藤木茂
ふじきしげる
3年4組の男子児童。4月19日生まれ。A型。好きな食べ物はラーメン、アメリカンドッグ。
クラス一の長身。またスケートが特技で、「冬は自分の季節」と捉えている。
目が三角形で唇が青い、暗い性格の少年。永沢とは陰気コンビである。
だが最近、アニメの方では昔に比べて明るい性格になっている。
唇が青いのが特徴でクラスメイトによく指摘されているが、健康状態が悪いわけではない。
「藤木といえば卑怯」といわれるほど卑怯者キャラが定着している。とある本には、卑怯な人相として藤木の顔がそのまま載っていた。しかし、実際は卑怯というよりも臆病と言ったほうが正しい性格である。いざというときは『どうせ僕は卑怯者なのさ』と開き直って本当に卑怯な手に走ることもあるが。ちなみに卑怯者呼ばわりされてしまった原因は、肝試しでまる子と組んだ際に怖さのあまりまる子を見捨てて逃げ帰ってしまったせいである。
また、卑怯や臆病どころか、「特に悪い事をしていないにもかかわらず卑怯呼ばわりされる」と言う描写も時たま見受けられた。そのため、永沢やまる子たちが藤木を卑怯者呼ばわりするシーンにおいては、一部の視聴者からは批判され、「見ていて不愉快」、「ぶっちゃけ藤木より別のキャラのが卑怯」という意見も少なくなかった(ドッチボールで避けてまる子が突き指した件など、言うまでもないがドッチボールで避けるのはルール上問題なく、この時もネット上で多くの批判があった)。
まる子に関しては置き去りにして逃げた負い目も有るのか「卑怯(者)」と言われても強く咎める事は少ない。
このような描写の増加は、当時の『ちびまる子ちゃん』が「安易なキャラ付けによる個性化」「キャラソンの挿入による尺稼ぎ」を頻繁に行っていたと言うのも、一つの原因だろう。
「藤木ひきょうのテーマ」を作中に流すため、無理やり藤木を卑怯扱いしていた、と言う事である(これは「たまえとまる子の親友の歌」のために親友描写をねじこまれるまる子とたまちゃん、「胃腸のマーチ」のために胃弱描写が頻繁に差し込まれる山根など、藤木に限った話ではない。ただ、藤木は否定的な「卑怯者」キャラを与えられたので、特にその濫用が目立ってしまった)。
そんな中放送された「藤木のひきょうを直す会」は、特に「藤木に対するいじめではないか」と言うネガティブな感想も目立ち、それらが反映されてか、上記のドッジボールの回以降をきっかけに徐々に卑怯者呼ばわりも減っていった。アニメ「みんなの夏休みの思い出」のエピソードではクラスで夏休みカレンダーを書くことになり自分の担当日だけ書くのを忘れていて嘘を書いてバレた際には「卑怯っていうか運が悪すぎるよね。」とまる子とたまちゃんに哀れまれた事もある。
ドジで要領が悪く、気が弱くややネガティブ思考で泣き虫であるため、親友の永沢にはよく嫌味を言われている。かと言って付き合いをやめるわけでもなく、二人の間の友情を感じさせる話も多い。
しかし、城ヶ崎さんなどの美人に何かと敵愾心を向ける永沢とは対照的に美人には滅法弱いタイプな方である。教育実習生の神谷先生に対しても密かな好感を抱いていたが、関口が起こしたいざこざが原因でクラスが神谷先生を擁護する者と反対する者で内部分裂が生じた際、永沢に流される形で反対する側にいた藤木だったが、本心では擁護する側だった。
笹山さんに恋心を抱いているが、想いを伝えられないでいる。彼女のためなら普段は見せない男気を発揮したり格好つけたりすることがある。また、笹山さんの次に城ヶ崎さんのことが好きだったり、花輪クンの別荘の隣に住むリリーにラブレターを出したりしている。勘違いではあるもののたまちゃんを少し意識したこともある。
その反面、違う学校の児童であるみどりちゃんから好意を寄せられており、たまに顔を合わせているが、彼女が奥手なため、その想いには気づいていない。四コマエピソードでは、冬田さんに好かれている。
ビッグコミックスピリッツに掲載された永沢を中心とした中学時代を描いたスピンオフ作品の「永沢君」では 学年一の美人で性格もよい堀こずえと修学旅行の班が同じことをきっかけに互いに気になる存在で密かに両思いだったが、二人が結ばれることはなかった。