「私……本当はどうしたいの?」
「私は……つむぎを超えて……頂点に立つのよ!」
概要
ひみつのアイプリ40話から登場した、真実夜チィに酷似した謎のキャラクター。筐体では第6弾からプレイアブル追加。
チィの絶望に呼応する形でその姿を現し、鈴風つむぎを超えてアイプリバースの頂点に立とうとする存在。
チィと似た姿と同じ声を持つが、チィ本人は別に存在しているため本人が闇堕ちした姿…という訳ではない。
リンリンのデータで確認したところダークチィとチィ本人のデータは一切の全てが一致していないとのことで、少なくとも両者が別人であることは確からしい。
やけにダークな厨二病じみた容姿や言動をしており、闇と共にアイプリバースを全て呑み込むと宣言した際には三ツ葉アイリをもってしても「何を言うとんねんあいつ!」と言われる始末である。
しかしその宣言に違わず黒い稲妻を放ったり、アイプリバース内の太陽を影に隠しアイプリバース全域を闇に包んだりとプリティーシリーズ恒例の悪役らしい能力を持っている。
ゲームではオリジナルのチィとは別人であるためか複数人ライブでチィ本人と組ませる事が可能。
作中での動向
「ねぇ、本当は嬉しいでしょう?ナンバーワンがいなくなったんだから」
人気ランキング一位に君臨するつむぎの存在に心を曇らせるチィに対し、アイプリバースに入るための鏡の中から「一番でいたかったじゃない」と彼女の心情を刺激する形で唆し、アイプリバースへといざなう。
同日にチィを騙る何者かがつむぎにライブのリクエストをする出来事が起きたこともあって、自分のなりすましを探す為につむぎの元に訪れるチィだったが、つむぎの繰り広げる輝かしいライブに圧倒されその心が折れかかったその瞬間。
アイプリブレスから走った黒い稲妻によって発生した影からチィの前に姿を現し、彼女をアイプリバースの外に追い出すことでチィになり替わる形で顕現する。
正体は何かが不明なるも、チィ自身の心の状態(一番星になるを願うも、伝説をまとった不動の一位で圧倒的に敵いそうもないつむぎに届かない悔しさ)を反映して出てくるため、切り離されて暴走してしまった「チィ自身の心の暗黒面」ととらえることも可能ではある。もしくは、「チィ自身の心の暗黒面」に付け込まれているのかもしれない。
曰く「あなたのおかげでようやく外に出られた」ダークチィは、ライブを終えた白つむぎの元へ行き、彼女をクリスタルの中に閉じ込めてしまう(事情を知らない視聴者やMCアイムゥからは何かのサプライズ演出と思われていた)。
描写的に、チィになりすましてリクエストをしていたのは、チィの心を折り彼女になり替わることで白つむぎに近づきたかったダークチィと思われる。
ちなみに一般の視聴者からは未だにアイプリのチィ=真実夜チィと認識されていない(チィ本人のアピールっぷりをもってして未だに認知されていないのはもはや不憫ではある)ため、チィ本人が暴れまわっていると認識されていないのは不幸中の幸いではある(仮に認知されていた場合チィ本人がバッシングを受ける可能性があった)。
ダークチィの誕生の際、オリジナルのチィはおともだちエナジーを奪われて暫くの間アイプリバースインすることができなくなった。顕現の際にそのエナジーを使用したと考えると、ダークチィは本人の負の面を抽出して誕生したAIだということもできるだろう。
そんなチィに代わり、ダークチィの暴走の阻止とつむぎの救出は、青空ひまりと星川みつき、そしてカルテットスターに託される事に。
彼女の着ているコーデがグランプリコーデの成れの果てであることを突き止めたサクラからコーデを賭けたアイプリグランプリの開催という挑戦状を叩きつけられたダークチィは、現スターアイプリであるカルテットスターとの直接対決に身を投じるのだった。
カルテットスターとの対決のとき、最終的にはカルスタに軍配が上がるものの、ダークチィは単独にもかかわらず、サクラとタマキ含む4人に匹敵するくらいの稲妻ライブをこなす。
真実夜チィいわく、その強さは「一人であることを突き詰めた強さ」なのだという。大きな負の情念がエネルギーに転化したかのようであった。
プリティーシリーズらしい展開になりつつあるものの余りに唐突感ある様に思われがちだか伏線は地味に張られており、例えば第4回アイプリグランプリの際にカルテットスターら一部のアイプリ達の出場停止、これからひまりに挑もうとするみつきの閉め出しによる不戦敗とどれもつむぎにとって都合の良い事ばかり起こった点(決勝戦はグランプリコーデが自らつむぎを選んだ事による不戦勝となったため無関係だが)等である。描写的につむぎが仕組んだのかと当時の視聴者からは疑われていたが、もう1人のチィが現れたためその説は撤回された。
この他、物語序盤から度々確認されたグランプリコーデが自我を持ち始める現象もまた、アイプリバース内に巣食うバグがアイプリ達の感情を学習した結果誕生したと視聴者から考察されており、ダークチィの誕生に関係しているのではないかと囁かれている。本物のチィ曰く「ひまり達と出会わず、一番星を見つけられなかった自分の姿」らしい。
そのバグは、アイプリバースそれ自体と密接な関係を持つつむぎが感情を得たことで生まれたと45話で語られた。
しかし、そんなダークチィも実際は真の黒幕の尖兵でしか無かったようで…。
容姿
当初の姿はチィ本人に酷似した髪型をしていたが、41話からはチィと対照的にメッシュが入り毛先が外側に鋭くカールした髪型になった上で片目を隠した厨二病チックな装いとなっている。
装着するコーデはウィッシュメロディグランプリコーデというグランプリコーデが変貌したものであることが示唆されており、アイリからダークウィッシュメロディコーデと命名されている。
ブランドはラブマイミュージックとなっているため、本来ならチィ本人にマッチするコーデだったのだろうが……
第5回アイプリグランプリ終了後、コーデ自体はダークチィがアイプリミュージアムから盗み出したものではなく、これまでのコーデが意思を持ち始めた様なコーデ自身が表に出てきてダークチィを操っていた事が判明する。
連れているアイムゥはチィのアイムゥを黒くした見た目のダークチィムゥ(CV:和多田美咲)。筐体で審査員として登場するデビムゥと似ているが触覚のデザインや配色が異なるため別個体である。
楽曲
曲名 | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
---|---|---|---|
GIRA GIRA STAR | mekakushe, 笹川真生 | 笹川真生 | 笹川真生 |
チィの持ち歌と同一タイトルだが歌詞は非常にネガティブな内容で、言わば「ダークバージョン」のような扱いになっている。
ダークカルテットスターが別の曲になってる一方でこちらになっているのは、後ほどの演出のためにダークチィの曲はオリジナルと同じである必要があったためと考えられる。
関連タグ
ピッコロ大魔王:(ジャンルや世界観が違うものの)同じ元々1人だったが悪の心が分離して具現化した存在。
ダークロックマン:約20年前のテレ東のアニメに登場したもう一人の自分で名前が似てるだけではなく黒幕の尖兵かつ自分で正体発覚まで成りすましを行ったのも共通。
アナザーライダー:その存在が生まれたのを境にオリジナルが存在できなくなる点で共通。また成り代わったほうが悪事を働くという点も類似点が見られる。
以下、結末のネタバレ注意!
第43話では新たに誕生したダークカルテットスターを後輩と慕ったもののエネルギー弾での攻撃で排除されかけ、撤退した。そして第45話で、おともだちエナジーが回復してバースインできるようになった本物のチィと対決。激闘の末、自ら負けを認めて消滅した。
彼女の消滅によってダークウィッシュメロディーコーデはウィッシュメロディーグランプリコーデに戻り、チィの手元に入った。このことから考えるに、ダークチィの存在それ自体、ある意味ではウィッシュメロディーグランプリコーデによる自身の着用者を探す試練そのもの、絶望を希望に換え、自分自身の負の感情を超えられるアイプリを発掘する試練だったのかもしれない。