概要
主に作中の漫画・アニメ・ゲーム・小説等のエンターテイメント系列の『作品世界』から、『現実世界』に現界した『作品内の登場人物』をさす。
主だった登場人物である被造物達は、軍服の姫君の能力の一つ『森羅万象(ホロプシコン)』により、現界させられている。
大抵の被造物達は、自身を含めて出身世界がフィクション・・・『虚構』であると知り、驚愕するだけでなく、作品世界が『戦記物』や『戦闘アニメ』物などの場合は、その苛酷な内容と境遇故に、現実世界やクリエイターなどの『創造主』に対して、複雑な心境や怒りを抱く場合が殆ど。
現界の条件はただ一点、『森羅万象』の行使条件である「現時点で読者・視聴者から十分な承認を得られていること」のみ。そのため、多少古い作品の登場人物であっても、近年リメイクされる等の要因によってこの一点さえクリアできるなら現界することが可能(劇中では『原作』が世に出たのが約10年前である星河ひかゆが該当する)。
また、現界そのものの条件ではないが、「あくまで軍服の姫君の手によって現界させられている」ことから、現界の対象は彼女の知り得る作品やそのキャラクターに限定される。海外の有名どころや国内のより有名な作品からの限界がなく、最近のサブカル系の作品に対象が絞られているのはそのため。
負傷時には人間と同じ治療が可能であるなど、その肉体構造は人間と殆ど変わらないものの、被造物が死亡する際は遺体のみが青いドットのポリゴンとして砕け散り、消滅する(ただし、飛び散った血などは残る)ことや改変等の事情から、厳密には承認された情報を元に身体を構築した、ある種のデータ生命体のようなものだと考えられる。
その回復力や自己防御力は通常の人間を凌駕しており、戦闘力や身体能力、特殊能力も作品内の設定に準拠するが、『作品内で無傷で済む攻撃』も現実世界では『明確な物理的破壊力』を伴うものへと修正される。
戦闘能力や装備等の設定の改変は容易ではないが、『被造物の性格』についてはその限りではなく、作品内の構成や脚本の軛から解き放たれた事で、性格に変化が産まれ、独自の思考に至る場合もある(実際にはまみかの例からもわかる通り、現界した以降の経験の影響も皆無ではないため、「変化」「改変」と言うよりは「成長」と言った方がニュアンスとしては近い)。
軍服の姫君によって被造物が現界した後も、現実世界で出版・放送されている各自の『原作』から被造物の存在が消滅するわけではなく、現界してからも作品の展開は問題なく続いている様子が窺える。
その一方でカロンは「軍服の姫君によってセレジアが連れ出された後のアニメ版『フォーゲルシュバリエ』の世界」から現界していることが匂わされており、これらの事実から、軍服の姫君が介入した時点で「本来の物語世界」と「軍服の姫君の介入を受けた物語世界」とに分岐していると考えられる。
因みに被造物たちに対して、現実世界の食事や煙草などの嗜好品は、物語世界の食事に比べて『情報量』が多いらしく(例えば、セレジアによれば『フォーゲルシュバリエ』の世界と最も違うのは「匂い」とのこと)、殆どの被造物たちは、その味の深さに舌鼓を打っている。
関連リンク
「被造物」は物語から現実へ――。『Re:CREATORS』イラスト特集
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ネタバレ
なお、最終話で帰還した被造物たちの記憶や、変化した性格がどうなるかについては、Twitterで視聴者の質問に答えた広江礼威氏によれば、「それは創造主たちが彼等を今後どう描くかによる」とのこと。つまり、帰還した彼等の物語は、本編とは繋がりのない物語(例えば、NARUTOやワンピースの映画など)として完結させるか、うまい具合に本編に繋げるかは創造主次第ということである。
ボーダーワールド・コロッセオは被造物たちが帰還せずに完結しているため、彼等の後日談を描く時間は充分ある(中乃鐘が後日談を作ることを示唆する発言をしている)。
まあ、翔や弥勒寺には黒幕を倒すという目的があることを原作者の八頭司遼に話しており、鹿屋には続編(無限神機モノマギア 2nd Season)での戦いがあることを中乃鐘が鹿屋に伝えているため、帰還した彼等の動向は本編に支障が出ないよう、うまい具合に繋がるよう描かれたと思われる。
一方、ブリッツとエリナの方は、本編とは別の物語=スピンオフとして連載されている模様(連載されているということは、ひかゆのスピンオフと同様、人気が出たため正式に決まったと思われる)。