ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

鶴丸国永

109

つるまるくになが

平安時代の刀工・国永作の日本刀(太刀)。安達泰盛・織田信長・伊達綱村らが所有した

概要

平安時代の刀工・五条国永作の日本刀(太刀)。国永は三条宗近を祖とする三条派の刀工で五条兼永の子。五条は天喜年間に京都五条に住したため名乗る。現存する国永作の有銘作は稀で、その中でも特に優れた傑作とされる。

御物としての名称は「太刀 銘 国永(名物鶴丸)(たち めい くになが(めいぶつつるまる)」。

気品が高く細身で鋒が小さい、大変優雅で洗練された姿。武器というより美術品として優れた名刀。棟に三ヶ所歴戦のあとを留めており実践で使われていたことがわかる。三条派の作品では最も洗練度が高いと評価される。(五条派は兼永がわずか二振り、国永が五振りしか有銘が現存せず、三条派に一括りに評価されることが多い)

鶴丸の号の由来は不明。失われてしまった太刀拵に「鶴」の文様があったからとも言われている。ハバキに竜胆の透かしがあったことから利無動(りむどう)、墓から暴かれたことから陵丸(みささぎまる)の異称がある。

来歴

初期の所有者は諸説あるが、最もロマンあるものは『鬼女紅葉伝説』等で有名な「余五将軍」平維茂(坂額御前の祖)が所持したというものである。しかしこれは後述する安達氏の役職・秋田城介と維茂の役職が同じであったことから起こった混同であり、こういった混同は伝承にはよくあることである。実際は五条国永の活躍時期は維茂の後であるため、所持は不可能である。しかし拵として有名な兵庫鎖太刀拵は高位の武士のもので有名であるため、高位の武士の所蔵であったことは確かであろう。

鎌倉時代には安達氏に伝わる。北条時宗死後に発生した霜月騒動安達泰盛一族が滅ぼされた際に共に埋葬されるが当時の執権北条貞時が入手する。一説に、貞時はこの刀欲しさに安達貞泰(泰盛の孫)の墓を暴いたという。

神社に奉納されたとも足利家に渡ったとも伝わるが詳細は不明。のちに織田信長が入手し御牧勘兵衛景則(家臣三枝勘兵衛とも)に与えた。御牧景則は信長亡き後は豊臣秀吉に仕える。景則の子信景(四田井清庵)が関ヶ原敗戦で没落し、この時に手放したのか鶴丸は、いつの頃よりか伏見藤森神社にあった。

本阿弥光的の出家していた次男が藤森神社に神事用の太刀を借りに出向いた際、そこにあった鶴丸国永を発見。刀剣鑑定で名高い本阿弥家に持ち込まれお墨付きを得た後、元禄年間以降に4代目仙台藩主・伊達綱村(政宗の曾孫)へと譲られる。1704年(宝永元年)、第三次伊達騒動の末に従弟で養嗣子の伊達吉村へ仙台藩主の座を譲って引退した綱村が吉村に国入りの祝儀として贈ってからは伊達家代々の当主に伝えられるようになり、その後およそ200年に渡り伊達家の秘蔵刀として伝わることとなる。伊達家ではこれに定紋である引両入りの金具を付け、鞘にもおなじ紋蒔絵にした太刀拵えを付けた。竜胆のハバキの透かしも伊達家の紋に変えられている。余談であるが鶴丸は伊達家に在った頃は一番という木札を附けて置いたほどの貴重品であったとされた。また伊達家では各季節(春夏秋冬)と番号の書かれた蔵刀管理番号があり、各季節の一番で不明なのは春一番のみで、鶴丸も番号不明となっている。

明治34年の明治天皇仙台行幸のおり、伊達家では本刀を本阿弥成善に研ぎに出した後、最後の仙台藩主だった伊達宗基から明治天皇へ献上した。

関連タグ

日本刀 太刀

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 【落ち着け】主が俺達をこじらせてる【考えすぎだ】

    刀剣男士をこじらせている主に、お悩みの彼らのお話。 * 自戒のために作りました。 キャラに偏りがあるのは、わたしに審神者友達が少ないからです。全員こじらせるのためには情報が足りませんでした。 追記:2017年12月04日付の[小説] デイリーランキング 29 位に入りました! やったね!!!
    21,957文字pixiv小説作品
  • 冒険の書が消えてる審神者シリーズ

    強くてニューゲーム【※ただし、難易度はベリーハードとなります】

    一度死んで冒険の書が消えた審神者が、改変後の世界でもう一回審神者をやることになるお話。 (審神者の冒険の書は消えてるのに、かつての仲間たちはレベルカンストでいらっしゃるので 捕獲には気力と体力と愛情が必要になります。 かつて自分と本丸で戦っていた刀剣男士たちを、 ブラック本丸に助けに行ったり、戦場に探しに行ったり、現世にいるのを捕まえに行ったりなお話。 追いかけたり、追いかけられたり忙しい審神者になります。 (再就職的な意味で)口説き落とす審神者と、 (恋愛、家族愛的な意味で)口説き落としにかかるかつての仲間との仁義なき戦い。ファィッ!! 七割コメディ、三割シリアスな七三分けかっこよく決めたいよね話になる予定です。 鶴丸国永、一期一振あたりで話を進めていきます。(この二人は全編出番多い) 次に燭台切光忠、へし切長谷部、大倶利伽羅あたりも加わり、 そのうち山姥切国広と三日月宗近が出番きます。それ以降は、どんな感じで増えるかはお楽しみという事で。 ■あてんしょん ・刀×女審神者(最初は審神者ではない)要素があります。 ・七割コメディ、三割シリアス。 ・話の流れで現パロっぽくみえる部分がありますが、現パロではありません。 ・話の展開でブラック本丸が関わってきます(ブラック本丸で生活してる話ではありません ・原作ゲームにはないオリジナル設定が含まれます 【8/1追記】→DR10位/女子人気21位 男子人気66位。 【8/2追記】→DR2位/女子人気7位 男子人気60位 ありがとうございました 【2016/7/29 10,000ブクマ達成 たくさんのブクマありがとうございました】 2018/1/26 表紙を文月もとみさんhttps://www.pixiv.net/member.php?id=1657166に描いてい頂き変更しました!こちらのシリーズは順次表紙を変更予定です
    40,378文字pixiv小説作品
  • どうかきみに見つかりませんように

    全てが終わった本丸で彼らの書き置きを見つける話。鶴さに、刀解、捏造過多なのでご注意を。
  • 巻き込まれた政府の人の話

    主人公は政府職員です。女審神者も出てきます。 オリジナル要素が強く、捏造オンパレードです。キャラ口調も迷子です。 ちょっとホラー気味かもしれません。 嫌な予感がする方はご注意ください。 沼怖い。 6月2日付デイリー3位ありがとうございます。 6月3日付デイリー1位とっても嬉しいです。 クッションページ追加致しました。
    40,201文字pixiv小説作品
  • 優しい鶴丸さんと私

    優しい鶴丸さんと私

    ブラック本丸要素有。乗っ取り要素有。苦手な方は注意してください。カッコ良さよりは可愛さが勝る鶴丸さんがいます。 内容を変えるつもりはありませんが、加筆修正は繰り返す可能性あります。お許しを。 表紙はこちらからお借りしました→http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=55801190 追記7/8 鶴丸さんに本体を預けてもらうシーンがあったはずなのですが、何度か書き直してるうちに入れ忘れたようです。一部台詞の意味が合わなくなっていたので、とりあえず台詞を修正しました。後日シーンを追加致します。←と言っていましたが、読み返してみてあまりそのシーンの必要性を感じませんでしたので、このままにしておこうと思います(笑)すみません(7/19追記)
    14,499文字pixiv小説作品
  • 捨てられた審神者

    捨てられた審神者と捨てた刀達

    注意書です。 オリジナルの男審神者が出ています。 オリジナルな設定も盛りだくさん。 刀達は傷だらけです。 キャラと口調が行方不明。 書いているやつは難しい言葉をあんまり知りません。 ご都合主義が蔓延っております。 ネタが被っておりましたらすみません。 刀に捨てられた審神者と主を捨てた刀達の話です。 独りぼっちになった審神者のもとに、ブラック本丸の刀達が乗り込んできます。 結構、肝が据わった審神者になってしまいました。 ちなみに審神者が独りぼっちになった理由は見習いに来た審神者に刀達を連れてかれた。です。 簡単な誘惑だかの術を重ね掛けされたので、術だと気が付かずに、円満譲渡してしまった。 でも、それに審神者は最後まで気が付かず、ブラック本丸の刀達は気付いているけど、無視をします。 ブラック本丸の刀達はこのまま、この審神者の刀になります。 ってな、話を考えましたが書きたいとこは書けたので、多分、続かないと思います。 ※2015年10月05日追記 多くの皆様にブクマ、評価、コメントなどなどしていただきまして、本当にありがとうございます。 感無量です。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

鶴丸国永
109
編集履歴
鶴丸国永
109
編集履歴