇山に向かう前に彼女に本を渡していた。
その本の中から鍵が見つかって、それが東京駅西口にあるロッカーの鍵である事が判明、そのロッカーの中から沢山のファイルや書類が発見された。なんとそれは北都公団内部で行われた清水達による大掛かりな汚職の証拠であった。実は山本はただ一人でその汚職の詰め腹を切らされた事に絶望して飛び込み自殺を敢行したのだ。
町田警部に発見された彼のメモが決め手となり、遂に公団の汚職は摘発された。
その後、燐光人間山本は青木と陽子の結婚式に出現、陽子を手にかけようとするが出現を予測していたSRIにより純度100%の特製ビールをぶっかけられた上に焼かれた。
関連タグ
液体人間:似たような存在だがこちらは水爆実験の放射能で人間がそうなった。