概要
なんらかの理由で死んだ猫を埋めてからしばらくたったころ、近くで南瓜が採れたために食べようとすると、何か不穏なことに気付いた者に止められる。
その南瓜には毒があり、食べたものは死んでしまう。
南瓜の蔓を引き抜いたところ、埋められた猫の髑髏の目、もしくは口の中から生えていたという。
見る人によってはその南瓜は猫の頭に見えるともいわれる。
猫が死んだ理由は魚を盗むために殺された、家人の命を狙うのを旅のものに気づかれ殺されたなど、伝わる地方によって異なる。
なお南蛮から南瓜が普及した経路と連動したのか、青森県、宮城県、山形県、神奈川県、静岡県、和歌山県などの港町に伝わっている。
余談
南瓜はアメリカ原産の野菜であるが、その有用性からコロンブスのアメリカ到達以降、あっという間に世界中に広まり、日本には16世紀中頃(室町時代)に九州に漂着したポルトガル船により、カンボジアの瓜として伝わり普及したといわれる。
実の大きさが不気味であるともされるため、東欧諸国に伝わった際には、収穫が遅れると吸血鬼が生まれるという伝承も生まれている。
創作での扱い
あにめたまえ!天声の巫女
ハロウィン特別編にて登場。見た目は着物とカボチャスカートを合わせた衣装にとんがり帽子を被った、和洋折衷な黒魔女スタイルの猫耳少女。
毒南瓜から作った菓子で人間を無差別に毒殺しようと企てるが、言吹心火によって怨念を浄化され、体から生える南瓜も無害な美味しい南瓜へと変化。現在はハロウィンに南瓜料理を振る舞う妖怪として活躍しているらしい。