概要
円谷プロの美術としてウルトラセブンの怪獣デザインをしていた成田亨氏が、ギラドラスとしてデザインした怪獣。
この初稿として描かれたデザインはレッドキングを横にしたような体表、尖った金属のような前肢、そして成田デザインの怪獣では珍しい大きな目を持つ四足怪獣として描かれていた。
このデザインは本編では使用されず、ギラドラスは演者が膝立ちで演じる異形の怪獣として新たにデザインされ登場した。
その後成田自身から「甲狼(かぶとおおかみ)」と名付けられ、1992年にマックスファクトリーからガレージキットが発売されている。
ガレージキットに封入された説明書には、新しい形として非常に良いデザインに仕上がったが、当時の円谷プロのスタッフとの間に軋轢を感じ退社を考えていたこともあり、自主的に没にしていたということが書かれていた。
余談
成田デザインの怪獣は目が小さいことが多く(大きいのは星人やキーラくらいである)、助手であった池谷仙克氏がデザインしたリッガーに対しても目を大きくすると怖さが出ないと助言を与えているが、甲狼では黄色く凄味がある形状の目が試された。
硬質な前肢デザインはガブラにも使用されている。