概要
『大鉄人17』第16話「どこへ!?消えた人消えた町」・第17話「咲けよ!!友情の紅い花」に登場したブレインロボット。体からいくつものパイプが露出したボディをしていて、頭部は丼型である。ちなみに頭頂部には工場のような構造物がある。時折ボディから湯気を出す。
体内にブレイン党の新幹部ブラック・タイガーが持参した「インドのバラモン密教由来の薬草のカビから採れる人間を溶かす細菌」(3000年前からあるらしい)を保存している。胴体から伸ばしたチューブの先からこの細菌を黄色い泡状にして噴射し、人間の体はおろか衣服までも分解し、遺灰のような状態になるまで風化させてしまう。さらには高速道路やワンセブンの装甲までも溶かしてしまった(ただし、自身のボディが溶ける様子はなかったので、何でも溶かせる訳ではない模様)。チューブは一度に3本まで伸ばせる。なおボディ自体はハスラー教授が製作しており、ハスラーは得体の知れない細菌を自身のロボットに搭載する事に難色を示していた。
他にも目から閃光を出して、人間の視界を封じてしまう。手足を引っ込めて、足の収納部位からジェットを噴射して飛行する事も可能。頭部は分離可能で、背中はワンセブンのナイキ級ミサイルも通用しない程頑丈である。ちなみにチューブは転倒した際に姿勢を直す目的にも使われる。
劇中の活躍
夜明け前に走行するトラックの前に立ち塞がり、運転手2名を細菌で抹殺する(これは実験であり、ブレインがハスラーに内緒でブラック・タイガーに指示して行われた)。
続いて、レッドマフラー隊の00Zパトロール班を細菌の餌食にし、駆け付けた村中・海野両隊員をタイガーの命令で襲撃し、彼らの救出に現れたワンセブンも細菌で装甲を溶かし、機能停止に追い込んだ。
その後、ブレインが用意したプログラムに基づいて日本壊滅に乗り出し、まず緑町を人の子一人いない町に変え、巡回に出ていた00Cパトロール班も細菌で消滅させた。さらに三条町も壊滅させ、折しも南三郎達がピクニックに来ていた吉田町にもその魔手を伸ばす。レッドマフラー隊が持参した脳波ヘルメットで三郎がワンセブンを呼び出すと、修理が完了したワンセブンと再戦する。しかし、チューブをワンセブンに切断され、肉弾戦でもワンセブンに翻弄されてしまう。手足を引っ込めて空中に退散するも、グラビトン攻撃を受けて爆散した。
余談
殺人細菌を保有している事もあり、流石の佐原博士も対応に苦慮し、ワンセブンの判断に委ねる事になったが、ワンセブンが実行した対処方法は「空中に逃げた細菌ロボットにグラビトン攻撃を浴びせ、爆発の熱で殺菌する」という物だった。それって寸分間違えれば被害を拡大させるだけでは…?そのため今回の話は視聴者の間ではよく議論の的になる(ワンセブンの記事に非公式ながら解答の一例があるので、是非ご一読を)。
ちなみに細菌兵器であるにも拘わらず、ブラック・タイガーを始めとするブレイン党や対応に当たったレッドマフラー隊はマスクを装着するといった防護策を講じなかった。さらに言うと、細菌ロボットが破壊された後、真下にいた三郎達には何の悪影響も出ていなかったりする。
第16話のサブタイトルには「消えた町」とあるが、消えた町が登場するのは正確には第17話である。
なお人の気配が消えた緑町には遺灰のような粉が乗った三輪車がコロコロと走っていた。これが何を意味するかは言わずもがなであろう…。
関連タグ
デスバイキン:前作に登場した細菌性のロボット。
死人コウモリ:チベット出身の僧侶系幹部が持参した病原体を宿した敵キャラ(同時にその幹部の正体でもある)。
ヒドラゾーン:ブレイン党によく似た組織が用意した細菌兵器。