「私が私として、確かに生きたという場所が、即ち世界」
「だから私は、私のいた場所もこの世界も、愛している」
CV:水瀬いのり
概要
劇中に登場するオープンワールド型RPG『追憶のアヴァルケン』のゲームキャラクター。
ゲーム内では、ラストダンジョン前に登場する図書館を管理する≪万里の探求者≫と冠される賢者で、主人公である勇者(プレイヤー)に、アイテムを授ける為のNPCとして設定されている。
また、『原作』のゲームがエンディングの存在するパッケージタイトルということで、劇中で『原作』の登場している被造物達の中では唯一「原作の完結している物語」から召喚されている。
(※後半クールでは、同じくパッケージタイトル出身の星河ひかゆが登場する為、前半クールでは唯一のゲーム作品出身者と言う事になる)
人物
表情の変化が少なく、声の調子も淡々としている。しかしながら感情表現が少ないわけではなく、起伏は小さいがはっきりしているのでむしろ感情を読みやすい。
この世界の食事を大変気に入り、何かを食べている場面が多い。ED映像でもハムスターよろしく頬を膨らませており、食いしん坊キャラが早々に確立された。
実際、量についても同じ被造物であるセレジアからも「どれだけ食べるの」と呆れられるほど(この時、彼女ひとりでハンバーガーのセットを二つ平らげている。しかも颯太の部屋でお菓子を散々がっついた後で)であり、被造物の中でも特に健啖であることは間違いない。
知識量故か立ち居振る舞いが常人と乖離しており、難解かつ詩的な言い回しに業界用語やスラング、若者言葉も織り交ぜた不思議な口調で話し、平時はマイペースでエキセントリック。
他人の機微に疎いと自嘲し、しばしばズレた言動を取って空気を乱す。場を和ませようと駄洒落を言う事もあるが、その抑揚のない口調と相まって、大抵は滑らせている。
だが実際のところは人心を的確に観察しており、間接的な情報から対象の思考と性格を読んで上手くつり出したり、相手の苦悩を的確に見抜いて励ましたり。とても機微に疎い人間にできることではなく、先述のズレた発言も、実は空気を緩めるためにわざとやっているのではないか、と思えてくる。
ただし、第2話で颯太からの原作の評価をぶった斬ってしまった際には僅かながら驚きの表情を見せており、この時は素でやらかしていたと思われる。このことから、「心の機微に疎い」とは思えない言動を取るようになったのは他の被造物たちと同じく現界してからの経験に伴う「変化」によるものという可能性も考えられる。
飄々として見えるが内には熱いものを秘めており、熱を込めて他人に語る場面も多い。特に彼女の場合は、常人なら素面ではまず言えないだろう言葉を真正面から淡々と投げかけてくる。そのため言葉には強い力があり、視聴者の胸にも突き刺さる。特に思い悩む颯太を支え、その背を押す姿は誰が呼んだか「大聖母メテオラ」。
そうした立ち振る舞いの一方で、颯太の元に転がり込んだ際にはお菓子を盛大にたかった上で「自分たちの存在の証明の対価」といけしゃーしゃーと言ってのけるちゃっかりした一面も。
かと思えば、仲間たちの前で盛大に腹の虫が鳴いてしまった際には恥ずかしがって縮こまってしまった。何この可愛い大聖母。
能力
ゲーム内では戦闘の場面は殆どない様子だが、現実世界に顕現してからは、手にした魔導書を用いた様々な魔法を使用する。
主に防御や結界、召喚や転送などのサポート系の魔法に長けている。 飛行も可能。反面『回復魔法』の設定はされておらず、行使は出来ない。
本来は破壊された建造物等を修復する『修復魔法』も使用可能だが、現実世界ではゲーム内と『世界の法則』が異なる為か、効果がなかった。
火力に関しては壊滅的であり、攻撃は魔法陣に格納した現実兵器に頼っている。しかしながら、登場キャラがもれなく高スペックなので地球なめんなファンタジーという具合にはいかない。
このため戦闘においては苦戦を強いられることが多い。
だが彼女の本分は戦闘ではなく、観察と分析、
賢者と設定された通り、彼女は明晰な頭脳の持ち主である。初登場の時点で自身の現状と現実世界の性質、現象の正体について軍服の姫君を除けば誰よりも詳細に分析しており、後には姫君の目的すらも看破している。
日本の文化や制度も深く理解し、政府高官とも対等かつ現実的な交渉が可能。
しかも説明も上手く、相手や場面に合わせて必要十分な情報を分かりやすく伝えることができる。
この為現時点において、大崩壊阻止陣営の頭脳と言って差し支えない。頭脳面においては作中唯一無二の存在で、彼女がいなければ事態の把握すらままならないままいつの間にか世界が終わっていたかもしれない。
劇中の活躍
司令塔としての役割に加えて主人公の水篠颯太と絡む場面も多い。劇中で一番台詞が多く、彼女の考察が物語を大きく動かす要因となる事もあり、実質「もう一人の主人公」として立ち回っている。
本編以前、セレジアよりも先に軍服の姫君によって現実世界へ召喚されていたようだが、信頼に足らないとして早々に懐を別ち、単独行動をとっていた。
その後はセレジアと颯太が軍服の姫君の襲撃を受けている所に介入、01式軽対戦車誘導弾を乱射、セレジアの窮地を救う。
一端は颯太の前から姿を消すものの、同じ境遇であるセレジアと共に颯太の自宅へ不法侵入して颯太の帰宅を待っており、以降は行動を共にすることに。
現実世界への顕現当初から自分の世界を作った創造主……つまり『追憶のアヴァルケン』のプロデューサーに対して複雑な感情を抱いており、対面を望んでいたのだが、本人は事故で故人となっていた。
指針を失くしてしまった彼女は、その後『追憶のアヴァルケン』をクリアまでプレイ、制作者が作品へ込めた思いを悟り、自分の世界を改変せず、創造主たちの世界を守る決意を定め、自身が推測した軍服の姫君の目的、『大崩潰』について語る。
なお、このときに「作者の愛を感じなかったら世界がぶっ壊れるのを眺めてようかと思っていた(意訳)」と述べている。作中最大のターニングポイントはひょっとするとここかもしれない。
その後「特別事態対策会議」に連行された際は、メテオラがもたらした被害の賠償(ミサイル六基1億5000万+流れ弾の被害分)を求められそうになったりしたが、交渉の果て協力体制を確立。保護下に入る一方、行動の自由と事態対処における優先権を勝ち取ることにも成功し、それまで通りまりねの元にセレジア共々厄介になることになる(メテオラ曰く「エブリデイ女子会」)。
関連人物
協力者。彼を見つめる眼差しは、姉が弟に、母が息子に向けるそれにも近い。メテオラが「大聖母メテオラ」なるあだ名を視聴者から頂戴することとなったのは主に彼とのやり取りが主因。
姫君に次いでメテオラが接触した被造物。物語が進むにつれて絆を深め、親友となる。
信用のおけない相手、その後明確に敵対する。
性格的相性がいまいち。メテオラが明確に不快感を示した数少ない相手だが、味方として協力はする。しかしそうした関係が視聴者的には捗るのかpixivではカップリングタグが存在する⇒みろメテ
会議の場ではメテオラを舌でやりこめ、その後互いに信頼し合うように。菊地原との約束は、メテオラにとっては命より優先すべき事柄。
余談
広江礼威氏曰く「長髪バージョンもあったが、しっくりこなかったので没にした」とのこと。
関連イラスト
関連項目
創造主
坂本宣之(故人)
仲間
【以下の記述はちびっと不適切及び不穏な表現が含まれており、メテオラ・エスターライヒの印象を崩壊させる可能性がある。注意されたし】
13話 いつものより道もどり道
昨今の二クールアニメでは当たり前になってきた前期振り返りの総集編、今作ではメテオラがナレーターを務めたのだが、これが公式が病気を形にしたような内容だった。
(ただし、今作では総集編が入る事は最初から予定されていた事を本人が言及していたりするが……)
務めたと言うより乗っ取って、ざまぁ、ロリコン、脳筋等の現代表現を本編以上に言いたい放題使いこなし、毒舌成分が追加、茶目っ気も7割増し。総集編なのに彼女だけ新規カットを多用して好き勝手やりまくった。
敵味方問わずあらゆるキャラをいじり倒し、シリアスなシーンに茶々を入れて雰囲気をぶち壊し、終盤はスタッフの悲鳴を代弁するかのようなメタ発言を乱発、随所に本音かネタか分かりづらい自画自賛を挟み込む。一部キャラの扱いなどは辛辣を通して悪質であった。
特にひどかったのが妄想メテオラの存在。
正式名称・メテオラ・エスターライヒ(妄想)
CV:大原さやか
浅黒い肌に大人びた顔立ち、豊満な体つきを黒ビキニでこれでもかと強調、常に色っぽい笑みを浮かべ、大威力の魔法で軍服の姫君を圧倒する大活躍。ひそかに抱えていたコンプレックスがさらけ出されることになった形。
しかもこの妄想メテオラ、放送週は公式サイトのメテオラのキャラ紹介ページまで乗っ取ってしまった。
一応、公式Twitterが放送前に「13話はインターミッション回(そしてメテオラ大活躍回)」と念押しまでして告知しているので「あぁ、総集編ついでにメテオラにはっちゃけさせるつもりだな」と予想していた視聴者も決して少なくはなかったであろう……が、ここまではっちゃけるなんていったい誰が想像しただろうか。
なお、これは公式によるネタ回であり、本編の彼女と13話のメテオラは全くの別人であると思って構わない(はず)。
実際の彼女は脳内でこんなに毒を吐くような子ではない(と思う)し、ボンキュッボンな自分を妄想して悦に浸るような子でもないのだ(多分)。
しかしながら、一部視聴者は「毒舌メテオラもありだな……」と不穏な思想に至りかけている模様。
コメント
セレジア・ユピティリア
「ボーイミーツガール。始まりはかくありたい」
「攻撃魔法をたしなむ程度の子供に苦戦する歴戦の魔法騎士wwwなどと揶揄してはいけない」
「ロリコン」
弥勒寺優夜
「春になるとコンビニ前に繁殖する輩」
「黙れカマキリメガネ」
「何かにつけて暗闇から現れたがるハードボイルド枠」
「ちょっとダメ、マジヤバイと思った」
「ウルトラ体育会系」
「会話の成立しない脳筋」
アルタイル
「彼ら(作画スタッフ)への嫌がらせを煮詰めて固めたようなデザイン」
「ジャージの上下とサンダル履きに着替えさせるべき」
18話以降ネタバレ注意!
エリミネーション・チャンバー・フェスに向けて駿河駿馬が『code Babylon』のスピンオフを製作。これはブリッツを味方につける作戦の中核を担うもので、スピンオフの内容は「ブリッツに処分されたエリナを次元の門を開いて『追憶のアヴァルケン』の世界に転送、彼女を蘇生させ、ブリッツに会わせる」という、メテオラとメテオラ自身の作品世界の要素が必要不可欠な内容。
読んでみて分かるとおりこれはブリッツの心を弄ぶようなものであり、メテオラも「本当にあれでいいのか」と問うが、駿河は「作者にはキャラクターのことが分かるっていうとったやんアンタら。ならウチは、そうするしかないねん」と返答し、予定通りイベントに向けてスピンオフを出版。メテオラも駿河の意思を汲み、実行に移す。
そして、その作品の内容を読者が受け入れたことで承認力が高まり、イバリュエーション・トレーサーで擬似的な森羅万象(ホロプシコン)を使用しエリナを現実世界に現界させ、ブリッツを味方につけるきっかけを作った。
ボーダーワールド・コロッセオでは鳥籠の形成の中核を担う存在として味方陣営の被造物の中で1人会場のCICに残り、魔導書を用いて再現した自衛隊の兵器を遠隔操作するなど、陰から対アルタイル陣営の被造物たちを援護してアルタイルと戦う。
作戦が最終段階にきたことで、鹿屋と連携してシリウスを召喚するが、アルタイルに彼女を乗っ取り返されるが、最後の隠し玉であるシマザキセツナを呼び、アルタイルを現実世界から退場させることに成功した。
全てが終わったあとは、魔法陣を展開し、その場にいない真鍳以外の生き残った被造物たちを物語世界へ帰す役割を担う。メテオラ自身も帰還すると思われたが、なんと魔法陣を展開している間は術者であるメテオラは帰還できないことが分かり、真鍳と同様現実世界に残留することとなった。
しかし、物語世界へ帰れないことに対して焦りはなく、「私はこの世界を愛している。それに、いずれにしろ帰れないのであれば、私もここで皆さんのように、世界を作ってみたい」と、クリエイターとしての道を歩むと颯太たちに表明した。
その後は退官前の菊地原の協力のおかげで一人暮らしを始め、颯太と連絡を取り合いながら活動している。