概要
このモデルはMR2の後期モデルであり、前期モデルであるAW11との違いとしては前期モデルは足回りなどを「カローラ(スプリンター)」をベースとした車両であったが、問うモデルはそれを「セリカ(コロナ)、(カリーナ)」をベースとしている点である。
ただ、この車両は他のスポーツカーのパワースペック競争に巻き込まれたため、「運転を楽しむ」というよりも「運転の修行をする」という感じの車であったとされる。
またこのモデルは5回のマイナーチェンジにより、1989年から1999年まで製造されており、国産ミッドシップとしては息の長いスポーツカーであったとされる。
なおこの車種はオープンカーに改造されたモデルが存在する(MRスパイダー)
初期(I)型
今までとは異なり、モデルチェンジしたセリカを足回りやエンジンのベースとした車両である。ターボチャージャー搭載、非搭載機種がある。また、初めての試みとして「サスペンション連動フォグランプ」が搭載された。しかし、エンジンや車体に対して足回りやブレーキが貧弱だったり、差動装置がオプションでもないなど欠点の大きいものであった。
II型
1991年に、I型の欠点を洗い出すため、足回り(具体的にはタイヤの口径を14インチから15インチに、ブレーキの強化、そのほかの部品の強化など)の強化、後部の浮き上がり防止装置の取り付け、上位機種に差動装置の取り付けなど。
III型
1993年には元となったセリカグループがフルモデルチェンジしたため、構造を見直すことになる。
それと同時にエンジン回りの強化も行われた。外観のデザインも変更されたため、以前の型式とは見た目で識別可能。
また、バブル景気の崩壊が見えてきた影響により、この種の高級車が売れなくなってきたため、受注生産となった。
IV型
1996年、ABSシステムの変更。外観はガラスの色が変更されたりしている。
V型
1997年、セリカグループのマイナーチェンジによる変更。エンジンを積み替えている。それに伴い、軽量化を行う(どさくさにまぎれてABSを簡素化)。内装を見直す。これ以上の改良は難しかったため、1999年、軽量化等を行った完全なオープンカーであるMR-Sにその道を譲り、生産終了する。