概要
Party Hard(パーティーハード)とは、ウクライナのディベロップメントスタジオ、Pinokl Gamesによって開発された2Dステルスアクションゲーム。パブリッシャーはHello_Neighborなどで有名なtinyBuildである。
2015年8月26日、Steamにて配信が開始された。
本作はPC以外にもNintendo Switch、PlayStation 4、XboxOneなどの家庭用ゲーム機に幅広く対応している。それ以外にも、iOS/Androidに対応した『Party Hard Go』なども存在する。
本作は、「Party Hard殺人事件」の殺人鬼である主人公を操作し、ナイフ・毒・車・ガソリン・スピーカーなど、あらゆるものを使ってパーティーの参加者(以下パリピ)を殺していくという過激なコンセプトのゲームである。
アクション要素に加え、誰にも気付かれずに殺人を成し遂げるステルス要素、どのような手段を使って殺すかなどの計画を練るストラテジー要素なども持ち合わせている。
Party Hard本編に加え、『Party Hard - Dark Castle』と『Party Hard: High Crimes DLC』の2つのDLCが同様に配信されている。
また、本編のスピンオフ作品であるパーティーシミュレーションゲーム『Party Hard Tycoon』も、2018年現在早期アクセスプレイが可能だ。
本作の続編である『Party Hard 2』については該当記事へ。
ストーリー
(あらすじ)午前3時、主人公は隣人宅で繰り広げられるパーティーの騒音で目覚めた。彼は警察を呼ぶよりもパーティーの参加者を皆殺しにしたほうが早いと考え、ナイフを手にして家を出る。これが、2000年のアメリカで起こる連続殺人事件「Party Hard殺人事件」のはじまりであった。
(公式の紹介文)そうです、視聴者があなたのParty Hardを滅茶苦茶にできるよう設定できるのです。 視聴者はありとあらゆる混沌、例えばより多くの人をパーティーに呼んだり、SWATを呼んだり、シャークネードを発生させたり、その他色々が起こせるのです!ー(公式Steamストアページより)
主な登場人物
- Party Hard Killer(パーティーハードキラー)
本作の主人公。黒髪で青色または紫色のシャツを着ている。常に仮面を被っており、素顔を明かさない。凶器はナイフ。
パーティーの参加者を次々に殺した「Party Hard殺人事件」の連続殺人鬼である。
午前3時に隣人宅のパーティーの騒音で目覚めてから、目に映るすべてのパーティーの参加者を葬り去る決意をしてしまったようだ。
彼はパーティーの参加者だけではなく、ウェイターやDJ、警備員までをも殺してしまうという偏った拘りを持っている。
彼はカットシーン中などではほとんど発言せず、ジョンやダリウスの話でしか彼の動向を知ることができない。謎の多い男である。
- John West(ジョン・ウェスト)
「Party Hard殺人事件」の犯人である主人公を追っている、正義感の強い捜査官。ケイティの父親。
カットシーンは彼が事件の全容を振り返る形で展開されていく。
カットシーン中で主人公のことをしばしば「我らがサイコパス様」「サイコパスのクソガキ」などと呼ぶ。
やや乱暴な言葉を使うが、娘であるケイティの身を案じるなど、父親らしい一面を見せることもある。
- Darius(ダリウス)
砕けた調子で話す男性。「Party Hard殺人事件」の名付け親である。
カットシーン中ではジョンに「Party Hard殺人事件」の詳細について話すよう促す役割を担う。
ジョンを怒らせるようなことを平気で言い放つことがあり、掴みどころのない男である。
- Katie(ケイティ)
ジョンの娘。姓はWest(ウェスト)であると推測される。
髪色は赤茶色だが、地毛なのか染めているのかは不明。
素行が悪いことで知られている。ジョンが自分を気にかけていることなどつゆ知らず、主人公の後を追って行方不明になってしまう。
彼女はマイアミパーティーで使えるほか、実績を解除すればプレイアブルキャラクターとして使うことができる。
操作方法
キー | 操作 | 説明 |
---|---|---|
W、A、S、Dキー | 動かす | 主人公を動かす |
Shiftキー | 走る | スタミナバーが切れるまで走る。スタミナバーはShiftキーを長押しすれば回復する |
Ctrlキー | 聞く | パリピが主人公の犯行に気付くか否か確認する |
Spaceキー | 罠を使う | 虎バサミを設置したり、毒を盛る |
Rキー | 死体を担ぐ | まだ誰にも発見されていない死体や酔っぱらいを担ぐ。担いだ状態で移動したりナイフを使うこともできる |
Fキー | アイテムを使う | ステージ上で拾ったり闇商人から入手したアイテムを使う。使えるアイテムはスモークグレネードや催眠爆弾など様々である |
Qキー | 踊る | 主人公のダサいダンスによって固まっているパリピを散らせる。そこまでするのか… |
Eキー | 殺す | 持っている凶器で殺す。基本的には凶器はナイフだが、操作するキャラクターによって変化する |
このゲームの特徴
◆殺人事件に関連したストーリー
ステージをクリアするごとに、カットシーンが展開される。繊細なドット絵や字幕、声優の演技も相まって、洋画を見ているような気分に浸ることができる。
ちなみに、全12ステージをクリアし、カットシーンを最後まで見ると、主人公の正体が明らかになる。
Tumblrなどの海外のSNSに投稿されているファンアートの中には、それを示唆するようなものが多くある。未プレイ・未クリアの方はネタバレにご注意願いたい。
◆ランダムに生成されるステージ
それぞれのステージには、パーティーに関連したトラップや仕掛けが用意されている。(例えば、バーベキューパーティーではバーベキューグリルなど)
それらはランダムに生成され、それと同時にスモークグレネードなどのアイテムの出現率も変化するため、難易度やタイムが左右されることがある。場合によってはリスタートするのも手だ。
◆わかりやすいゲームシステム
- 目的は全員殺すこと。
- 一回ナイフを使うだけで殺せる。
- 警察に捕まったら最初から。
- 殺人鬼も生身の人間なので、うっかり罠にかかったら一回で死ぬ。
- 細心の注意を払いながら時に慎重に、時に大胆に行動することが大事。
初心者ゲーマーにもわかりやすいゲームシステムである。
◆難易度が高め
序盤から難易度が高めである。死んだり警察に捕まったりした時点でまた一からやり直しなので、意外ときつい。先述の通り、ステージはランダムに生成される要素を含むため、それが難易度に大きく関わることもある。
『Party Hard: High Crimes DLC』に至ってはステージが本編のものより広く、トリッキーな要素もあり、クリアまでこぎつけるのが難しい。
しかし、人の声が消え、音楽だけが空しく鳴り響くパーティー会場で楽しむ静寂は、何より格別である。あの静寂がたまらないのだ。
◆パーティーを台無しにしてくれるメンツが登場
主人公以外にもパーティーを台無しにしてくれるNPCが存在する。
- 警察官
パーティー会場のすぐそばでスタンバってたんじゃないかと思うくらい早く来る。パリピを轢き殺しながら来る。誤認逮捕しても気付かない。DJを逮捕する際には首を切り落としてから逮捕する。何もそこまでしなくても…
- SWAT
ダイナマイトを使用すると来る。手当たり次第にパリピを気絶させまくって安全を確保し、帰っていく。一般人を気絶させている時点で全く安全ではない。
- 麻薬取締局
パーティー会場内で麻薬の受け渡しをしているパリピがいると出動する。単に彼らを連行すればいいだけなのに、なぜか殺す。たまに無関係のパリピを巻き込んでいていたたまれない。
- 研究員
パーティー会場の電話を使うとまれに来る。毒ガスをまき散らして帰っていく。
彼ら以外にも、パリピを殺したり誘拐したりする熊や宇宙人などのNPCが登場する。
◆7人のプレイアブルキャラクターが使用可能
実績を解除するなど特定の条件を満たすことによって、デフォルト以外のキャラクターを使うことができる。
実績解除の方法はこちらの実績解除ガイド(動画)を参照するとよい。
※中にはゲーム本編やDLCをクリアすることが条件になっているキャラもいるのでご注意願いたい。
名称 | 特徴 |
---|---|
ただ眠りたいだけの男 | 本編の主人公。デフォルトのため、癖がなく使いやすい |
警察 | 死体を疑われずに運べたり、パリピに濡れ衣を着せたりすることができる。トラップは使用不可能 |
ニンジャ | スモークグレネードや隠れ蓑の術が使える。しかし姿を見られてしまったらその時点で通報される |
少女(ケイティ) | キック一発でパリピを気絶させることができる。女の子の脚力じゃないよね |
肉屋 | チェーンソーを持ったおっさん。肉屋なのに林業用鋸を使っている |
??? | 『Party Hard-Dark Castle』の主人公。パリピを剣で切り伏せた後聖水で浄化しなければパリピが復活してしまう |
??? | デフォルトで使える謎のおっさん。心臓に取り付けられたタイマーの残り時間を削ると高速で走ることができる。凶器は強力で、2分の1ほどの確率でパリピが肉片と化すほどだ。謎しかない |
◆ワークショップで多彩なステージが遊べる
ゲームをクリアした後も、ワークショップを利用すれば、ユーザーが独自に作成したステージで遊ぶことができる。
実績解除に特化したステージからテーマに合わせた凝った作りのステージまでが公開されている。
クオリティが高いものも多く、圧巻の一言だ。
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