三菱重工長崎造船所
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みつびしじゅうこうながさきぞうせんじょ
三菱重工が長崎に置く一大造船所
三菱重工長崎造船所とは、三菱重工業(三菱重工)の礎にして中心である大造船所である。所属会社の社名変更により、三菱造船長崎造船所と呼ばれていたこともある。
明治42年(1909年)にイギリスから導入されたハンマーヘッドクレーンは本造船所のシンボルで、原爆被災を経て現在も現役である(2003年に国の登録有形文化財に登録された)。
戦前は後の川崎重工業となる川崎造船所の戦艦榛名と共に、日本初の民間建造戦艦となった戦艦霧島以来、呉海軍工廠・横須賀海軍工廠と並ぶ四大造船所として軍艦は無論、多数の商船の建造に当たってきた。
大戦中の原爆投下では工員や動員学徒に多数の死傷者を出したが、主要施設は壊滅を免れ、戦後、財閥解体にあたって西日本重工業(のち三菱造船)の基幹工場となった。本工場は再統合された三菱重工の中心としてイージス艦あたごや客船飛鳥Ⅱなどの建造を行っている。また、巡視船宗谷を建造した香焼島造船所を運営会社の倒産後取得し、香焼工場とした。ここではLNG船、LPG船などを建造している。そのほか、諫早工場では防衛機器、宇宙機器の製造を行っている。
第三船渠をはじめ5つの施設は世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」を構成する資産に含まれている。
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