話せば話すほど、みんな例外なく、こじらせていた——!!
概要
集英社が出版する漫画作品。『ジャンプSQ』にて2018年6月号から2020年5月号まで連載された。また、『少年ジャンプ+』にて2020年5月2日から2020年4月17日まで月2回更新で連載された。単行本は全5巻。
「妖怪」をテーマにしているものの、オカルトやホラーの要素はほとんどなく、ジャンルとしては所謂『日常系』に近い。
あらすじ
舞台は四国。都会育ちの渡海くんは、親の都合で四国の山奥、しかも手違いにより妖怪ばかりの「魍魎分校死国校」なる学校に転入してしまう。そこで彼が出会うのは、全国的には知名度が低すぎる「マイナー」な妖怪ばかり。これは、マイナー故に悩みやコンプレックスをこじらせてしまった妖怪たちとの日常を描くファンタジー日常コメディである。
登場人物
主要な人物
東京都出身で都会育ちの主人公。死国校で唯一の人間の生徒。
渡海くんの案内役を任されたクラスメイト。愛称は『ハッカちゃん』。飴型の髪飾りとお団子ヘアが特徴。男の体を嘗めまわす徳島県の妖怪「嘗女」の末裔。
人間界で「妖怪アイドル」を目指す赤い髪のクラスメイト。土佐三大妖魔の一つ「勝賀瀬の赤頭」の末裔。アイデンティティの発光する赤髪が特徴。
フードを被っているクラスメイト。愛称は『びちょ子』。全身が常に濡れている愛媛県の妖怪「濡女子」の末裔。
特徴的な首飾りと黒い翼を持つクラスメイトの男子。日本八天狗の一人にして金刀比羅宮の崇徳上皇に仕える大妖怪「白峰相模坊」の末裔。
クラスメイト
- 首野(くびの)
クラスメイトの男子。4月3日生まれ。人を唆し首吊りをさせる徳島県の「首吊り狸」の2世。首に縄を巻いている以外の見た目はまんま狸。ただし、人間に化けるとそこそこイケメンに。首吊り狸としての習性をこじらせており、自縄自縛を他人に強要する変態。渡海グループではないものの、時々話に入っては相模とともに状況を混乱させる。ちなみに、先輩の彼女もちである。
- 夜行政友(やぎょう まさとも)/ 夜行さん
クラスメイトの男子。4月19日生まれで血液型は不明。首切れ馬に乗り夜の道を徘徊する徳島県の「鬼」。風紀委員長であり、とにかく規律に厳しい上に力も強いため、まさに校則の鬼。真面目すぎる性格ゆえに、羽目のはずし方も分からなかった。夜行家の長男で弟がいる。
- 嗤村咲笑(しむら さえ)
クラスメイトの女子。3月9日生まれのAB型。高知県の土佐三大妖魔「笑い女」の末裔だが、とある夢のために普段は笑わないようにしている。大抵のことではピクリともしないが、光子のことがツボであり、彼女に対する笑いの沸点はめちゃくちゃ低い。大好きな姉(※)がいるが、とある人間の男子に取られてしまい、その彼と雰囲気が似ている渡海くんに若干のジェラシーを感じている。ちなみに、好きな芸人は千鳥らしい。
※ 明言こそされていないが、同作者による読切作品『嗤村さんのゲラ事情』のヒロイン・嗤村花笑(しむら かえ)と思われる描写がある。
- 松雪あられ(まつゆき あられ)
クラスメイトの女子。12月8日生まれのA型。愛媛県の妖怪「雪婆」。2頭身で小柄な容姿をしている。ひかえめな性格だがかなりしっかり者。
- 婆場翔(ばば しょう)※※
クラスメイトの一人。B型で誕生日は不明。鍛冶屋の媼になりすまし、人を食っていたという高知県の妖怪「鍛冶が媼」の末裔。見た目こそ美少女だが中身はオスのオオカミである。人間のお婆さんと2人暮らししている。
- 藪出光(やぶで ひかる)※※
クラスメイトの男子。1月1日生まれのY型。首野くんと同じく見た目は狸。人を気づかぬ内に坊主にしてしまう徳島県の「坊主狸」という妖怪であり、大きな鎌を持っている。いつも「ひえ〜」と走り回っているが、デスメタル好き。
- 伸胴竹流(しんどう たける)※※
クラスメイトの男子。11月11日生まれで血液型は不明。見上げれば見上げるほど背が高くなる四国の妖怪「高坊主」の末裔。声がものすごく大きい。生まれてから今までずっと坊主頭なので、相模のようになりたいらしい。
- 七瀬四番(ななせ よばん)※※
クラスメイトの男子。没日は7月4日。昔の農民騒動で処刑された7人の怨霊「七人同行」の一人。普段、姿は見えないため、頭巾などを着けている。他の兄弟よりも個性的になりたいがため、派手な柄を好んで着ける。
- 山越声明(やまごえ せいめい)※※
クラスメイトの男子。5月8日生まれで血液型は不明。声がめちゃくちゃ大きい高知県の妖怪「山爺」だが、人前で声を出すのは苦手。体育祭では見事な開幕アナウンスを披露した。
- 鎌島玉子(かましま たまこ)※※
クラスメイトの女子。12月13日生まれのA型。しょぼしょぼの髪をもつ香川県の妖怪「オショボ」の末裔。しょぼしょぼの髪がコンプレックスらしい。
- 白川冴(しらかわ さえ)※※
クラスメイトの女子。8月15日生まれ。「足まがり」という香川県の妖怪の末裔。その容姿からは全く想像つかないが、楽しいことが大好きなパリピ。
- 宝持茶茶丸(ほうじ ちゃちゃまる)※※
クラスメイトの男子。6月6日生まれ。触れると病気になる茶袋の妖怪。彼に触れると中二病になるらしい。
- 敷嶋暗(しきしま あん)※※
クラスメイトの男子。没日は3月1〜8日。「敷次郎」という愛媛県の妖怪の末裔。当初は隠れ光子ファンという渡海絶許設定があったらしい。
- 家平清守(いえひら きよもり)※※
クラスメイトの男子。平家武士の恨みが刻まれた鬼面の甲羅を持つ妖怪「平家蟹」の末裔。姿は蟹そのもの。硬派に見せかけて柔軟であり、実は源義経好き。
※※ 下の名前の読み方は作中で明示されていないため、一般的な読み方で代用している(もし正確な読み方が判明した場合は修正お願いします)。
その他(キャラ名あり)
- 渡海鷹直(とかい おうま)
渡海くんの父親。詳細は「渡海隼人」の記事へ。
- 飴宮杏子(あめみや あんず)
ハッカちゃんの母親。詳細は「飴宮初夏」の記事へ。
- 糸魚(いとよ)
飴宮家のお手伝いさん。詳細は「飴宮初夏」の記事へ。
- 紅坂一馬(こうさか かずま)
紅坂家の長男。詳細は「紅坂光子」の記事へ。
- 紅坂幸二(こうさか こうじ)
紅坂家の次男。詳細は「紅坂光子」の記事へ。
- 紅坂三夫(こうさか みつお)
紅坂家の三男。詳細は「紅坂光子」の記事へ。
- 紅坂四識(こうさか よしき)
紅坂家の四男。詳細は「紅坂光子」の記事へ。
- 瀬々良木静(せせらぎ しずか)
びちょ子の母親。詳細は「瀬々良木碧」の記事へ。
- 相模三三十(さがみ みさと)
相模の妹。詳細は「相模次郎」の記事へ。
- 礁(しょう)
相模の籠役。詳細は「相模次郎」の記事へ。
- 大跨(おおまた)
相模家の運搬役。詳細は「相模次郎」の記事へ。
- 隠神刑部(いぬがみ ぎょうぶ)
死国校の校長を務める。愛媛県の化け狸。文部科学省とは伝手があり、その結果、渡海くんの転入も許可された。
- 牛山高清(うしやま たかきよ)※※
渡海くんたちの同級生。血気盛んで人や家畜を襲う妖怪「牛鬼」の末裔。演劇部に所属しているがものすごく大根役者で、持ち前の怖さが全く発揮されていない。人を喰っていたということから、当初から渡海くんは牛山くんにビビっていた。テオブロミンアレルギーのためチョコレートが食べられない(そのため、牛山くん犬説が一瞬だけ浮上した)。
- 風炉織あかね(ふろしき あかね)
魍魎分校肝東校を出て人間の大学に通う女子大生。風呂屋や屋敷に潜んで垢を嘗める妖怪「垢嘗」の末裔。ハッカちゃんとは真逆で、「自分も正直、赤裸々に」を心掛けている。人間の彼氏がおり、上手に付き合っているようである。
- 赤子先生(あかご)
渡海くんたちのクラス担任。筋肉質なお爺さんの見た目だが、声はすごく可愛いらしい。
- 太三郎先生(たさぶろう)
変化の授業を担当していた先生。化け狸。
その他(キャラ名なし)
ヤマヒコ ヒタタキ 水虎 シバテン オッパショ石 波山 マド 白い蝶 ノツゴ ヤザイモン蛸 濡女 夜雀 ヤマイヌ エンコウ 古杣 猫娘 ろくろ首 雪女 伯耆坊 枕小僧 兎狸 どうもこうも 式王子 野襖