『Japanese Slot Machine』は、日本が運用している暗号放送。
解説
こーんな謀略とは無縁と思われていた戦後のお花畑日本がいつの間にか始めていた。
発信場所、現在確認されているものは千葉県市原市の海上自衛隊市原送信所と、鹿児島県鹿屋市の同串良送信所。変調はデジタル振幅変調(USB)。
周波数は次の通り。
4152.5kHz,4231kHz,4290kHz,6250kHz,6417kHz,6445kHz,8313kHz,8588kHz
140字と700字のテキストデータに相当するデータの送出を繰り返している。
これ以外解っていない。しかも日本人の大半は知らず、その存在は他の西側諸国の「暗号放送リスナー」によって発見された。『Japanese Slot Machine』という名前も、発見した海外の「リスナー」達によって名付けられた。
その名前は日本のスロットマシン場、つまりパチンコ店で、アイドル(デジタル変調の電波に何もデータが乗っていない、搬送波のみの状態)時のそれがパチンコ台の音の様であることから名付けられた。
現在恒常的に送信を行っているのは上記2送信所だが、9つの周波数が割り当てられていることから、最大9ヶ所の送信所が同時に運用されると考えられている。青森県や沖縄県から送信されていたという情報もある。
先述したように運用者は海上自衛隊とされているが、そもそもこの通信が必要なのかもわからない。これらの周波数は短波帯(HF)でもかなり下の方に属し、所謂電離層(E層)反射による全世界通信が可能であるとされる周波数である。
だが旧軍ならともかく、外征軍としての能力を全くと言っていい程持っていないはずの自衛隊が、帯域が確保しにくく、高品質の通信が困難なこの低い周波数帯を使う必要性が見当たらないのである。
小泉政権以降、自衛隊の海外派遣が頻繁になり、国外に自衛隊の部隊がいることはそれまでよりは珍しくなくなったが、それは「国連」という建前の元、実質的にはアメリカ合衆国をバックボーンとして動いており、アメリカの軍用通信衛星や民間の衛星通信事業者による人工衛星を中継した通信網を使うことが前提となっていて、このような使い古された手段の必要性は極めて薄い。
唯一、通信をアメリカにも知られたくない存在として、潜水艦がある。潜水艦はその隠匿性が最大の武器であるため、アメリカや、準同盟国であるNATO加盟国にも知られたくないというのは解る。
だが、現状アメリカを中心とした集団安全保障ネットワークに組み込まれている日本が、基本的に日本近海で活動する通常動力潜水艦に対して、そのような超長距離通信を必要とするだろうか。
トンデモ論になると「地球外の知的生命体にメッセージを届けるため」というものもあるが、先述のようにこの周波数領域はほぼ常に電離層で反射してしまう(つまり、地球の地表近くに閉じ込められた)電波であるため、この用途にはそもそも適さない。
厳密にはいくらか電離層外にも飛ぶが、この用途であるのなら50MHz以上の超短波~マイクロ波(VHF,UHF,SHF)を使う方が適している。
また、デジタル変調のキーが暴かれたこともなく、北朝鮮や中国のアナログ変調放送はもちろん、西側のいくつかのデジタル変調方式の秘密放送もその解読前の暗号文そのものまでは解っているものがある中で、『Japanese Slot Machine』はデジタル変調のデコード後のテキストデータ(もしくは、それに偽装した音声、映像)が公開されたこともない。
デジタル変調そのものが秘匿性のある「数値化されたデータ」であることもあり、一部の自衛隊員、もしくは日本政府の要職しかその内容を知らないため、所謂乱数放送の一種と考えられる。
関連項目
UVB-76・・・前述の乱数放送の一つであり、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の前後に通信が活性化していた。そのため、軍事面において何らかの役割を持つ通信と考えられている。
ただ数少ない考えられる必要性は、NATO加盟国および周辺国との戦闘の発生により、アメリカの軍用通信網が使えなくなった時及び日本の防衛体制、通信網をほぼ把握しているアメリカ合衆国から攻撃を受けた場合である。