ガァーッ カチャッ ピッ ピッ ピッ ピポッ
バシューン!(Critical!)
「ゥ゛ワ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛……!!!」
チャリーン!(+XP100)
概要
falloutシリーズに登場する腕輪型コンピュータ「Pip-Boy」に搭載された戦闘支援システム、及びそれを元にした実際のゲームシステム。
「3」以降は流行のFPSに旧作の見下ろし型の非アクション型RPGの基本を受け継がせたゲームシステムとなる。
「1」から「76」まで変わることのない独特の効果音と使用時の特徴的な画面から、Vault-boy風の絵柄と共にfalloutシリーズのパロディでよく見るものの一つである。
「76」以外は使用時にカメラ角度などに演出が入るため、巨大ゴキブリやR-18Gな人体欠損をドアップで見せつけられることが多々あり、本シリーズをCERO-Zにしている要因の一つと言える。
タグとしての使用は「V.A.T.S」や「VATS」などピリオドが足りない、またはない表記揺れが多い。
特に後者は某米国英霊の英字表記がよく引っかかってしまう。
作中設定
正式名称は「Vault-tec Assisted Targetig System」。
「3」のトレーラーPVによるとリアルタイム戦術イメージを用いて戦闘支援システムが弱点をピンポイントでロックオン、命中率を計算しているとのこと。
同じく「3」のプロローグにて、Pip-Boyはバイオメトリクスシールで人体と融合していて専用の施設が無いと一生外せないシロモノであることがわかる。神経と一体化して機械側から脳に何らかの働きかけを行っているのかもしれない。
pip-boyの機能の一部であるため、使えるのは基本的にこれを身に着けたVault居住者達のみ。
「2」主人公は祖父である初代主人公の遺品を、「4」主人公は白骨化していたVault内の科学者の遺体から、「NV」主人公はドック・ミッチェルが使用していたものを頂くことでVATSを使用している。
しかしてそのメカニズムは……「4」のロード画面できっぱり「起源は今となってはもうわからない…」と言い切られてしまっている。おい。
Pip-Boyは作中企業の「ロブコ」社の製品なのに「Vault-tec」社のシステムが搭載されているわけで、キナ臭さしか感じない。
しかもそんなものが「NV」の元BOS所属のエリヤいわく「戦前は松葉杖のように使われていたレベルのもの」だそうで…
北斗の拳やマッドマックス同様、世紀末は世紀末になる前から末期だった事を示す良い例である。
挙句に「3」→「4」で変更された設定は数え切れないため何をどこまで信用していいのかすごく怪しい。
少なくとも「4」の黒幕組織であるインスティチュートは次世代型人造人間にVATSシステムをPip-Boyを経由せずに内蔵しようとしていたので、戦前技術を継承していれば起源はわからなくともある程度システムをいじることはできるようだ。
あるいは「3」主人公のPip-Boy型番「3000A」は他の主人公のものと違い軍用品と明言されているため
上記の一生外せない云々は「3」主人公に限った話、と捉えることもできる。
はたしてVATSの謎が明かされる日は来るのだろうか…
ゲームシステムとして
「3」以降と旧作で別物であり、本節では前者を解説する。
一言でいうと「スタミナと引き換えに一定確率で自動で攻撃が命中する」システム。
これにより疑似的にコマンド選択RPG的な戦闘を実現し、FPS初心者でも比較的楽に本作をプレイできるようになっている。
更に起動中は命中時の予測ダメージや部位ごとのHPなども表示される。
命中率は攻撃対象の部位や取得perk、距離や遮蔽物、武器の種類などの各要因で大きく上下する。
部位のHPをゼロにすることで様々なバステを引き起こすことができる。
近接攻撃しか持たない敵の足を無力化すれば勝利はほぼ確実となり、頭部のHPをゼロにすれば目を潰し状態になり敵側のエイム性能が落ちるなどの利点がある。
ただし上記の通りVATSは命中率が設定されているため、攻撃がリアルラックとVATS関連能力の育成状況に左右される。プレイヤースキルに自身があるならVATSを一切使わずにフリーエイムで狙うことももちろん可能である。
特定のperkを取得すると仕留め損ねた場合などにハードボイルドなカッコをした謎の男(※公式)が現れて援護してくれる。
この男はどうも実在しているようで、「4」に登場する探偵のニックの事務所を漁ってみると彼が目撃情報を元に男を調査していることがわかる。
「3」
起動するとゲーム内時間が完全停止。
ゲーム上ダッシュできないため、VATSを使う場合のAP(スタミナ)の管理が非常に楽。
エイムの難しさなどVATS、またはFPS経験前提のゲームバランスである。
一方でシステムは荒削りであり面白みは4に欠ける。
というのもなんと3のV.A.T.S.演出中は被ダメージ軽減率95%と凄まじく高い。
そのため至近距離なのに自爆上等でミサイルランチャーを連射するなどのゴリ押し戦法がまかり通ってしまう。
更にV.A.T.S.専用PerkでV.A.T.S.で敵を倒した時にAPが全回復するため文字通りずっと俺のターンができるなど、Vault101のアイツが人外と言われる一因にもなっている。
「NV」
3があまりにも強すぎたため大幅弱体化。
ダメージ軽減率は95%から25%と1/4近くに、更にV.A.T.S.中のクリティカル率ボーナスが15%から5%とこれまた1/3に低下と目を疑いなくなるほどの弱体化を受けている。
特にダメージ軽減率の大幅低下は全体的に敵の攻撃力が大きく上昇している今作の仕様とは相性が最悪であり、「V.A.T.S.中に部位ダメージで重症を負って強制中断」、「V.A.T.S.のダメージ軽減効果の上からなお致命傷になるダメージを受けて即死」といったことが頻発するようになった。
加えて「命中率に関係なく必ずミスする」バグが存在し、そもそも武器の挙動が不安定で弾丸が明後日の方向に飛ぶ現象すら発生する。
これらが相まって、例え目の前にいようが敵をすり抜けてAPだけ消費した挙げ句に、その間に距離を詰められて攻撃されて上述の負傷による強制中断や即死に繋がるなどもはや強敵との戦闘ではV.A.T.S.を使えば使うほど負けるリスクが高まる代物になってしまった。
「4」
ゲーム内時間が停止からスローへとナーフ。
更に本作からクリティカルはV.A.T.S.での攻撃でゲージを貯めて任意発動のみとなった。
しかし今までは「95%が命中率の上限」だったがこの任意クリティカル攻撃は必中であることや、perk習得によるV.A.T.S.機能強化が大きく増えたことで、育成の選択肢が広がりRPG要素としては大幅な拡張となった。
特にこの強化が最も著しいのが近接武器であり、近接武器が恩恵を受けるV.A.T.S.Perkを極めると10ヤードの距離を一瞬で詰め、更に移動距離に応じて最大3倍のダメージを与えるなどともはや「近接攻撃とは何なのか」と考えさせられる性能となる。
またダメージ軽減率も3ほどではないが高く、少なくともV.A.T.S.のダメージ軽減効果の上から即死するようなダメージを受けることは殆どなくなった。
特に今作ではパワーアーマーのフュージョン・コアやロボット系の敵の敵味方識別機能など、フリーエイムで狙うことは事実上不可能な部位もある。
一方でVATS強化系のperkはステルスや近接攻撃関連を除くと基本的にLUCK値依存のため、全部取得しようと言うなら育成方針や初期ステータスはある程度限定されることになる。
武器の方もVATSとの相性があり単発式の拳銃は最高、フルオートや重火器は不向きである。
また装備のレジェンダリー効果に「V.A.T.S.の消費AP軽減」や「V.A.T.S.の命中率増加」があるので特化装備で固めた場合はフリーエイムが不要になるほど気軽に使えるようになる。
「76」
オンラインマルチプレイにつきゲーム内時間は一切の停止なし。
確率が見れることを除けば単なるオートエイムとなった。
一方でperkを何度でも振り直せるようになったため、一度VATS特化にしたらもう取り返しがつかない、と言うことはなくなった。
気分転換に安心して火炎放射器ぶっぱで汚物を消毒して回ることができる。
そして問題がクリティカル。
リアルタイムになっても、攻撃が必中する副作用は変わらない。
そのため高速飛行するスコーチビーストやカーゴボットに使用すると呪いの弾丸がどこまでも追いかける怪奇現象が起きる。
視認しにくい銃弾や普通に誘導してもおかしくないミサイルはともかく、ゆっくりと放物線を描くはずの弾…具体的に40mmグレネード弾やカラフルな炎の塊を発射するクリメイターが酷いことになってしまう。
関連イラスト
HPバーが下部:「3」 フォントががオレンジ:「NV」 下部にCRTゲージ:「4」「76」