「私はまだ剣士見習いで、騎士の位には程遠いです。
技量もそうですが、精神がまだ鍛えられていません。
いつか必ず、この聖剣に相応しい心の強さを手に入れます」
プロフィール
真名 | アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕 |
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クラス | セイバー |
性別 | 女性 |
身長 | 154cm |
体重 | 42kg |
出典 | アーサー王伝説 |
地域 | イギリス |
属性 | 秩序・善・地 |
好きなもの | 村祭り、馬の世話 |
嫌いなもの | 特になし(嫌いではないが異性とのダンスは苦手) |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | 武内崇 |
CV | 川澄綾子 |
王の修行は辛いものの、馬の世話ができれば幸せ。
概要
『Fate/unlimited codes』で登場したセイバーの新衣装での呼称。
初出となる『Fate/unlimited codes』ではあくまで隠し衣装に過ぎず見た目以外は通常のセイバーと全く同じだった。
そのため後述する設定のうち外見と宝具以外のものは『Fate/Grand Order』で初めて用意されたものである。
表記揺れにセイバーリリィがある。
真名
選定の剣カリバーンを抜き王としての道を歩み始めたばかりのアルトリアの姿。
まだまだ半人前の姫騎士。
その姿は愛らしい百合のようであり、またその瞳も輝かしい希望に満ちている。
多くのことを経験するために国中を渡り歩き多くの冒険譚を残した。
彼女に助けられた者はその華やかさから騎士姫と称えたらしい。
理想の王になるため日々研鑽する浪漫の騎士。まだ半人前なので少女らしさを払拭できず、その心も夢と希望で満ちている。
諸国漫遊時のパーティーは義兄であるサー・ケイとお付きの魔術師マーリンで、たいていアルトリアのお節介から始まりマーリンのひやかしで大事になりケイが尻ぬぐいをするというものだった。
神秘が薄れ破滅に向かうブリテン島を救うために生まれた運命の子。
先代王ウーサーと魔術師マーリンの企てによって作られた『竜の化身』。
ブリテンを守る赤い竜に例えられるのはこの為。幻想種として最高位に属する竜の心臓を持ち体内で生成できる魔力量は他の英霊を圧倒する。
容姿
通常はお団子にしてまとめている後ろ髪を大きな黒いリボンでポニーテールに結えているのが特徴。
鎧の下の衣服も通常版は青を基調とした露出の少ないものなのに対し、こちらは前述の通り白を基調とした背中や腋が大きく露出したデザインになっている。
デザインの大元は本編のUBWルートにてキャスターに囚われた際のドレス姿なのだが、これ自体が社長こと武内氏の趣味が反映されているとのこと。
この格好を見た某きのこによれば(半ば冗談としての発言だが)、リリィが王座についていれば円卓は安泰だったとか。
人物
一人称は「私(わたし)」。
とにかく他者を疑うということを“しない”とてつもなく純真な性格。
純真過ぎて天然ボケともいえるほど。
何事も生真面目に受け止めてしまうため、悪意漏れっぱなしな相手の甘言にもホイホイと乗っかってしまう。
ただ最終的には結果オーライで全てが回ってしまうようであまりの純真さに利用しようとした悪人さえほだされて改心してしまう。周りも彼女の底抜けな明るさと純粋さについつい世話を焼きたくなってしまうある種の天然の人タラシといえる資質を持つ。ここに威厳が付けば間違いなく「カリスマ」と成れるだろう。
未熟ゆえに他者を無碍に傷つけることをよしとせず、また自己評価も小さく常に謙虚に構えている。
しかし争うことを無暗に嫌っているわけではなく互いの成長のために競い合うことに喜びを覚える一面もある。
修行の旅に専念する日々ゆえに長く付き合える友人がいなかったことから、カルデアでの現界によって出会ったマスターや精神年齢の近いマシュとの交流に胸を弾ませている。
あとちょっとドジっ子。
OVA『Fate/GrandCarnival』の「第二特異宴 夜のカブキチョウ』ではジャンヌ・オルタが新人として働くマーリンが経営するキャバクラのNo.1ホステスとして登場。AUO含めた客達はもちろん、同僚であるライバル達(エレナ、メイヴ、玉藻の前)ですら認めざるを得ないカリスマスキルとピュアな性格で活躍していた。OPではいがみ合っている未来の自分とそっくりさんを楽しそうに見ている。
能力
戦闘においては、選定の剣『カリバーン』を主要武器とする。
まだ半人前のため、青セイバーやセイバーオルタに比べ能力は大きく劣る。
モーション中では、踊るような動きで剣撃を振るう他、剣先から宝具の限定開放と思しい光線を放ったりしている。また、剣の軌跡に合わせて百合の花弁が飛び散る演出もなされる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | C | C | B | A | A+ | B |
保有スキル
対魔力(B) | どのような大魔術であろうと、B以下の魔術は無効化する。まだ竜の心臓は目覚めていないのか、成長したアルトリアよりワンランク下がっている。 |
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騎乗(C) | 正しい調教、調整がなされたものであれば万全に乗りこなせる。 |
直感(B) | 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を“感じ取る”能力。研ぎ澄まされた第六感はもはや未来予知に近い。視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。しかし、勘がいいのも考え物。とにかく目に付く人の悩みを敏感に感じ取ってしまうため、会う人会う人、つい手助けをしてしまう事に。 |
花の降る路(A) | 「直感(B)」が変化したスキル。詳細不明。 |
魔力放出(A) | 武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。いわば魔力によるジェット噴射。絶大な能力向上を得られる反面、魔力消費は通常の比ではないため、非常に燃費が悪くなる。 |
花の旅路(EX) | 王への道を歩き出した少女騎士に向けられた祝福(ギフト)。その道行きは希望に満ち、共に戦う者たちの心を前向きにする。 |
宝具
勝利すべき黄金の剣(カリバーン)
- ランク:B→B+(条件付きでA+)
- 種別:対人宝具
- レンジ:1〜30
- 最大捕捉:−
「見ていてください、貴方に勝利を!」
「選定の剣よ、力を!邪悪を断て――『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』!!」
本来は王を選定するための剣。対人宝具の『対人』は敵ではなく、これから所有するものに向けられたもの。
その持ち主が王として正しく、また完成した時、その威力は聖剣に相応しいものとなる。
カリバーンはいわば王権、アーサー王を王として育てるためのものだった。
本来カリバーンは式典用のもの。これを武器として用い真名を解放すればエクスカリバーと同規模の火力を発揮するが、その刀身はアルトリアの魔力に耐えられず崩壊するだろう。
詳細は該当記事を参照。
Fate/Grand Order
事前登録キャンペーンでの配布サーヴァントとして登場。その後期間限定イベント『セイバーウォーズ』にて配布され、さらに2020年1月1日からはフレンドポイント召喚でも呼べるようになった。レアリティは☆4。
なお売却してもレアプリズムは手に入らず、他の配布サーヴァントのフレンドポイント召喚実装の予定はないとの事。
本作では青セイバーと明確に区別され詳細な設定が改めて作られた。
もとは登録特典だったとはいえ、なにげにイベントで配布されたサーヴァントの中で再臨によって姿が変わるのは彼女とマンガで分かるバーサーカーだけだったりする。
ゲーム上での性能
一応は☆4サーヴァントではあるもののこの手のゲームにおける特典のお約束か、はたまた半人前という設定を再現したためかステータスはHP・ATKともに☆3.5相当という中途半端な立ち位置にある。
育て上げればそれなりに強くはなるが、他の☆4セイバーはおろか聖杯転臨で同レベルになった☆3にさえステータスで僅かに劣る。
カードの性能も初期実装サーヴァントの宿命でパッとせずNP効率もスター生成力もお世辞にも良いとは言えない。
所持スキルは、スターを獲得できる「直感(B)」、Busterカードを強化する「魔力放出(A)」、味方全員のNP獲得量を増やす「花の旅路(EX)」。「魔力放出」は成長後と同ランクであるため強化倍率が高く、「花の旅路」も牛若丸の「天狗の兵法(A)」と同等の性能なので、NP効率の都合で宝具を解放しにくい味方をサポートできると、決して悪くはないラインナップである。
また、「直感(B)」は強化クエスト2をクリアすると「花の降る路(A)」へランクアップし、【スター発生数+1、自身のNP増加(最大+20%)&HP回復量増加(最大+50%)】の効果へ強化される。
単純に宝具解放が容易になったのはもちろん、回復効果の上乗せで多少なりとも継戦力が上がっている。
宝具は上述通り『勝利すべき黄金の剣』を用いる。
ゲーム内ではカードの種別は「Buster」で効果は【敵全体に強力な攻撃+自身のHPを大回復】となっており回復効果はオーバーチャージで向上する。
元々リリィのステータスが攻防ともに☆4最低なうえにイベントで配布されるまでは宝具レベルを上げる方法もなかったため、実装当初は最弱の宝具として扱われていた。
だが宝具レベルの上昇に伴う威力の伸び具合は全サーヴァントの中でもダントツで高く、イベントで宝具レベルを最大にすれば他のサーヴァントの強化宝具強化クエストの分も含めた補正がかかる。
さらに2018年3月の『セイバーウォーズ』復刻に際して宝具強化クエストが実装され宝具威力とHP回復量がさらに強化された。
これにより特攻無しかつ宝具レベルが並ばれない限りは同格全体宝具持ちでは最強、宝具レベル1の☆5をも凌ぐ超火力を得た。
ただアルトリア系のお約束であるが守戦は苦手。他のサーヴァントとの連携でArtsによるクリティカルを狙い宝具開放・連射を目指していくのがベストの運用となるだろう。
関連人物
生前
旅の仲間にして義兄。
愚痴を言いながらリリィとマーリンの尻拭いをしていたとか。
旅の仲間にして師匠。
案の定ムードメーカーでリリィのお節介をさらにややこしくしていた。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
お互いに以心伝心と称するほどに心が通じ合っていることが窺える。
少女騎士仲間。
セイバーウォーズでは宝具レベルが成長しない同盟を結んでいた。
セイバーとしての師匠(アサシンだけど)。
彼女の目的に利用されかかったが、その純真さで改心(?)させた。
余談
『Grand Order』におけるリリィの設定は『stay night』で語られたセイバーの生前とは明らかに異なる。特に「男として育てられ、その修行も決して華のあるものでなかった」という設定が反映されているように見えない点が目立つが、はたして……
関連イラスト
関連タグ
Fate/staynight Fate/unlimitedcodes Fate/GrandOrder
セイバー(Fate/staynight) 少女剣士 姫騎士 白百合
メディア・リリィ:二人目のリリィ。同じ性質が気が合うのか、バレンタインの際ではチョコレート作りを教えてくれたりと仲のよいご様子。
ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ:三人目のリリィ。
以下、リリィに関するネタバレを含んでいます
彼女の正体と未来(『Grand Order』)
その正体はある英霊の要素から確立した幻想の様なもの。
彼女が選定の剣を抜き王になるまでの間にあった“もしも”の姿。
確かに彼女には修業時代が存在した。けれどもそれはリリィほど華やかなものでは無かった。2006年版アニメ『Fate/stay night』での回想でも修行時代は質素な男性服であった。
セイバー・リリィとは正史の彼女からズレ、確立したifの存在なのである。
限定イベント『セイバーウォーズ』にてその旨がはっきりと当人から語られており『Grand Order』における原典との矛盾論争にひと先ずに決着がつけられている。
ではリリィが歩んだ歴史ならば円卓もブリテンも全てが幸福な結末を迎えたかと言えば、ヒロインX曰くそれは違うとのこと。
結局、ブリテンも円卓も必滅の終焉を辿ることは変わらないらしい。
ただし結果は滅びでも、それが惨いものか穏やかなものかは当事者たちだけが知る「在り方」であり、リリィには様々な「在り方」の可能性が満ちているという。
超絶余談だが「リリィ」を冠する以上(ifとは言え)特定サーヴァントの成長前ということになるが、彼女の場合は身長・体重共に成長後のそれと全く同じである。
裏関連タグ
クー・フーリン(プロト):彼の若かりし頃と明記されていながら、完全に同一人物とは言い難いifの存在という意味では同じサーヴァント。