説明
みらくる☆氏のオリジナルキャラクターで、攻略対象ヒロインの一人。
前作の先生編の完結から約2週間という早さで、新たに製作を開始したヒロイン攻略第三弾。
有名な企業の令嬢で、親の確執から主人公の家にホームステイしに来た黒髪の女性。
滞在期間は3ヶ月。その間に彼女の信頼を得て攻略することは出来るのだろうか?
時系列は前作の先生編より約6年前に遡る。
※今作の大きなテーマは傷跡です。特に中盤以降は『傷』にまつわる描写が多く含まれており、R-15相当の描写もあります。
プロフィール
年齢 | 19歳 |
---|---|
血液型 | A型 |
身長 | 159cm |
B-W-H | 89-55-81 |
箱入り娘と思いきや、初登場から「家事に自信がある」と自ら発言して一通りこなす、大和撫子タイプの女性である。家事全般を毎日こなし、真剣に取り組む姿には主人公の母がうっかり寝坊してしまったほど。真面目で優しく、おとなしい性格で、妹として再登場した絹枝からも慕われる(滅多に人に懐かない)など、スタイルも良い。ただし、意地固になってもあっさり折れるなど情緒が不安定で、やる事なす事がちょっとびっくりする様な部分もある。
お嬢様らしく、トランプやオセロ以外のゲームを知らなかったり、世間にやや疎い面もある。主人公との出会いを期に、ごく普通の出来事に感動して順調な毎日を送っている。
その半面、自分のことを全くと言って話さなかったり、融通が利かなくなることも…。
前回や前々回と比べてもサービスシーンがかなり控えめに描かれている。
序盤の終わり頃に、彼女の新しい眼鏡を読者たちの投票で選ぶという企画が行われた。
##44までが第一部で、##45から第二部となっている。
最高の難易度
初期版における彼女の物語はハードモードを超える難易度と言えるほど難しく、果てしなく厳しい展開を乗り越えなくてはいけなかった。
一見すると、ほのぼのとした日常を過ごして主人公との仲を深めていくのだが、ある期を境目に物語は急変する……。
一部の選択肢もかなり悩むほど難しいものが多く、考えさせられる。色々と制約が多く苦労したとのこと。さらに、複数の選択肢を合わせた展開が急きょ展開されたりと、連載の作成難易度の高さも最高級だったと言われている。
注意事項
pixiv内でのマナーについて、きちんと守り、楽しく見ましょう。
記事を編集する際は感情的にならず、公正な判断で追記・修正するよう、お願いします。
ご懸念があると思われますが、今作の設定・展開・キャラクターに対しての誹謗中傷・荒らしは基本的にNGです。
下記にあるネタバレは、悲しいだけではなく、ショックの強い内容を記しています。見た後にまずは落ち着いて、頭を冷やしてから見渡す等して、物事を冷静に考えて欲しいと思います。
第一部のクライマックス以降にもいくつかの選択肢もありますが、今回に限っては特例であり、投票結果でバッドエンドを描く予定は絶対にありませんでした。途中の流れから、即バッドへ移行するといった構想等も毛頭ございません。特例で今作のルートは初めからハッピーエンド一択です。どうかご了承ください。
連載当時は先の見えない展開に、作者自身も含めて全員が不安で辛い状況にありました。色々と感じる方も多いと思われますが、それは皆さまも同じでした。さらに、書き手と読み手が同じ目線に立ち、暗い展開を緩和するために作者自らがコメント欄で読者達のケアに奔走しており、それに答えた読み手が最適な選択肢を選ぶことできちんと答え、皆様方のお力でより良い形で完成させた作品であることを、どうかご理解していただきたいと存じ上げます。
以下、第二部とショッキングな内容および展開を含むネタバレ注意!!
第二部 救出編
第一部終盤、主人公は彼女の心と体の傷を知り、それでも全てを受け入れることを決め、ついに恋人関係になった。
しかしその瞬間、主人公には乗り越えなくてはならない運命が、とてつもない重さでのしかかるのだった。
さらに、ホームステイ滞在期間の切れた真奈美は、責任を感じて実家へと帰ってしまう。
恋人の傷と心の闇を知った主人公たちによる、彼女を取り戻して幸せにするための救出劇が、そして佐藤家の最も長い一日が幕を開ける。
※以下、恋愛作品における禁忌(タブー)も含まれる内容となっています。文章も吟味した結果、##52と##56、特にヒロインの過去に至っては、さらにR-15Gのタグがつけられているので、重ねて注意致します。
まず、彼女を攻略する上で全てを解決しないことには、攻略にはならないのが特徴。とてつもない底なしの闇を抱えており、それは先生編の比ではなく過去最大であり、その難しさは想像を絶するものだった。それらを象徴するのが第二部開始直後の状況であり、もはや攻略不可能ではないかと思われる程であった。
・豪邸を持つ、社会的地位の高い人物への反抗
・自分および彼女の味方がほとんどいない
・居場所が全く分からない
・ヒロインの危機
なんと、作中最強の絹枝がいきなり号泣するという、有り得ないような場面がまだ序章に過ぎない点も、今までとは全く違う物語であることを強めている。それと同時に実家からもう一人の「まなみ」(海外版では「Yukari」)がやって来る。
まずは彼女を説き伏せないことには何も始まらないのである。だが、香子の説得によってついに活路を開き、己の命を賭した救出作戦が決行されることになる。そこまでの道のりも非常に長く、辛い決断の上で行われている。
物語の当初から大きな伏線が張られており、実家はもとより自分のプライベートさえもほとんど話さなかったのは、家庭環境が大きく関わっていたからであった。
絹枝はそういった異変にいち早く気づいており、独自に推測していた。ほとんど話さなかった実家での生活だが、わずかに語られた一つ一つの言動に驚くべき秘密が隠されていた。
第二部からは、リアルタイムでも約一か月ほどヒロインの姿が全く描かれない展開となり、彼女との再会が目的となる苦難の連続が続く。
以降、二人が再び描かれたのはリアルで七月七日、七夕の日。恋人同士が一日しか会えない物語の再現となるような、感動の再会を果たした。
アダルトチルドレン
何故ここまで自分を隠し、大きな傷を抱えているのか?と言うと、彼女の正体はアダルトチルドレンだからである。
居候だが非常に手のかからない「良い子」だったのも、全て機能不全家族からくる典型的な症状であり、これはリトルナースと呼ばれている。さらに親の言うままに育てられ、ママのお姫様として抑圧されていたのは、プリンスorプリンセスという症状と呼ばれるものである。実は二つの家の両共に、最悪な家庭環境で育てられていたと言う過去を持つ、衝撃の事実だった。(前の家の母も奔放で育児放棄。)
少しのきっかけでトラウマがフラッシュバックすることもあったり、やたらと人の感情変化や些細な物音に敏感なのは、これらの環境から身に付けてしまったものであり、実は偶然でもなんでもなかったりする。
※第一部のクライマックス前の段階で「片桐真奈美」の行動や描写を洗い、あるサイトの診断を行うと、『アダルトチルドレンである可能性があります』と結果が表示される。
当てはまるものをクリックして下さい。(全36問)
- 表面的に愛情を示してくれる人にしがみついてしまう
まだ初期の頃だが、好意的に接してくれた主人公を必要以上に頼り、しがみついてしまった。また、自分の思うようにいかない場合、うまくコントロールしようとしていた。
- 相手が自分を良く思っていないと疑い、防衛的になる
香子から嫉妬された時はさらりと受け流しつつ、主人公から見れば些細な口論なのだが、「優しくしてもらったのに、酷い事言っちゃったから嫌われちゃったかも」と発言しており、これに当てはまる。
- 人の言うことにノーが言えない
眼鏡の一件では融通が利かず、初めて衝突した。
- 隠す必要のないことを隠す事が多い
大まかな自己紹介はおろか、特に肌の露出を徹底して隠し続けてきた。その自己紹介では、苗字を言うのをためらったり、主人公にいきなり名前呼びを提案したのも出生が関係しているからである。この件は後述する。
- 他人の世話ばかりをしてしまう
主人公の母親が早起きを忘れてしまう程、家事全般に没頭していた。
- 誉められるかどうかが、自分の存在価値だと感じる
上記と同じ。ホームステイ先で認められるため、ひたすら家事に専念していた。
- 自分を必要とする人がいないと不安が強くなる
上記と同じ。何もない生活=彼女を必要せず、役に立たない存在だと思い込んでしまう。ちなみに香子の弁当まで作っていた。
- 衝動的に反応する事が多い
眼鏡の一件等、主人公の発言にただ頷くだけの反応が数回あった。また、断固としていたのに、簡単に折れてしまうというのも当てはまる。
- 怒鳴り声や物音に過敏で過度に萎縮する
第一部の終盤。これに該当する場合は、他人の争いごとに対しても非常に敏感であり、口論なども徹底して避ける。
クライマックスでは、幼かった自分と向き合って前に進む展開が数回に渡って描かれる。これはインナーチャイルドセラピーと呼ばれるもので、現実にある治療法の一つである。また、幼かった自分に今の自分が手紙を書いたり、語り掛けるといった方法もある。偶然ではあるが、正規の方法でアダルトチルドレンの問題を作中で解決の方向を示す展開となった。ACの項目、イラストこそPixiv百科事典にあるが、心の傷の解決法、そして治療を描いたイラストは今作が初めてであり、そういった闇の部分に対しても大きな光を示している。
片桐の天使と悪魔
片桐茂昭
主人公の父親の上司に当たる人物。再会を果たすも敵地で一対二という状況となり、さらなる嵐を予感させるであろう……と思われていたが、実際はイメージと真逆で温厚な人格者だった。屋敷での騒動の後、彼女の父親が自ら主人公を呼び出して対話に応じ、ついに本作の核心部分を語り始めたる。一見すると天使のように近づいて語られた過去は、自身の利己と保身、そして名誉のために彼女を引き取っていた彼の犯した罪を吐露したのだった。その過去は、一家に大きな影を落とすことになってしまう。
彼は身分を隠し、自分で車を運転して主人公を招き入れていた。つまり、交渉が決裂に終わっても必ず彼のために動いていたであろう。また、彼女を主人公の家にホームステイさせたのも彼の提案だった。当初、家へと向かう際に説き伏せるのは難しい交渉ではあったが、足止めを食らうことは絶対に無かったのである。実は二部開始直後の時点で、直ぐに味方側に回っていた稀な人物。
片桐みどり
※本作において賛否両論の人物となっています。感情的な編集、悪質な批判等はNGです。自分のアカウントを守るためにも、どうかルールを守って閲覧してください。
本作におけるラスボスにして、暴力で彼女を支配し、10年間も虐待してきた全ての元凶。
極めて攻撃的な人物であり、もはや手を出すのが日常となっている。真奈美が帰った翌日に顔面が腫れる程殴りつけただけではなく、あろうことか主人公にまでその拳を出した程。(戦闘等が無いジャンルで、ヒロインの顔面を殴った痕をつけるのはさすがにまずいと判断したのか、すぐに対応。主人公の目が描かれないのと同じように隠し、配慮している。)
その過去は父親を幼いころに亡くし、彼女もまた、年齢に合わない家事やバイトを生きるためにしなければいけなかったリトルナースである。さらに妹の素行が悪く、ギャンブルに溺れて大学を中退せざるを得ず、人生まで壊されてしまう。今の夫との結婚を機に負債は帳消しとなったが、少しずつ元の家族に対して激しい呪いと憎悪を感じるようになってしまい、引き取った妹の娘も偶然同じ名前、そして妹と容姿が似ていたことに対して、呪いと恨みを抱き始めて精神も病み、流産も経験してしまう。それらが彼女を悪魔と化した。幼い真奈美を一刀両断し、瀕死の重傷を負わせた張本人である。以降は、素行の悪さの果てに亡くなった妹に容姿が似ていたからこ絶対に近づけまいと、歪んだ躾で育ててきた。
他作品から見れば、どうしようもなく、救いようが無いような「悪」なのだが、実は絶対悪ではない。そういった事情を汲んだ一部のファンからは「それでも救いたい。」との声が聞かれる程であった。
その狂気からは信じられないが、説得された後に文面で主人公たちに謝罪し、彼女が働いた分のお金を振り込み、慰謝料とも言える多額のお金を渡していた。
また、視力が悪くなった彼女を気づかったのか、最初の眼鏡を買い与えている。
手紙エンドについて(閲覧注意!)
実は、真奈美には婚約者がいるという設定があった。物語の致命的な設定ミスによって、やっと恋人にまでなった翌日に奪われてしまう可能性を生み出してしまった。二部の序盤は、特にこの問題点に苦しめられる。また選択肢によっては、このまま終わってしまうという可能性もあった。
この設定ミスを特に重く受け止めた作者は、まだ中盤にも拘わらず重大なネタバレを出してまで回答。即座に対応した。「もしも万が一奪われるのであれば、その時は彼女自身もっと残酷な選択をする。奪われる展開は無い。」とまで発言している。婚姻を正式に破棄したのが物語のクライマックスだったことを考えると、これは今後の読み手の反応をも左右する重要な設定である。恋愛作品における禁忌とも言える設定に対して、迅速かつ、先に終盤の結果を発言してまで鎮火に努めたのは、神対応と言えるのではないだろうか。
最後には、例え主人公がいなくても、この婚約を享受することは無いとまで語られている。
出生の謎(閲覧注意!)
片桐家では彼女の凄惨で残酷な過去が語られ、それに対して多くの声が沸き上がる。これを表しているのが、本来は地雷とされるような「殴る」選択肢が、好感度や主人公に対する印象を下げず、逆に良い方向に進むとさえ示唆される異例の事態となった。
実は婦人の妹の娘であり、本当の片桐家ではなく姪に当たる。婦人の旧姓が望月であるため、彼女自身の本当の名前(戸籍上)は望月真奈美であり、身寄りがいなかった。
また、右肩と右手首に掛けて大きく斬られた古傷(具体的に言えば、二年後ルフィの胸の傷に匹敵)を持っており、後遺症であまりうまく伸ばすことが出来ず、警察沙汰を恐れた両親が中学校に通うことを許さなかった。その代りに、年齢に合わない家事を教え込まされていた。(ただし高校には通っている。)
裏で没になっただけでもっと酷い描写もあったらしいが、全てカットされた。第一作の森川美緒の遠い親戚にあたるらしい。
幸せな結末
衝撃の過去を乗り越え、ついに最終章が始まる。まずは、主人公の答えに義父が謝罪。その様子を見ていた真奈美に対し、義父は義父は号泣しながら土下座する。それを優しく介抱し、自らの過ちを全て吐き出すことで和解する。それは、前に進む覚悟と決意を持った彼女自身の手で大きな闇を払ったのだった。
さらに、婦人との直接対決では主人公の叫びに呼応して、家族全員が真奈美を守ったことで、長きに渡った両親との確執もようやく決着の時を迎えることとなった。死闘の果てに彼女は片桐家とは別れを告げ、主人公と絹枝の新しい家族として一緒に暮らすことになる。
ここまで約二ヶ月に渡る連載と死闘だったが、作中では全てが、わずかの一日の中で起きた出来事である。
また、最大の問題点であった心の傷に対しては、自らが過去を受け止めて周りの助けを得たことで呪縛から解放し、幼い自分とも向き合ったことで解決。身体の傷も、主人公が病院に連れてきちんと見せてもらうことで、古傷も目立たなくなるほど綺麗に消えて、手首も普通の人と同じように動かせるまで回復するようになった。また、主人公の家から大学にも通っている。