「君は主人公どころか神様じゃんか、できないことなんてあるわけないよ。」
「世界を救うヤツは、救われるべき世界があるからこそいられるんだよ。その世界は誰が作るのさ?颯太。」
概要
CV:雨宮天
Re:CREATORSに登場する劇中劇のロボットアニメ『無限神機モノマギア』の主人公の少年。16歳。現実世界へは、巨大ロボット「ギガスマキナ」とともに現れる。
物語では、望まぬ戦闘を押し付けみたいにやらされ、それ故に周囲の人々に反発するなど、苦悩の多い性格だった(中乃鐘昌明曰く「逆ギレして話が転がるほうが面白そうだと思った」とのこと。)。
本作初登場時でも物語の設定通りの性格だったが、その後は物語世界の設定による縛りから解放され、争いがない平和な現実世界に馴染んでいった影響で現代っ子らしい明るく元気なお調子者のような性格へと変化していく。
年下の女の子が好き。ヒロインにマヒロ・ユイナがいる(第1OPにて鹿屋と共にいるピンク髪の少女がユイナかと思われる)。
また、物語作中では生身での戦闘を考慮して訓練を受けていたらしく、他の被造物ほどではないが数人の自衛隊を倒せるほど身体能力は高い。
主武装は巨大ロボット「ギガスマキナ」。
初登場時には、同作品(無限神機モノマギア)の脚本及び構成を担当した中乃鐘の自宅近辺に現れた関係もあり、彼の自宅で弁当を食べていた。
ギガスマキナに関しては、別所に隠していたのだが……。
その後、中乃鐘の連絡を受けて自分達のもとへ駆けつけたセレジアたちと邂逅し、軍服の姫君と『大崩潰』について聞かされるが、立て続けに理不尽で難解な出来事に直面していたこともあり我慢ができなくなったことで逆ギレしてしまい、セレジアたちの前から立ち去ろうとする。
この時、「ユイナとデートしたことがない」と暴露したことでセレジアからデートのお誘いを受けるが彼の守備範囲は年下であったため(セレジアは19歳)投げキッスまでしたセレジアの誘いを断り部屋に籠ってしまう。
この様子を見た中乃鐘は「構成やってるボクが言うのもなんだけど、思ってた以上に厄介さんだなぁ…(疲)」と、鹿屋を逆ギレしやすい性格に設定したことを後悔していた。
その後、ギガスマキナの存在を脅威と感じた自衛隊が動き出す事になり、自分と中乃鐘の自宅を訪れた颯太たちを自衛隊から救うためにギガスマキナを起動させたが、その行為で意図せず中乃鐘の自宅を壊してしまう。(この件は中乃鐘にちゃんと謝罪している。)
その後は特別事態対策会議にてメテオラが仮定した『大崩潰』を改めて聞いてからはセレジアたちと行動を共にすると同時に対策会議の保護下に入る。
後に築城院真鍳の現界によって発生した被造物同士の戦闘で弥勒寺優夜と出会い、彼の洞察力、容姿、生身での戦闘の強さを見て「かっこいい」と評して羨んでいる。そして弥勒寺からも「オメェのギガスなんとかもクールだぜ?今度乗っけてくれよ!あいつに。」と評され、「かっ飛ばそうぜ!大空をよぉ!♪」と、彼と意気投合して兄弟分のような関係になり、弥勒寺のことを「弥勒寺の兄ちゃん」と呼ぶようになる。
第6話ではセレジアとメテオラが新たな被造物(築城院真鍳)が起こした事件の調査に参加する中、鹿屋だけ現実世界を満喫したいがために自分の行動を優先するなど、視聴者から見ても鹿屋に対する評価が分かれるような行動が見られたが、それは最初だけであり、その後は性格の変化に伴い、セレジアたちのピンチを知ったときは迷わず助けに向かったり(7話での荒川河川敷での戦闘や、10話でのららぽーと立川立飛での戦闘)、軍服の姫君の件で苦悩する颯太をギガスマキナに乗せて激励する、14話では新たな被造物の捜索活動にも参加するなど、セレジアたちに積極的に協力するようになる。
激励された颯太曰く「鹿屋はかっこいいことを言えるようなキャラではない」らしいが、彼がこのように変化したのは、本人曰く「争いがない平和な現実世界に来たことで、自分の置かれた立場を考える時間がやっとできたからだ」とのこと。
ボーダーワールド・コロッセオではギガスマキナの性能を大いに奮い、アリステリア・フェブラリィと激闘を繰り広げる。
また、前述したように物語作中では彼は無理矢理パイロットをやらされていたため、望まぬ戦闘を強いられ続けてきたこともありストレスが溜まっている。彼の逆ギレしやすい性格は、そこが起因しているのかもしれない。
実は彼も、弥勒寺よりも遅れてだがスピンオフ漫画「Re:CREATORS わんもあ!」の主人公である三瓶美晴と出会っている。時系列的には第1クール終了後に相当するエピソードで、板額を取られて怒っている弥勒寺に同行するかたちでスピンオフ漫画に初登場し、洲宮進を連れた彼女と会う。そこで弥勒寺と再会した美晴が「覚えてないの⁉あんな別れ方して…あれから私ずっと探してたんだからね?」という台詞を耳にして顔を赤くして勘違いするなど本編とは異なるコミカルな一面も見せる。その後、2人を連れて菊地原の監視から逃れ、羽を伸ばしたいという弥勒寺の頼みで彼と美晴、進をギガスマキナの手のひらに乗せて空を飛ぶ。そこで弥勒寺が図らずも被造物のことを口にしてしまったことから、その流れの中で美晴と進に「軍服の姫君の素性と目論見(大崩潰)」を話すが、鹿屋自身はその場の流れで話さざるを得なかっただけらしく、あまり多くのことを話す気は元々なかった(弥勒寺は「構いやしねぇよ」と言っていたが)。そして、お互いに意気投合して協力体制を築いた弥勒寺と美晴を「分っかんないなーこの人たち…」と呟きながらも美晴たちのことを認め、弥勒寺とともに軍服の姫君を倒す策である「エリミネーション・チャンバー・フェス」の開催をもったいぶるかたちで美晴たちに告げて別れる。
余談
広江氏によると鹿屋瑠偉のモデルは『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジだという。しかし、さすがにそのままではいけないということでキャラクター像は様々なロボットアニメの主人公のイメージを総合したとのこと。
キャラクター原案ではロボットものらしくヘルメットも設定されていたが、アニメ化の際はギガスマキナのデザインによるものなのかカットされている。
劇中では登場する度に食事をしており、ファンの間ではメテオラに次ぐ食いしん坊キャラとして定着している。
さらに、その中性的な声質と容姿をネタに、pixivに投稿されるイラストの中には女装姿の鹿屋瑠偉の姿もある。(実際、彼は可愛い)
また、16話から開催されるエリミネーション・チャンバー・フェスにて彼の声を担当した雨宮天本人が登場した。また、同話やNAKEDのアニメ16話に相当するエピソードで八頭司遼が鹿屋に「知ってるか?お前の声優さん、女の人だぜ?」と発言していたことから、広江礼威氏は始めから鹿屋の担当声優を女性にするつもりだったということが分かる。
ちなみに、概要にあるように、7話の弥勒寺との掛け合いでの「弥勒寺もギガスマキナに乗せて大空をかっ飛ばす」という約束は、スピンオフ漫画にて果たされていたことが判明した。
Blu-ray第2巻特典のAnitypeによれば、ヒロインのマヒロ・ユイナは鹿屋の同級生でエネルギア州知事の娘。口やかましいが、戦いに赴く鹿屋のことを誰よりも心配しているとのこと。
さらに担当声優の雨宮氏曰く「少年を演じるのは鹿屋役が初めて」だという。そのうえ、声変わり前の少年ということで、役作りに苦労したとのこと。
ギガスマキナ
鹿屋とともに現実世界に現れた搭乗型巨大ロボット。全長約55m。コックピットは頭部にあり、全天周囲モニター型。パイロットが自分の腕に付けられたインターコムに声をかけることで遠隔起動させることも可能であり、その状態でパイロットの意思で自動制御することも可能だが、適性のある者でなければ起動できないため、この機体を動かせるのは鹿屋だけである。ブースターは両肩部にあり、飛行も可能。武装として格闘による攻撃のほか、両腕にホーミング機能を有したビーム砲を、肘部分には粒子加速砲を装備している(また、物語内で鹿屋は粒子加速砲による攻撃を『ギガスマッシャー』と呼称しており、上級のビーム攻撃があることを示唆する発言をしているが、現界後はその攻撃は披露されていない。)。さらに、本機には防御用のリフレクターフィールド発生装置が搭載されている。起動中はパイロットの身体の神経と繋がることで、より人間に近い動作が実現されている。しかし、これは同時に弱点でもあり身体の部位が破壊された場合、それはパイロットの身体に人間の痛覚として伝わりパイロット自身も負傷してしまう。
I-IV氏曰く「『ボンズ系で勇者シリーズっぽいデザインの新世紀エヴァンゲリヲンをやった感じでよろしく』と依頼されてデザインした」とのこと。
現実世界に現れる前は無限神機モノマギア本編に関わるヤバい秘密持ちで、本来は人類の敵だったという設定があり、その象徴として鬼の面を被せ、大きさが55mであることから艦船をベースに箱型の造形で筋肉のシルエットを作り、勇者なグレート合体の構造を組み込んで造形したとのこと。
胸の中心に秘密の動力源か何かを封じ込めている造形にしてあるが、何が入っているのかという具体的な設定はないらしい。
しかし、Re:CREATORS本編の被造物の法則上、このとてつもなく重い巨体が地面をぶち抜いていない時点であまり考えたくない類のモノが入っているはず……。と、I-IV氏はコメントした。
また、I-IV氏は10月8日にTwitterにギガスマキナの裏話を投稿した。それによればこの機体は、以前I-IV氏がメカデザインで参加した『アルドノア・ゼロ』にて最初期に手掛けた機体の没案をブラッシュアップしたものであるとのこと。
リンク先→ギガスマキナの裏話
Re:CREATORS本編ではその絶大な大きさ故に市街地へ降ろすことができないためボーダーワールド・コロッセオ開始までの間、使用は最終手段のみに限定されていた。
ボーダーワールド・コロッセオでは本来の性能に加え、中乃鐘たちが行った改変で付加された新たな機能を行使して戦う。
最終局面での動向はネタバレを参照。
本作に登場する被造物が所有する兵器、武装の中では最も巨大な存在であり、視聴者の誰もが「森羅万象(ホロプシコン)を持つ軍服の姫君以外誰も相手できないのではないか」と懸念していたが、ボーダーワールド・コロッセオにて、元いた作品世界で巨大ゴーレムと戦った経験があり、本作でも戦闘系の攻撃能力の中では軍服の姫君の次に高い戦闘力を持っている(と思われる)アリステリアと互角の戦いを繰り広げている。
関連イラスト
関連タグ
新世紀エヴァンゲリオン・・・モデルが碇シンジであることや、劇中における彼の境遇に関する発言、さらにパイロットの神経が乗機とリンクするという点から、おそらくこの作品をリスペクトしたと思われる。
創造主
中乃鐘昌明を始めとするアニメーション会社T.A.Cプロダクツ
仲間
弥勒寺優夜・・・兄貴分
17話以降ネタバレ注意!
ボーダーワールド・コロッセオではアリステリアと激突するが、その最中に彼女からアルタイルを倒すために協力を申し込まれる。
そして18話にて中乃鐘を始めとするT.A.Cプロダクツが改変でギガスマキナに付加した機能、概念凝集ブーストをフルで噴射させアルタイルに反旗を翻したアリステリアを乗せてアルタイルに立ち向かう。
しかし、乱入したカロンによってアルタイルへの攻撃は妨害され、彼に攻撃をかけようとするも身内である人物が現れたことに激しく動揺しているセレジアから(本人は図らず)攻撃されてしまう。
そしてこの戦闘中にギガスマキナの右腕を切り落とされたことで自身も右腕を負傷、その状態で戦う自身を見たカロンから「貴様も主人公なんだろう?お前が背負うものを見せてみろ。お前が引き換えにしてもいいとさえ思っている、その決意をオレに見せろ!」と挑発されるが、逆に「アンタこそ主人公だなんて言うんなら、セレジアの言ったことにブルって怯えてんじゃねぇよ!アンタは認めたくないんだ。アンタの世界が誰かに造られたってことも、アンタしか自分の物語を救える人間がいないってことも、全部、アンタは怖くて見たくないんだよ!だからアルタイルみたいな嘘っぱちの言葉に騙されるんだ!セレジアの信じたアンタなら、そんなことはなかったはずなのに…。アンタはここに来たとき、自分から主人公でいることを捨てたんだ!セレジアのほうがよっぽどお前なんかより主人公らしいよ!お前こそ主人公なら…背負ってるもの、最後まで背負いきってみせろォオ!!」と彼の『主人公としての自覚』を全否定、指摘した。
この言葉に激昂したカロンによって今度は左手を破壊されたことで完全に戦う術を失い、フォーゲルシュバリエ(カロン機)に特攻をかけようとするが、心の迷いを振り切ったセレジアが乱入したことで彼女にカロンを任せる。
しかし、彼女とカロンの戦闘終盤でセレジアから「リフレクターフィールドを全力展開して自分ごとカロンを討て」と指示されてしまう。
当然、鹿屋はそれを拒むが、この時点で味方側にカロンに対抗できるような戦闘スキルを持つ者はいなかった。
セレジアの指示を拒み彼女を救おうとするが、セレジアから主人公としての責務を果たせと言われ、悲しみの表情を露にしながらも彼女の指示通り、リフレクターフィールドを一思いに全力展開した。そして…。
セレジアとカロンの戦死後、セレジアの指示とはいえ彼女を自らの手にかけたことを悔やみ自責の念に押し潰されていたが、今すべきことを優先するために感情を押し殺して立ち上がる。
作戦が最終段階にきたことで菊地原の合図により、改変によってギガスマキナに施された術式を発動しメテオラと連携してシリウスを召喚するための役割を担う。
アルタイルが現界したシマザキセツナとともに現実世界を後にしたことで無事生還。その後、プラモ店でギガスマキナのプラモデルなどの玩具を土産としてたくさん買い、半壊したギガスマキナとともに他の被造物に先駆けて物語世界へ帰還した。
劇中の2018年冬からは、広告のデザインから地上戦を舞台とした第1期から戦いの舞台を宇宙に変更したと思われる続編の
無限神機モノマギア 2nd Season
が製作、放送されることが発表された。