概要
フィンランド代表のアイラ・ユルキアイネンが操る、キュベレイの改造ガンプラ。
アイラにはガンプラ製作技術はない為、チーム[ネメシス]によって製作されている。
アイラが操縦する事を前提に製作されている為、彼女以外の人間にはまともに動かす事が出来ない。
原形を全く留めていないフェイスパーツを始め、バインダーなどのパーツが変更されており、キュベレイから大きく印象が変わっている。特に肩部後方のアーマーが下方に下がった形状になっており、そのシルエットはまさにパピヨン(蝶)そのものである。
ファンネル以外にも遠隔誘導兵器を多数装備しており、複数の機体と同時に戦いながら、それらを圧倒するほどの強さを誇る。
機体性能はアイラとのシンクロ値を示す「エンボディ数値」によって変動しやすく、アイラが不調だと機体の挙動やファンネルの制御にも影響を及ぼす。しかし、セコンド側から強制的に向上させることも可能で数値が300%以上に達すると機体各所の赤い模様が輝き、性能も極限にまで向上する(ただし、操縦者に異常な負担を強いる上に場合によっては廃人化する恐れがある)。
第7回世界大会で準決勝にて敗退後はフェードアウトしているが、続編『ビルドファイターズトライ』12話にてユウマとメイジンが入店した玩具店に展示品として登場している。
デザイナーは寺岡賢司氏。
武装
アイラの高いファンネル操作技術を活かすため、武装の殆どにファンネルやビットが装備されている。
ランスビット
手持ち式の大型ランス。近接武器だけでなくビームライフルの機能も備わっており、果てにはランスビット自体がファンネルとして機能する。
ファンネル
テールバインダーに装備されたキュベレイと同型のファンネル。(画面から見切れて確認できない1スロット以外は)バインダー内に最低3回分の次発装填機構が確認されており、9×4+1の少なくとも37基が搭載されている。
クリアファンネル
肩部アーマーに装備されたクリアパーツ製ファンネル。
射出の際に光を反射した姿が蝶の鱗粉を思わせ、多くの機体を屠った鱗粉爆撃の正体でもある。
形状自体は普通のファンネルと同じだがほとんど射撃攻撃には使われず(予選第8ピリオドではビームを発射する描写がある)、もっぱら相手にぶつけて起爆する機雷・ミサイルのように使用されるファンネルである(似たようなものにΞガンダムのファンネルミサイルがある。また、射出時の燐光はガンダムレギルスなどのビットを思わせる)。
姿が見えない、何故倒されたのか解らないといった一方的な撃破シーンから、コンボイの謎を想像する視聴者も多いとのこと。
ビームサーベル
腕の付け根部分に装備されたビーム兵器。キュベレイ同様にビームガンとして使用できる。
エンボディシステム
厳密にはヘルメットに搭載されたシステムであり、本機はこれの受信機である。
アイラの脳波を受信して粒子を視認可能な映像に変換し、彼女が生来持つ能力を補助するシステム。粒子の挙動から相手の攻撃を見切ったり、逃走ルートの先回りが可能になっている。
言い換えるならばBF版のゼロシステムである(ただし、決定権に関しては完全に操縦者に委託している)。
アイラの体調に非常に左右されやすく、エンボディ数値が低いと粒子が確認できなくなって挙動にも影響を及ぼすが、逆に高いと膨大な映像の処理で脳に非常な負担を強いる。
このシステムの本来の使用目的はチームネメシスが彼女の戦闘データの収集を容易にする事と彼女を強制的に従わせる為のものである(そもそも彼女は粒子を目視できる能力があり、上記の様に挙動が遅れる等このシステムは逆に足枷になっている)。
ガンプラ
HGUCキュベレイのリデコとなっているが、素体が古く(HGUCの一桁代のナンバリングである)、しかも一部パーツと成型色を変えているだけである為、可動範囲は今の目で見ると厳しい部分があるのは否めない。
余談
各部の模様やシルエットの形状は、キュベレイの元々のデザイナーである永野護の画風に、より一層近づいたものとなっている。
ちなみにこのキュベレイパピヨンは、放送前には情報が公開されておらず、大張正己がコンテを切ったオープニングにて初公開となった。
その独特なフェイス形状と武装から、大張が過去にOPを制作したアニメ・宇宙の騎士テッカマンブレードを連想するファンが多数いたが、当の大張は「むしろオーガンの方が近いのではないか」とコメントしている。