概要
その名の如く黄金で出来た豪華な武具。初登場は『ドラゴンクエストⅢ』。武闘家専用の装備品。
作中では「おうごんのつめ」「おうごんのツメ」表記であることがほとんど。
砂漠の王国・イシスの北方にあるピラミッドの地下階層に隠されており、ファミリーコンピュータ版においては武闘家の装備できる武器の中では最大の攻撃力を持つ武器でもある。
ファラオのマスクを模した造形をしており、見た目的はけっこうアレである。
また入手方法がかなり難解で、ほぼノーヒントで探さなくてはならず、仮に見つけられたとしても地下階層は魔法が無効化されるため、「リレミト」で脱出できないという苦労に見舞われる。
呪われた装備
ただ、このつめの真価はそういった要素よりも、何故か所持しているだけでエンカウント率が上昇するという謎の仕様が発動することである。
これはいわゆる『ファラオの呪い』の再現であり、公式によると『実は黄金ではなく、アレフガルドにいる魔族がエビリアル鉱石から製造した金色の金属エビルメタルで作られている。ゾーマがこれを上の世界に送る際、上世界の魔族に確実に回収させるために、金属にゾーマの声を吹き込んでから送ったが、手違いでイシスの者達に発見され、「おうごんのつめ」に加工された。この爪が魔物を引き寄せるのは、ゾーマの声が吹き込まれているためである』という設定付けがなされている。
経験値稼ぎに重宝される一方、低レベル冒険者にはその入手難易度や仕様から嫌悪されている。
なお、スーパーファミコン以降のリメイク版では、設定が変わったのか、またはふくろシステムとの整合性のためか、「おうごんのつめ」をピラミッドから盗むと、取り返そうと呪ってくる(棺から「おうごんのつめ」を盗み出した場合、ピラミッドの中のみエンカウント率が急上昇する)設定に変更になっている。なお、ピラミッドの中で「おうごんのつめ」(後述のより強力なツメ系武器では駄目)を捨てると、棺に「おうごんのつめ」が戻ったと解釈され、許してもらえる(エンカウント率が元に戻る)。
しかもこれらのリメイク版では、「おうごんのつめ」よりも攻撃力の高い「ドラゴンクロウ」や「まじゅうのツメ」、ゲームボーイカラー版に至っては「ルビスの剣」といった武器が追加されているので、それらを入手したらお払い箱になってしまう。 尤も、それらを入手できるのは、バラモス撃退後になるのだけど…。
なお、携帯アプリ版・スマートフォン版では、ドラゴンクロウ、はかいのてっきゅうも1品物(まじゅうのツメは元々1品物)になったため、複数入手出来る武闘家用武器としてではある(ゴールドマンからのドロップで複数入手可能)が、最強武器に返り咲いた(尤も、横着してパワーナックルで妥協されかねないが)…。
そしてHD-2Dリメイク版では攻撃力がファミリーコンピュータ版を上回る62に上がったため、終盤まで使えるようになった。ただし売値はリメイク版以降変わらず。
武闘家しか装備できず、同じくツメを装備できるまもの使いは装備できない。
隠し部屋も演出が変わり、従来では地面を調べて隠し階段を発見する仕様だったが、今作では壁の像を調べるとスライドして隠し階段が現れるものになっている。
また、入手後の呪いの演出も変化し、入手して帰ろうと踵を返した時に棺から紫色の瘴気が発生し、BGMが無音になってうめき声が響き渡るという更におどろおどろしい演出になっている。
ただし、今度は第四段階以降の商人の町で売られる「ほのおのツメ」が追加されたため、バラモス撃破前ではこちらにお株を奪われる羽目になる(とはいえ、かなり高額なのであまり手が出せないが)。
そして高エンカウントの呪いはピラミッド地下限定と更に狭まり、魔法が使えない部屋であるため転職していない魔法職だと経験値稼ぎには不向きになった。
とはいえ、ピラミッド内のはぐれモンスター(ラーのかがみが必要)を回収するのに高エンカウントに苦しめられる必要がなくなったのは幸いか。
ちなみに高エンカウントを避けるためデスルーラをしてさっさとピラミッドを脱出すると、ファミリーコンピュータ版以外は「おうごんのつめ」を没収されてしまい回収できない仕様になっている。
HD-2D版では屋内でもキメラのつばさが使える仕様だが、ご丁寧にもピラミッド地下内では使えない(同様に魔法が使えない魔王の爪跡でも使えない)。
その他の作品での登場
『ドラゴンクエストⅪ』『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』では、冒険の書の世界で入手可能。
復活したバラモスを討伐することでポルトガ王からもらうことができる。ロウとマルティナが装備可能。
『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』ではクリア後に入手可能になる。商人からジャイワールのピラミッド内にある宝箱に隠されている情報を聞くことができる。装備しても呪いは発生しない。