概要
なぜか首吊りが多い「湯谷」という土地に潜んでいるといわれ、踏み入った者を化かして誘い出し、首を吊らせると恐れられていた。
具体的な話としては、旧山城町の大和川と子守神社の間で、縄を持った怪しいモノが「良い枝があるからブランブランしよ」と声を掛けてきたと伝わる。
そのため地元の人々はこの場所には近づかず、その話を聞いた識者たちは正しくは「首吊らせ狸」であると記録を残した。
なお首吊りした狸としては、『随筆辞典・奇談異聞編』や『想山著聞奇集』に記述されたものが知られている。
それによると、身分違いの恋で首を吊って心中した男女どちらかが狸の化けた者であり、生き残ったほうが人間なので、結果として本物は許され恋愛が成就するというオチになっている。
創作での扱い
2世である首野くんが登場。人間態はイケメンなのだが縄で吊るものが間違ってしまった変態である。
元夜行衆で、現在の百鬼夜行では口の悪いお兄ちゃん的存在として元同僚のしょうけらを弄って遊んでいる。
- 陰陽師~平安妖絵巻~
首を吊っているふりをして人を驚かせる狸妖怪で、あるとき本当に死んでしまったが幽霊に化けて出てきている。
#40「首吊り狸」において登場。