切腹の「ハラキリ」についての詳細はハラキリにて
歴史SLG「ハラキリ」
1990年に日本のゲームアーツよりPC-8801用として発売された歴史SLGゲームである。
初期の光栄の信長の野望(全国版から武将風雲録にかけての)ライクな国盗り合戦モノの一種で、海外から見た日本、いわゆる「フジヤマ・ゲイシャ・スシ・サムライ」ジャパニーズ世界観で日本人スタッフによって作られている。
登場人物も織田信長や武田信玄、上杉謙信などのお馴染みの戦国大名から、平清盛、源頼朝、足利尊氏の戦国以外の歴史上の人物、はてはペリーやフビライの外国勢、果ては三船徳川、ショー・コスギともはや突っ込みが追いつかないほど(後に信長の野望も英雄集結で時代無視なシナリオをやっており、先駆けと言えなくはない)。
さらに言うと、平清盛が南端寄りの中国地方(言うまでもなく平家が滅亡した壇ノ浦がある場所)、源頼朝が北端寄りの東北一帯(源義経が切腹した平泉がある岩手も含まれる。)に領地を構えているので、その気になれば最終決戦は源平合戦に持ち込むこともできてしまう。
なお作中の時代は何故か元禄。
シナリオはショウグン・ヨシムネに恥をかかされたアソノがHARAKIRIで果て、家臣のオーイシが47士と共に主君アソノの仇を討つが(忠臣蔵?)、ショーグンがいなくなった事で世は群雄割拠となり、全国の大名が天下統一を目指すことになる。
他にも戦場での一騎討ちが相撲だったりなど、ツッコミ所満載なのだが、このゲームの最大の特徴は、「恥」のパラメーターが存在し、これが一定値を超えると自ら、「これ以上の恥には耐えられぬ」とのたまい、バンザイと叫びながらHARAKIRI(切腹)する(確率が高くなる)のがキモとなっている。
そして、このゲームでは「武将の雇用数は最大で20人」という上限があるが、戦国SLGにはたいてい存在する「武将を解雇するコマンド」がないので、その代用として故意に切腹に追い込んだり、無能な武将に対し切腹を命じるという方法を駆使する形になるのである。
ぶっちゃけバカゲーであるが、クソゲーではなく、歴史SLGとしての完成度は見た目に反して高い。とは言え、運ゲーの要素が強い分難易度もかなり高く、遊ぶに際しては注意が必要。特にゲーム開始時のレベルによっては元寇と黒船が早い段階でやってくる傾向が強く、更に第三勢力の一向衆もいきなり出てくる。
現在でもプロジェクトEGG配信版がwindowsで遊べるようになっている。