曖昧さ回避
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概要
NCISにおいてトニー・ディノッゾを演じたマイケル・ウェザリー主演の作品。同番組を卒業後に番組が開始された。
法廷ドラマではあるが、裁判科学という分野を用いた異色の作品。審理コンサルタント会社を営む主人公、ジェイソン・ブルが、陪審員の心理を読んでいかに依頼人の主張を納得させるかが肝となっている。
主人公のブルが人間的には奔放で飄々とした性格ながら、実は真実を正確に求めていく姿などが評価され、人気ドラマとしてシーズンが継続された。
なお、ブルのモデルはTVで司会者などを務める心理学者のフィル・マッグロウである。
なお邦題が複数あり、「BULL/ブル」、「BULL/ブル 法廷を操る男」「BULL/ブル 心を操る天才」の三つが存在。それぞれの配信・紹介される媒体によって異なっている。
登場人物
- ジェイソン・ブル(演:マイケル・ウェザリー、吹:東地宏樹)
「トライアル・アナリシス・コーポレーション」、通称TACのリーダー。三つの博士号を持つ心理学者で、法廷科学の天才にして第一人者。女性関係について奔放だったり、時には自分の感性だけでリスクの高い仕事を請け負うなど、かなりワンマンな気質があり、よく人の不信を買う。しかし肩書は伊達ではなく、TACの勝訴率はほぼ9割を超える。一見するとドライに見えるが、依頼人のためならばあらゆる手を尽くし、どんなに胡散臭い依頼人であろうと真実を語っていると認めれば全力でサポートする。かつて弁護士を目指していたために法律には詳しいが、試験で落とされたことから弁護士自体は嫌っている(ベニーなど一部を除く)。シーズン2のラストで心臓発作で倒れ、以降はメンバー達から健康を気にかけられている。元妻イジーには未練が残りつつもダイアナと関係を深めていた。しかし元義父の葬儀の際、精神的に弱っていたイジーと不倫してしまい、結果一子を儲けることになる。
- ベニー・コロン(演:フレディ・ロドリゲス、吹:古谷徹)
TAC所属の弁護士で、元地区検事局の検察官。ブルとは友人であるが、かつてブルがベニーの姉と婚姻関係にあったことから、元義兄弟という複雑な間柄でもある。カトリックであり、その教えに忠実で、カトリック教会からの依頼に背く方針を示した結果、大司教に失望された際は落ち込んでいた。一見なよっとしているように見えるが、弁護士としてはかなりのやり手であり、元義兄弟という関係抜きでブルが信用する社内弁護士である。裁判においては巧みな弁説と戦略で勝利に導く腕利き。時折理解に苦しむ行動を取るブルを強い言葉で咎めることもあり、シーズン3では元妻イジーが父の急逝で参ってるのに漬け込んで一夜を過ごした(もっともイジー側にも未練があったのだが)ブルに愛想を尽かして鉄拳制裁を加え、一時TACを出ていく。しかし自身の心情に反した不本意な仕事も受けなくてはいけなくなったことと、ブルと一定の和解を見たことでTACへ復帰する。姉のイジー曰く頑固で家族のこととなると特に融通がきかなくなる。
心理学、神経言語学の知識も卓越したブルの右腕。元々は国土安全保障省の職員として働いていたエリート中のエリート。実際の陪審員と同じ境遇の代理陪審員を雇って集め、その反応から逐次陪審員の心境変化をモニターする。元は孤児。ブルとは恋仲ではないが家族以上の依存関係にあり、それに悩んでTACを辞めるか悩んだことがある。一度は離婚した元夫と復縁して再婚しているが、不妊治療によるゴタゴタで結局破綻してしまう。
- チャンク・パーマー(演:クリストファー・ジャクソン、吹:西村太佑)
TACのスタイリスト。陪審のイメージを良くするコーディネートを行ったり、証言の練習に立ち会ったりする。元はアメフトの有名プレーヤーでもあった。また、未婚の父でもあり、娘のことを何かと気にかけている。シーズン2では学校に通い始めるが、担当教員から自身の職場である裁判科学を「インチキ」呼ばわりされて対立、単位を落としかける。しかしある依頼では証言者として担当教員を呼び寄せ、実際に裁判科学の現場を見せてその有用性を示したことで納得させ、講義に来て欲しいとまで言われる程のものを見せた。現在は弁護士の見習いでもある。
- ダニエル・ジェームズ(演:ジェイミー・リー・カーシュナー、吹:長尾歩)
元FBA捜査官。通称ダニー。現在はTACの専属捜査官として、裁判での証拠・証言集めに奔走する。ときに元捜査官のコネを使うこともある。潜入捜査なども得意とする一流の捜査技術を持つが、自身はかなり人情に厚い。そのため、人一倍親しい相手に肩入れして感傷的になりやすく、自身の意思を反する流れになるとブルにもよく嫌味をぶつける。裏を返せばそれだけTACの面々に親愛を示しているということでもあり、ブルには厚い信頼を寄せている。プライベートで恋人関係を築いていたが、ケイブルの死後に知り合った元医者の不法入国者と本気の恋に落ちている。
- ケイブル・マックロリー(演:アナベル・アタナシオ、吹:近藤唯)
TACに雇われているITの専門家にして、一流のハッカー。ダニエルとは別にネットの情報から依頼者に有利な情報や事件の関係者を探し出す。メンバーではもっとも若い部類で、ブル達からは可愛がられている。特にダニーとは仲が良い。しかしブルに警告されながらも、事件に関わっていた友人に協力。しかし騙されて重要な証拠データにウイルスを仕込む手伝いをさせられ、大罪に問われる。その件はブルの手でなんとか丸く収まったが、「命令を聞けないならと雇用を続けられない」と解雇を言い渡される。しかし互いに必要としていることに気づいたうえ、隠れてブルに協力していたことが露見したことをきっかけに再雇用される。再雇用された矢先、テログループの手引によって起こった橋の爆破崩落事件に巻き込まれ、車ごと深海に水没し、死亡する。その死はブル達に大きな傷跡を残し、後にケイブルの死の原因となったテログループを支援していた銀行に報いを受けさせるため、犯罪すれすれの手で裁判に勝訴した。
- テイラー・レンツェル(演:マッケンジー・ミーハン、吹:釘宮理恵)
ケイブルの後任となるサイバー関係のエキスパート。マリッサの元同僚でもある。子持ち。ケイブルの事件で本来証拠として使えない情報をブルによって裁判で使用されてしまうが、組織自身の過失による情報漏えいに見せかけることで事なきを得る。その後、ブルからケイブルの後釜として雇われた。ケイブルとは違い大人の女性であり、歯に衣着せぬ物言いでメンバーの問題に切り込む。