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私は神と、聖女と、マスターに仕える者です

プロフィール

真名ジル・ド・レェ
クラスセイバー
性別男性
身長186cm
体重91kg
出典史実
地域フランス
属性秩序・善・人
好きなもの子供達の笑顔
嫌いなもの答えない方が良い
設定担当奈須きのこ
ILLUST真じろう
CV鶴岡聡

やや痩せぎすの色男。まだテンション低い時代。

概要

Fate/Grand Order』に登場するセイバークラスサーヴァント。レアリティは☆3。

メインシナリオにおいては、第1部1章『邪竜百年戦争 オルレアン』にて生前の姿で登場する(それ以前の『お願い!アインツベルン相談室』では現在と似たデザインの生前の姿が登場している)。

また、オーディール・コール奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』には、AI聖杯戦争のキャスタークラス枠として彼と酷似した容姿のキャラクターが登場しているが、その正体は……

真名

百年戦争時代におけるフランスの貴族にして軍人、ジル・ド・レェ

フランス軍の元帥にまで出世し、ジャンヌ・ダルクと共に英仏百年戦争を戦い抜いた。

セイバーとして召喚されるとその清廉かつ豪胆な性格、優れた武人としての側面が見られる。

しかしながら、ほとんどの聖杯戦争において、ジルはセイバーではなくキャスターとして召喚されることが多いという。殺人鬼としての悪名が、英雄としての勇名を凌いでしまっているためである。

現実は苦い。闇に堕ちる時が来た。

人物

一人称は「私(わたし)」

かの青髭としての狂気はなく、温厚で紳士的な人格者である。また、軍人としての手腕も確かであり、有事の際はフランス軍元帥まで上り詰めた卓越した軍略を以って、勇猛果敢に檄を飛ばす。

信仰心にも篤く、彼がジャンヌに惹かれ、また後年の暴走に魔術的な崇拝が付いて回ったのも、この篤実な性格に由来すると言っても過言ではない。当然ながらジャンヌへの敬愛は強く、また彼女の人となりを彼なりに深く理解しようと努めていた。それゆえに、第一特異点でのジャンヌ・オルタの出現においても、本物のジャンヌを一目で看破しており、その加勢に馳せ参じている。

しかし生真面目一辺倒というわけでもなく、時にくだらない洒落を発してみたりと、ユーモアにも理解がある。自身のバレンタインイベントではカルデアの面々に協力を得て『ジャンヌファンクラブ会報誌』(なお表紙にNo77と書かれている)なるものを発行していることが判明し、主人公を若干引かせた。ちなみに発覚した際はお冠のジャンヌにみんな纏めてお説教されたらしい。

また、どうやら女性は恋愛対象では無いようで、期間限定イベント『セイバーウォーズ』では「女性には興味はありません。フランチェスカで懲りてますので、好きに腑分けなさい」という発言を筆談越しにしている。フランチェスカとは、やはりこのフランチェスカなのだろうか……

能力

ストーリー中・ゲーム中両方においても、ただ剣のみを振るって戦うオーソドックスタイプな正統派剣士であり、全体的にはまとまっているものの、取り立てて目立った特長に乏しい。筋力と宝具はBランクと、決して低い数値ではないが、セイバーの基本ステータス(大抵のサーヴァントはこのステータスより高い)を全体的に下回っており、セイバークラスとしては明らかに低めである。

しかし別冊少年マガジンでのコミカライズ版『Fate/Grand Order −turas realta−』では、原作通りに主人公側の援軍として馳せ参じているのだが、なんと生身の人間ながらサーヴァント同士の戦いに追従しており、隙をついて敵の狂化サーヴァントを討ち取るという凄まじい大戦果を挙げている。

友人から貰った特別製の剣(英霊にも攻撃が通る神秘が宿っている)を使ったとはいえ、狂化サーヴァントはあのランスロット。伊達や酔狂でセイバークラスになってはいないということか。

ただ保有スキルとクラススキルに、些か不穏なものが目に付く……

ステータス

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
藤丸立香BCCDDB

保有スキル

対魔力(B)セイバーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。詠唱が三節以下の魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以っても、傷付けるのは困難。
騎乗(B)セイバーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなすが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
狂化(EX)本来はバーサーカーのクラススキル。理性と引き換えに身体能力を大幅に強化する。極めて特殊な召喚であるのと、青髭としての名があまりに有名な為に、セイバー霊基であっても『狂化』スキルが付与される。
軍略(C)一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的な直感能力。ジャンヌ・ダルクの補佐として、幾多の戦功を挙げた逸話に由来する。包囲戦のような攻勢に出る時に、特にボーナスが追加される。
聖乙女の凱旋(EX)「軍略(C)」が変化したスキル。詳細不明。
黄金律(B)人生において、どれだけお金が付いて回るかという宿命を表す。生前、莫大な領地と遺産を持ち、一生金銭には困らなかった筈なのだが……
プレラーティの激励(B)プレラーティが励ましてくれる。どこから?それは誰にも分からない。魔術による筋力強化であるが、代償として、ジャンヌ死後の記憶がより明瞭になる。確実に青髭に戻しにかかっている。運命とは非情である。

神聖たる旗に集いて吼えよ(セイント・ウォーオーダー)

  • ランク:B
  • 種別:対人宝具(自身)
  • レンジ:1
  • 最大補足:1人

「今こそ、進軍の時!」

『神聖たる旗に集いて吼えよ(セイント・ウォーオーダー)』!!」

かつて自分を導いた聖処女の御旗に集っていた頃、即ち自身の最も輝いていた頃を再現する宝具。

狂化同様のステータスアップ効果とともに、目標とする敵の完全沈黙まで自動攻撃を行う。

詳細は該当記事を参照。

螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)

  • ランク:C
  • 種別:対軍宝具
  • レンジ:1~10
  • 最大補足:100人

人間の皮で装丁された魔導書。深海の水魔の類を召喚し使役できる。この本自体が魔力炉としての機能を持っており、術者の魔力に関係なく大魔術・儀礼呪法レベルの魔術行使を可能にする……なのだが、セイバーではこの宝具を持ち込んでいても使用することはない。もし使用した場合、彼は自動的にキャスターにクラスチェンジし、『神聖なる旗に集いて吼えよ』は使用不可となる。

詳細は該当記事を参照。

ゲーム上での性能

序盤から気軽に狙える貴重なセイバー枠……だが、同じ☆3セイバーでも、器用な立ち回りが出来て単体高威力宝具持ちのカエサルや、攻撃特化のフェルグスと比肩すると、イマイチ扱い辛い感覚となっている。その分と言うべきか、HPは無強化で1万を突破しており、宝具と「狂化EX」の恩恵でATKが低めでも強気な攻めが可能なので、単騎の自己完結型と考えればそこまで使い辛くはない。カードバランスは《Quick:1/Arts:2/Buster:2》とセイバークラスの定型で、比較的使いやすい。

スキルは宝具威力を高める「軍略(B)」、NP獲得量をUPさせる「黄金律(B)」の二つ。

Arts2枚に「黄金律」でNPが貯めやすく、軍略で味方の宝具威力をサポートできる。

宝具『神聖たる旗に集いて吼えよ』は前述の通りである。防御ダウンの効果がつらいが、Arts3枚でNPを再チャージしつつ相手を叩きに行ける他、スキル「狂化」の恩恵で突出したBuster性能をさらに底上げできる。オーバーチャージ(NP200%以上or宝具チェイン二順目以降)はスター獲得量に補正が掛かっているため、クリティカル主軸のパーティーにもある程度ではあるが貢献できる。

また『サーヴァント強化クエスト 第2段』にて、最初のピックアップサーヴァントに抜擢。

肝心の強化内容は「スキル『プレラーティの激励(B)』【Buster性能を5ターンUP】の獲得」

このスキル、まずこれまでのスキルにはない長期的な強化が入る点が利点として上がるが、それ以上にチャージターンも7ターンで終了する点が見逃せない。これは素材を惜しまずスキルLv10にするとスキルの切れ目が無くなり、常時Buster強化状態で暴れ回れることを意味しており、ただでさえ「狂化(EX)」の恩恵で高いBusterカードの攻撃力が、エライレベルに跳ね上がることになる。

ここに宝具の攻撃バフが乗っかった日には、単騎で敵陣を崩壊させることも可能になる。

どうみてもセイバーの皮を被ったバーサーカーです、本当にありがとうございます(汗)

また、9周年の『サーヴァント強化クエスト 第17弾』にて「軍略(C)」が「聖乙女の凱旋(EX)」に変化し、3ターンの間「秩序」特性の味方全体のクリティカル威力をアップ、〔善〕特性の味方全体の宝具使用時のチャージ段階を2段階引き上げる状態を付与、フィールドに〔星の力を持つ味方〕がいる時にスターを獲得、自身に毎ターンスター獲得状態を付与……という大幅な強化を手に入れた。

総合すると戦友たるジャンヌの他に、シャルルマーニュのサポートに適したスキルとなっている。

他作品での活躍

Fate/Apocrypha

アニメ版において『FGO』準拠のデザインで登場している(原作では姿は不明)。

シェイクスピアがジャンヌを精神的に追い詰めるために使用した宝具の中にて召喚された。

騎士としての彼がだんだんと「青髭」化していく入り混じった演出や声優陣の演技、終盤で宝具発動の時間稼ぎのためにジャンヌの旗を託されるシーンなど見ごたえのあるものとなっている。

関連人物

生前

ジャンヌ・ダルク

生前の最大の戦友にして、火刑から救いたかった憧れの聖女。

この姿でも彼女の救済を願う程に、その姿は深く焼き付いている。

バレンタインでジャンヌファンクラブなる奇行に出てしばかれたりもするが

フランソワ・プレラーティ

生前の悪友であり、ジャンヌの死後に自身に魔術を教えた人物。

彼との交流が本格的な殺人鬼への失墜の決定的な要因となった。

Fate/Grand Order

ジル・ド・レェ(術)

自身の別側面にして、殺人鬼に成り果ててしまった未来の姿。

その有り様を嫌悪しつつも、あれもまた自身であると認めている。

一方でジャンヌ関連については、何かと息ピッタリな行動を見せている。

藤丸立香

契約したマスターにして、ジャンヌと再開させてくれた恩人。

心の正しい彼/彼女の元で燃え尽きるまで戦う事を誓っている。

ジャンヌ・オルタ

第1部1章にて敵対した、ジャンヌの贋作英霊。変わり果てたジャンヌの姿に絶望していたが、後に現れた本物の姿とあり方を目の当たりにしたことで、部下達共々奮い立ち、決戦時に主人公達の救援に駆けつけた。カルデアに召喚された彼女については、ジャンヌの一人だと認めている模様。

ランスロット(狂)

ゲームでは特に関わりはなかったが、別マガコミカライズではアマデウスの援護を受けた上で討ち取った。あちらの狂化度合いが酷く、弱体化していたのもあるが、それでも大金星である。

エドワード・ティーチ

イベント『セイバーウォーズ』にて共演しており、セイバー・リリィ目当ての黒髭にセイバーキラーの弾除け代わりに連れてこられた。本人も不服だったのかこのイベント内では終始無言であった。

余談

演者について

担当声優の鶴岡聡氏はこちら側の旦那の事をジル・リリィと呼んでおり、ゲームでの実装以前から役作りするなど公式ラジオ等でも思い入れの深いキャラクターと言及している。ちなみにジル・リリィというネーミングの考案者はアルトリア・ペンドラゴン役でおなじみ川澄綾子さんである。

かつて『Fate/Zero』でジルを演じることになった際に関連書籍等を調べ「なぜ彼は狂ってしまったのか」「狂う前の彼はどんな人物だったのか」を研究して役作りをしていたらしい。そのため、ジャンヌと共に百年戦争を戦い抜いた時代のジルが『FGO』で一人のキャラクターとして取り上げられ日の目を見た際には嬉しくて泣いてしまったとのこと。実際に『FGO』もプレイしている他、セイバーのジルを聖杯転臨でレベル100にしている他、モーション改修や強化も切望している。

※ 以下、幕間の物語のネタバレ注意!

彼の願いについて

マイルームにて、彼が聖杯にかける願いを聞くことができる。魔道に堕ちる前の姿でさえ、彼はとある少女の救済を願っていた。さらに、彼の幕間の物語「聖女の剣」は、特異点に残されていた、かつてジャンヌが携帯していた聖カトリーヌの剣を保護(回収)しにいくというエピソード。

かつて共に戦った彼女が一度として抜くことの無かった剣を手に、彼は語った。

「……マスター、ジャンヌ・ダルクとこの剣の伝説をご存じですか?彼女は常に旗を振って我らを鼓舞し、最前線に飛び込んでいきましたが――剣は決して抜きませんでした。血に塗れることを恐れるのか、と私は問いました。すると、彼女は不思議そうにこう答えました。

"いいえ、だって旗を振った時点で、私の手は貴方たちと一緒です

ただ、お恥ずかしいことに剣を使うのは不得手なので。ごめんなさい"

彼女は剣を抜くことなく。しかして、その罪を我らと共有してくれた――ならば、この剣を抜くのは彼女以外に許されない。いつか彼方の世界で、剣を抜くときもありましょう。それまでは、この剣をしっかりと守らなくては。」

彼の中でいかにジャンヌ・ダルクという存在が大きく、聖域と言っても過言ではない程の存在であったかという事が、このエピソードやマイルームでの台詞からよく伝わってくるだろう。

しかし、そんな彼のセイントグラフは再臨の度にイラストに不穏な物が描かれており、最終的なカードイラストは……とりあえず本は捨てた方がいい……また実装された追加スキルの名が「プレラーティの激励(B)」という、あまりに不穏な響きのもの。しかし彼とプレラーティは切り離されて召喚されているため、エイリーク・ブラッドアクスの奥方のように、わざわざ「英霊の座」から干渉している可能性は低い……となれば、この激励は生前にプレラーティから刷り込まれた記憶による幻聴である可能性が高く、既に彼の精神は崩壊寸前の状態のところまで達している可能性が……

センシティブな作品

「マスター、どうか一つだけ……私が壊れた暁には……その令呪で、命を奪ってください」

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