陰流

かげりゅう

愛洲久忠が編み出した武術の流派で兵法三大源流の一つ。

概要

愛洲久忠（愛洲移香斎）が編み出した武術の流派で、香取神道流、念流と共に「兵法三大源流」と呼ばれる。

上泉信綱は陰流を元に新陰流を編み出した。

愛洲移香斎

愛洲太郎左衛門尉久忠（1452年～1538年）は伊勢愛洲氏の一族で、移香斎と号した。

念流開祖の念阿弥慈恩の門弟の一人・猿御前が愛洲移香斎と同一人物とする説もある。

愛洲氏は北畠氏の末裔で熊野水軍に所属し、南北朝のころ伊勢に移った。

幼少より剣術の才能があり、諸国を巡り武者修行を行った。

明へも渡航したとも言われ、明の武術書「武備志」に陰流目録の一部が収められている。

36歳の頃、日向国鵜戸（現・日南市鵜戸村）の岩屋に参籠して霊験を得、陰流を開いた。

長子・小七郎宗通は移香斎67歳の時の子で、元香斎と号し、関東で大胡武蔵守秀綱や佐竹常陸介義重らに陰流の奥義を伝えた。宗通は佐竹氏に仕官して平澤の地を賜り「平澤」姓に改めた。平澤家は後に、主家に従い秋田へと移った。

余談

岡田芽武の漫画『SHADOW_SKILL』にも「陰流」という流派が登場するが、異世界ファンタジー世界観の格闘技漫画なので、史実上の陰流と関連はない。

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