経歴
1996年4月24日生まれ、モンゴル国ドルノド県出身。
本名は「ビャンブチュルン・ハグワスレン」。
最高位は大関。幕内最高優勝2回。
首都ウランバートルから約600キロ離れたドルノド県でヒツジやヤギなどを飼う遊牧民の家に生まれ、水くみや乗馬で足腰が自然と強くなったという。モンゴル相撲や柔道経験はあるものの相撲未経験だった彼だが、2014年に興味本位で来日し力士になるためのテストを受ける。当時の陸奥親方(→霧島一博)に相撲のセンスを見い出されて陸奥部屋へ入門、「霧馬山 鐵雄」(きりばやま てつお)のしこ名で2015年5月場所で初土俵を踏んだ。
まず1年目・2015年は序ノ口、序二段、三段目は全て1場所で通過、三段目では優勝を果たして2016年1月場所で幕下に上がったが、5月の稽古中に内側側副靭帯部分断裂の重傷を負う。「日本人の3倍はある」と医師が驚くほどの治癒能力を見せて1場所の休場のみで復帰すると、「両親への親孝行」という強い信念を持ちながら日本文化に馴染む努力を続け番付を上げた。
2019年春場所で新十両、2020年初場所で新入幕。この頃には陸奥親方との仲が良好な横綱・鶴竜が(師匠の急逝のため)陸奥部屋へ移籍し、色々とアドバイスを貰うなど横綱の胸を毎朝借りるようになった。2021年11月場所に新三役・小結に昇進した。
初めて関脇の番付となった2023年3月場所では千秋楽まで優勝争いに加わり、12勝3敗の成績で大栄翔との優勝決定戦で勝ち、幕内初優勝。翌5月場所では11勝4敗を記録し「3場所連続で三役の地位かつ33勝以上」という大関昇進の目安に届き、場所後の大関昇進が決定。陸奥親方からしこ名を譲って貰えることになり「霧島 鐵力」(きりしま てつお)に改めた。