概要
炳のメンバーの中では比較的若年だと思われるが、10年以上前に死亡した伏黒甚爾の存在とその脅威についてよく知っているらしく、少なくとも20代半ばより上だと考えられる。
覚醒した禪院真希によって禪院扇や躯倶留隊が撃破されるという事態に対処すべく、禪院甚壱に事態の報告及び対処の指示を得る為に彼の元に来る(なお、この場には現在禪院家で最も地位が高い禪院直哉もいたのだが、彼の事は触れていないので仲が良くなかったのかもしれない)。
真希との戦いではその身を懸けて足止めを行い甚壱を全力で援護する。己の目を潰されながらも目前の脅威を倒すよう促し、彼の勝利を確信したまま力尽きるが、無常にも真希は難なく甚壱に勝利していた(「やりましたね 甚壱さん」と台詞こそ違うが、光景は完全に「やったか⁉」のそれだった)。
しかしこの時点で本人は失明ないしはそれに近い状態であり、真希が勝利し甚壱を殺害した光景を見る事がなかったのはある意味では幸いなのかもしれない。
騒動後に描写された崩れた橋には首を切断された彼らしき遺体が見られる事から、そのまま死亡したと思われる。
禪院家の人間の中では比較的まともな人物であり、単行本17巻での躯倶留隊からの評価値が甚壱を凌いで5.0点満点と、少なくとも禪院家の中では最も良識があった事が判明した。その評価によると目下の躯倶留隊にも敬語を使い、誰よりも早く起きて掃除をするなど、非常に真面目で謙虚な好青年であった模様。禪院家の人間でありながら術式を持たない者への偏見も殆ど無かったらしく、躯倶留隊も面々からも好かれていた事が窺える。
更に禪院家の中では甚爾の実力も素直に認めていた数少ない人物だったらしく、「今の禪院家が在るのは甚爾の気まぐれ」と評する程に警戒していた(一方でそれだけ警戒していた甚爾の事もさん付けで呼んで敬意は払っている)。
遺産を巡った一連の謀略についても彼自身は何も知らされてはおらず、何も知らないまま上層部が遺産を巡って引き起こした騒動に巻き込まれてそのまま家の為に命を落とした、ある意味封建的な思想で腐りきった禪院家とその上層部の最大の被害者の一人だと言える。
禪院家は男尊女卑が顕著だとされているが、蘭太自身もそうだったのかは不明。
術式
炳のメンバーである事から準1級呪術師以上の実力者である事は確定している。
術式の詳細は不明だが、劇中では相手の正面に巨大な目を出現させて睨んだ相手の動きを止めるという術式を使用しており、覚醒した真希の動きを一時的とはいえ完全に止める程の力を持つ。
完全に後方支援に特化した非常に強力な術式だと言えるが、弱点として出現させた目が受けた影響が自身の目にフィードバックされるらしく、顕現させた目に対する真希の攻撃によって血涙を流す描写がある。相手の力が強すぎると反動で自身が失明する危険性もある。