概要
勝賀瀬の赤頭
「山北の笑い女」「本山の白姥」と並ぶ土佐の3大妖魔の一つであかがしらと読む。
江戸末期~明治初期作の『土佐化物絵本』に掲載されている高知県吾川郡いの町勝賀瀬に伝わる妖怪で、赤髪を持ちその頭はまるで太陽のように光り輝く。
身体や足下は草むらに隠れていてどのような姿かはわからず、頭が光る以外は特に人に危害は加えないといわれている。
ある者がこの赤頭にであってしまったが、たちまち眩しく光り始めたために見失い、いずこへか立ち去られた。
しかし直視してしまったその者は眼病を患ってしまい、手当てをしてなんとか失明は免れたという。
鳥取県の赤頭
鳥取県の西伯郡名和村に伝わる、一度に米俵を12俵も運べるという怪力男の呼び名であかあたまと読む。
この男はとても有名で、死後にその力にあやかろうと墓に若者が集まるようになったが、夜になると墓にいた若者たちは急に背中が重くなり立てなくなったという。
ある日、赤頭が観音堂で一服していると、年の頃は4、5つほどの童子が観音堂の柱に五寸釘を刺し込み抜き取るという遊びを始めた。
よく見るとそれは一本の指で行っており、赤頭も真似をして差し込み抜き取ろうとしたが、さすがに両手で差し込むのがやっとで抜き取ることは無理だった。
そんな赤頭の様子を見て、その童子は笑いながら去って行ったという。
この物語は怪力男の赤頭が出会った怪異であり、妖怪の名では無いが昭和期の妖怪図鑑ではこの童子が赤頭とされていた。
百鬼夜行絵巻の赤がしら
熊本県八代市の松井文庫所蔵である『百鬼夜行絵巻』に描かれる妖怪。
赤くて長い髪を持ち、顔には赤い角のようなものがある黒い身体の姿のみでどのようなことをするのかは不明である。
創作における赤頭
ゲゲゲの鬼太郎
初出は3期鬼太郎第93話「進化妖怪かぶそ」。
坊主頭の小柄な僧侶の様な容姿の妖怪(モデルは鳥取県の伝承に登場する怪童子)。
CVは西尾徳が務めていた。
人間の文明が栄える地球に嫌気がさし、月に移り住んでひっそりと暮らしていたが、無人探査機を飛ばして人間たちが月にまで文明を広げようとしたことに怒り、偶然探査機に紛れ込んでいたかぶそのハチャとメチャに知恵の実(形状はリンゴに似ている)を渡して知恵をつけさせて文明を発達させ、最終的にはかぶその文明と人間の文明をぶつけて戦争を起こさせ、人間を滅ぼそうと暗躍していた。
※カブソ
しかしその目論見はかぶそ達が自滅するという形で失敗してしまった為、今度は全世界の妖怪たちに知恵の実を食わせようと目論むも、鬼太郎たちとの戦いで自分が実を食べさせられそうになり敗北。「文明に溺れる者は文明に滅びる。かぶそと同じように人間もまた自らの文明により滅びるだろう」と捨て台詞を残して月へと帰還した。ちなみに、知恵の実はねずみ男とユメコが盗もうとしたため、全て没収の上で焼却処分された。
なお、6期でもモブとして登場している。
こじらせ百鬼ドマイナー
詳細は →紅坂光子