カオジロガン
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かおじろがん
カオジロガンとは、鳥綱カモ目カモ科コクガン属に分類されるガンの仲間。
鳥綱カモ目カモ科の水鳥。漢字表記は「顔白雁」で学名は「Branta leucopsis」。
旧北区・新北区に分布する渡り鳥で、イギリスやオランダなどで越冬することで知られる。
成鳥の外見は名前の通り黒い首に白い顔で、翼に白黒の縞模様があり腹側は白い。
繁殖地はなんと北極圏のグリーンランド東部、ノルウェーのスバールバル諸島、ロシアのノバヤゼムリャ島などで、外敵から身を守るために海抜100m以上の断崖絶壁に巣を作る。
親鳥が雛に餌を与える習性がないために、生まれた雛は崖から飛び降りて自ら餌を捕らないと餓死してしまうという過酷な生態で知られるが、身体が軽く弾力をもつために崖下にたどり着く個体はそれなりに多い。
雛の天敵はホッキョクギツネやシロカモメで、親鳥は追い払おうとするが大概の場合うまくいかず、食料備蓄用に大量に捕らえようと狙っているといわれる。
なお上記の習性から、近代までの欧州の人々は繁殖地を知り得ず、どのように生まれるかが長らく謎の鳥であったことから、中世の動物寓話集ではフジツボの仲間である、鳥の脚のような蔓脚を持つエボシガイから生まれるとされていた。
ゆえに英語でバーナクル・グース(barnacle goose:フジツボのガチョウ)と呼ばれているのである。
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