概要
IG-88とは、『STARWARS』シリーズのキャラクター。
クローン大戦時代に独立星系連合軍がグリーバス将軍の護衛等に運用していたマグナガードを初めとする、インターギャラクティック銀行傘下のドロイド製造企業ホロワン・メカニカルズ社が開発した格闘・暗殺ドロイド「IGシリーズ」の後継機種に当たる。
クローン大戦の終結と独立星系連合の壊滅後、新たに樹立した銀河帝国による国有化を経たホロワン・メカニカルズ社が開発したとされている。
ドロイドの身ながら賞金稼ぎとして独立し行動しているがこれは起動テストの際に強すぎる自我が災いし起動した瞬間に研究者たちを皆殺しにするという凶行を行った末の行動である。
『エピソードV/帝国の逆襲』が初出で、ハン・ソロを追跡するためにダース・ベイダーが召集した賞金稼ぎ達の一員として登場。その後C-3POがスクラップされかける場面で背景に積まれた廃品の中に混ざっている。
実は同一の人格プログラムをオリジナルからコピーした同一機種が合計4体存在し、オリジナルがA、他3体がB、C、Dと呼ばれている。上述した映画で廃品として登場した機体はハン・ソロの逃走先を突き止めたボバ・フェットから手柄を横取りするために彼を襲撃し、返り討ちにあったBと設定されている。
非正史(レジェンズ)および正史(カノン)での活躍
- レジェンズ
上述したエピソードⅤ/帝国の逆襲で破壊されたBの報復のため、CとDは宇宙戦闘機IG-2000でボバを追跡した。タトゥイーンの軌道上でボバの愛機スレーヴIを補足し、熾烈なドッグファイトを繰り広げるも、Cはパイロットとしても凄腕のボバによって撃墜されてしまった。
Dは辛くも逃げ出し、乗機の修理用のジャンクパーツを探しに惑星オード・マンテルに落ち延びるもボバの行方を探していたダッシュ・レンダーに追跡され、それを自分への妨害行為と勘違いし襲撃する(ダッシュはボバの居場所を聞きに来ただけだった)も、これもまたもダッシュに返り討ちにされた。
最後に残ったオリジナルモデルでありリーダーのAは、帝国がエンドアの軌道上で建設していた第2デス・スターのメインコンピューターを複製し、自らメインコンピューターに成り替わることでデス・スターを乗っ取った。
彼の真の目的はドロイドによる有機生命体への反乱であり、なんとベイダーやパルパティーン皇帝でさえこれには気づいていなかったのである。
準備が整ったIG-88はついに、デス・スターから銀河系の全ドロイドへ反乱命令を送ろうとした……が、丁度そのタイミングで突入してきた反乱同盟軍の戦闘隊により、第2デス・スターもろとも宇宙の塵となった。
こうして彼の野望は、誰も知らないまま成功の一歩手前まで進み、誰も知らないまま潰えたのだ。
- カノン
アニメ「フォース・オブ・ディスティニー」では時系列上「シスの復讐」と「ローグ・ワン」の間に当たる帝国全盛期を舞台にしたエピソードに登場。ホンドー・オナカーと組んでクリムゾン・ドーンの副官キーラを捕縛しようとしたり、レイア・オーガナの身柄を狙ったりしている。
また、非映像作品ではパルパティーン皇帝の側近スライ・ムーアに雇われて共にダース・ベイダーの暗殺を計画したり、上述したレジェンズ作品のエピソードのオマージュとして「第2デス・スターのメインコンピュータへのハッキングを試みるが、帝国軍に属するアストロメク・ドロイドによって阻止される」といったエピソードが描かれている。
みんなのトラウマ
ニンテンドウ64のゲーム『帝国の影』でも第4ステージボスとして上記の内の1体が登場。
上述したタトゥイーンの軌道上でボバに撃墜された2体のうち、墜落後に辛くも生存した1体とされている。
見渡しが悪く操作時に引っ掛かりやすいマップの中をシャカシャカと動き回り不気味な声を発しながら常に追いかけてきて特徴的な発射音のパルス・キャノンで蹂躙してくる様は本作の高い難易度も相まってプレイヤーに恐怖を植え付けた。
ボス戦は9:00辺りから
余談
IG-11
ギルドのプロコトルに従い、例のブツを渡せ
スピンオフドラマ「マンダロリアン」において、似た名前を持つ兄弟機としてIG-11という賞金稼ぎドロイドが登場。外見はIG-88と非常によく似ているのだが、胴体にオレンジのストライプと弾倉ベルトを装着しているのが大きな違い。また、IG-88にはない、ブラスターを持つのに適した人型の手を持っている。
詳細は個別記事を参照。
IG-88とIG-11
- 当初はIG-88と勘違いされていたIG-11であるが、後に公式から別ドロイドであることが明言された。同作の監督であるデイヴ・フィローニ監督曰く、IG-11のインスパイア元がIG-88なのは事実だが、これまでのIG-88の設定や登場作品との衝突を避け、IG-88の物語に関わったクリエイターたちに敬意を表するため、あえて新しいキャラクターとして生み出したとのこと。またこのファンがIG-88と勘違いした珍事は公式設定に逆輸入されているが現状IG-11がIG-88と勘違いされたというエピソードは作られていない。
- IG-88の頭部のパーツは、実は「新たなる希望」の酒場のパーツを再利用したもの。カウンター内の赤と緑にひかる筒状の部品がそれである。なお、この部品も「マンダロリアン」で酒場が再登場した際にしっかりと再現されていた。