元ネタ
平安時代に作られた絵巻物「信貴山縁起」の主人公である信貴山中興の祖、命蓮上人がモチーフであると思われる。また「信貴山縁起」ではこの命蓮のほか飛倉や、白蓮の元ネタと思われる命蓮上人の姉・尼公など星蓮船に関係の深いものが登場する。さらに信貴山にある朝護孫子寺の本尊は毘沙門天であり、虎を寺の守護獣としている。
「信貴山縁起」作中の命蓮は徒に権力・財産を持つことを嫌って帝からの報償を固辞する清廉な性格をもって描かれている。また“飛倉ノ巻”では商人を説き伏せて倉を最終的に寺に納めさせる強かさを見せている。
絵巻の終盤では、「東大寺で修業する」と旅立ったまま帰ってこない命蓮を心配して、出身地の信濃から年老いた姉(尼君)がはるばる訪ねてくる。奈良まではたどり着いたがその後の命蓮の行方がわからず、大仏様に祈ると「ここから南西にある紫の雲がたなびく山を目指せ」とのお告げを得て、信貴山にて命蓮と再会することができた。
命蓮も姉である尼公との再会を喜び、彼女が信濃から持参した土産の衲(だい、袈裟)をぼろぼろになるまで着続けた。尼公も信濃には帰らず弟と共に仏に仕える暮らしを選び、絵巻の最後は命蓮の遷化(死去)が暗示されて終わる。
星蓮船での聖命蓮
元ネタの「信貴山縁起」での命蓮上人同様、法力の強い霊験あらたかな高僧であったとされ、白蓮も命蓮から法力の手ほどきを受けていた。その後、姉の白蓮より先に亡くなってしまう。このことで白蓮は死を恐れるようになり、若返りの術を身につけ魔法使いとなった。その後の白蓮については白蓮の記事参照。
『東方星蓮船』作中では、この命蓮の法力が宿った飛倉が姿を変えた聖輦船、ならびに飛倉の破片がキーアイテムとして登場する。また、エンディングでは命蓮の名にあやかった命蓮寺が白蓮の手により建立され、妖怪・人間を問わず信仰を集めている。
3月8日は命蓮の日。
二次設定
これらは色々意見が分かれるため、押し付けてはいけない。
容姿
外見については特に設定が無いため、妖忌同様その風貌は絵師の想像に委ねられている。白蓮を男性化したようなイメージのイケメン、あるいはショタとして描かれることが多い。
生存説
- レイラ・プリズムリバー同様生存説もある。その要因は彼自身が魔法使い化しているか、後から蘇生したかのどちらかが主。
- 彼は昔の伝説の聖人である。しっかりと成仏した上で、天界でゆったりと暮らしているとする説もある。この説から、天子のご近所説を唱えるものもいる。東方の天界は閻魔による裁判の結果、地獄送りでも転生待ちでもない善行を積んだ者が向かうのが正規のルートのため、命蓮は十分な資格を持つのではないか?という根拠を持つ。
白蓮への態度
基本的に、モデルとなった尼公と命蓮は、互いを深く気にかけていた。
- シスコン説
あんなに魅力的な姉が側にいて煩悩が払えるわけがない!という根拠を持って唱えられる説。白蓮の元を離れたのは、そうしないと取り返しのつかない過ちを犯してしまいそうだからとするもの。この経験のせいで、より悟りを速く開いたと主張するものもいる。
- ブラコンに辟易説
白蓮のブラコンぶりに辟易して逃げた説。派生型として、白蓮がゴスロリファッションで墓参りに来る悲しみを主張したり、仏教徒らしからぬ奇抜なものを供えられたりすることに絶望したりすることもある。この場合、白蓮が弟の迷惑に気づいていない場合が多い。「姉がゴスロリファッションで墓参りに来た。死にたい。」
- 姉弟ちゅっちゅ説
関連イラスト
関連タグ
- 全般
東方project 東方星蓮船 東方Projectの設定上キャラクター
- 建物など
- 人物
姉:聖白蓮
姉との組み合わせ:命白
魂魄妖忌:同じく設定のみの男性キャラ。