嘘の嘘。それはくるりと裏返る。
概要
CV:坂本真綾
Re:CREATORSの登場人物であり、作中の伝奇系ラノベ『夜窓鬼録』の5巻に登場する敵キャラ。
真っ黒なセーラー服と陰陽道を象ったファッションを身に着けた、せっかくの美貌が台無しになるほどに不気味な笑顔を絶やさない少女。
「言葉無限欺(コトノハムゲンノアザムキ)」と呼ばれる現実を捻じ曲げる特殊能力を持ち、その舌弁で言葉を操り、嘘の嘘を現実にしてしまう。相手が真鍳の『嘘』を『嘘』と認めていなければ発動できない(それも「やれるものならやってみろ」的な売り言葉に買い言葉では足りず、明確に否定させる必要がある模様)等制約があるものの、ティンダロスの猟犬等、現実に存在しない物を現界させることも可能、一度現実化させた効果は永続的に固定されてしまう等非常に強力な能力である。
さらに元来は言葉を媒介にする能力であるが、真鍳は「記載した文面の真偽を問い、それを相手に嘘だと断定させる」という変則的な使い方で文章として書いた嘘さえも現実化させることを可能としており、彼女の高い応用力がこの能力をより強力なものへと昇華させている面もある。
メイン登場人物の中では一番遅い登場で、初登場時には東京都内のとある商店街付近に現界し、軍服の姫君サイドに所属せず独自に動き始めるが……。
その本性は勝手気ままで、かつ残忍、快楽主義の猟奇殺人鬼であり、セレジアからは『冗談半分で人を殺す』、さらに弥勒寺からも『人じゃない』『嘘が人の皮を被って笑ってる』と評され、一方の本人にとってはそんな酷評すら『最高の褒め言葉』という常軌を逸したメンタルとすべての元凶すらも超える狂気を抱える、本作でも最上位に位置する危険人物にして本当の意味での愉快犯。その上、前述の能力の応用からもわかる通り非常に頭も回るため、とにかく始末に負えない。
彼女の行動原理は唯一つ『自分が楽しめるか?』に集約されている。原作では、女子学園の全生徒を皆殺しにしており、現実世界ヘ現界した際は、能力発動の実験の為に早速何の罪も無い一般人を1人殺害。さらに自身の危険性を嗅ぎつけたアリステリア・フェブラリィに対しても能力を発動させ殺害を試みる(これは乱入したセレジアによって阻まれた)。
その後、『軍服の姫君サイド』の勧誘も、『大崩潰阻止組』の追跡も逃れ、その足で自身の創造主である作品原作者の元に赴き、自身の設定の改変を試みるも失敗。その後、自分の原作者を自身の能力で、自殺させる形で殺害してしまう(BD特典のブックレットによると、この時多数の能力の付加に加え「原作小説における自身の蘇生」を試みているとのことで、原作小説では自身はすでに死亡していること、転じて現界した真鍳がアニメ版の彼女であることが示唆されている)。
すなわち、自分自身の手で原作者を殺害し、自分の登場する作品を絶筆に追い込んだ、とんでもないキャラクターである。
加えて、その直後に作者宅の冷蔵庫の牛乳の味の深さに感動して舌鼓を打つ(よほど気に入ったのか、その後手に入れた住居には牛乳が大量に備蓄されていた)など、他の被造物よりも更に悪役として一線を画した存在感を見せつけた。
その後は、大金(原作者の通帳を拝借したか、能力で得た物)を手にし、次なる『楽しみ』の為に、引き続き独自に動き始める。更にはまみかの生命の危機に際して告げられた"本当の事"の断片をつなぎ合わせ黒幕をメテオラだと思い込ませてアリステリアに攻撃させたり、弥勒寺の板額を奪取する等、更に物語を混沌させようと暗躍している。
ちなみに本気で切れそうになると、笑顔が剥がれ、声のトーンも低くなるため、恐らくこちらが本性と思われる。
余談
弥勒寺とは中の人同士が夫婦でもある。
そのため、第9、10話での二人のやり取りはネットで夫婦喧嘩と揶揄されている。
さらにDVDディスク第4巻のビジュアルは優夜と真鍳のツーショットになっている。
追加情報
彼女の能力や言動は、所謂"言霊"の悪用であり、又"現実"の存在感そのものに危機感を与え、"REAL(現実)"そのものの存在価値を揺るがすものとなっている。これは本作の作品内容及び物語の色にも大きく絡むものとなっている。そして、それは第2クールにおいて重要なカギへと変化した。
その後、『サンデーうぇぶり』にて、公式スピンオフ漫画『築城院さんハシャギ過ぎ』が連載開始、こちらでは物語世界と現実世界の両方で、能力を使って人生を楽しむ様子が描かれているようだ。
関連イラスト
関連タグ
海賊鬼:こちらは戦隊怪人だが、クリエイター(漫画家)を襲撃した怪人。目的は「漫画家になりたい」という事で目的は異なるが。
創造主
鞍隈天球(上記の概要に記載されている通り、真鍳によって殺害される)
仲間
単独行動をしている為、特に固定された仲間はいない。
【この先、第2クールのネタバレ注意】
第2クールでは、オープニングにも姿を見せており、彼女のいた場所が日産スタジアムの「エリミネーション・チェンバー・フェス」の会場だった。
そして、「エリミネーション・チェンバー・フェス」の開催と同時に何か行動を起こすのではないか……と思われた矢先、観客席でイベントの様子を見ていた水篠颯太の前に姿を見せたのである。
能力を使って大金を手にし、豪華なマンションの一室で悠々自適に暮らしていたが、アルタイルに反旗を翻そうとするアリステリアが独自に真鍳に接触。事態を面白くするよう頼まれてのことだった。力不足であることを自ら認める颯太に力を与え、弥勒寺の板額も「飽きた」(意訳)と言う事で返還された。
【20話のネタバレ注意】
創造主側の切り札もアルタイルには対抗手段になり得なかった状況で、颯太はある物が最後の切り札になると考え、メテオラにある人物を現界して欲しいと頼む。
しかし、承認力の問題もあり、現界は不可能なのでは……と思われていた。
そして、彼女が颯太に与えた力、それを使用しての現界を試みる……。
【その後の動向(22話ネタバレ注意)】
颯太に手を貸し切り札が現界された時、空港に姿を見せており、飛行機で何処か海外へ高飛びしたと思われる。
最終話(22話)で、メテオラの展開したゲートで元の物語世界へ戻った描写はない。
これによって、数少ない被造物で現実世界に残ったメンバーとなった。
ただし、広江礼威氏曰く「彼女はいずれメテオラと同じく能力を無くす。つまり、普通の人間になる」とのこと。