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概要

日本郵船の客船オペレーション部門企業・郵船クルーズが所有する客船
総トン数50,142トン・全長241メートル・全幅26.7メートルは、日本の客船史上最大で、かの幻の客船・橿原丸出雲丸を上回る。乗客定員は872人。船籍港は郵船クルーズ本社のお膝元でもある横浜港横浜市)。

飛鳥Ⅱ誕生まで

1991年に就航した飛鳥で事実上客船事業に復帰した日本郵船であったが、21世紀になってから需要が供給に追いつかない状態に陥っていた。第二船の導入を考えたが、「そこまで市場の広がりがない」理由であきらめ、飛鳥より大きな客船を建造しようとしたものの、今度は海運業界の好況により船の価格が高止まりしていたうえ、造船所の空きがなく、お客様を待たせる間に需要を取り逃がしてしまうという壁に当たってしまった。
その結果、2006年にアメリカのクルーズ客船オペレーター・クリスタルクルーズが運航する「クリスタル・ハーモニー」を購入することになった。

当時、「クリスタル・セレニティ」の投入により3隻体制になったクリスタルクルーズは集客が伸び悩んでおり、クリスタルクルーズと郵船クルーズの間で船腹交換し、飛鳥を売船することで体勢を立て直す目的もあった。

そして購入後、日本人向けの客船に欠かせない大浴場を設置、一斉に食事に来るという日本人客の特性により、「ネプチューンプール」を廃止し「リドカフェ」と連なる形でリドガーデンを新設、子供のためのプレイルームであった「ファンタジア」を和室「游仙」にするなど改装を実施した上で2006年3月17日より「飛鳥Ⅱ」として就航した。

なお、この飛鳥Ⅱ就航に伴い、飛鳥はドイツの船会社・フェニックス・ライゼンに売却、「アマデア」と改名している。
こちらも2019年現在も現役で運航中。

ところで

外国の客船を日本の船会社が購入し、日本の客船として運航する例は、これまでにもあった。

東洋汽船が、1916年にアメリカの船会社から「ペルシャ」、「コレア」、「サイベリア」を購入、それぞれ「波斯(これで「ペルシャ」と読む)丸」、「これあ丸」、「さいべりあ丸」として、「波斯丸」は1925年まで運行した。あとの2隻は、東洋汽船の客船部門が日本郵船に譲られた際にそこに移籍、1934年から1935年にかけて退役した。
また、商船三井が、ブラジルの客船「ロサ・ダ・フォンセカ」を1975年に購入、一旦「セブン・シーズ」と名付けた後、「にっぽん丸」に改名、1990年まで運行している。

実は

クリスタル・クルーズは1988年の設立から2015年までは日本郵船の関連会社だった(現在はマレーシアのゲンティン社の関連企業)。つまり、日本系の運航会社からの転入であったのだ。要するにクリスタル・ハーモニーの購入は、(この当時の)郵船グループ内での需給調整であったのだ。
さらに建造された場所は三菱重工業長崎造船所1989年9月30日進水)。ある意味帰国子女である。
長崎造船所としては約50年ぶりの客船建造となったためほぼノウハウなしの状態からの悪戦苦闘の末誕生した。飛鳥Ⅱとなってからも幾度か故郷を目的地あるいは寄港地とするクルーズを実施している。

リニューアル・新造船計画

2020年1月から(3月半ば頃までの予定で)、シンガポールのセブンコープ・マリンで「飛鳥Ⅱ」としての就航以来初の大規模リニューアルを行う。日本の客船がシンガポールでリニューアルを行う初のケースとなる。2020年の硫黄酸化物(SOx)排出規制に対応した脱硫装置を設置、(テニスコート「ウィンブルドンコート」をつぶした上で)露天風呂の設置、レストランやラウンジの改装、LEDディスプレイ設置、和室付きの部屋を2部屋設定、(有料ながら)全ての客室でのWi-Fiサービス開始などを施し、2030年まで運航する計画である。
一方で郵船クルーズは2019年5月1日に新造船プロジェクトチームを設置。2021年中に新造船に関する提言をまとめ、取締役会に提出する。
日本海事新聞 電子版

外部リンク

郵船クルーズ公式サイト
元の持ち主・クリスタルクルーズの日本公式サイト

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