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ウェディングドレスの編集履歴

2014-04-05 12:35:15 バージョン

ウェディングドレス

うぇでぃんぐどれす

婚礼の儀式の際に女性が着用するドレス。いわゆる花嫁衣裳の事である。

婚礼の儀式の際に女性が着用するドレス。いわゆる西洋風の花嫁衣裳の事である。形式などに決まりがある訳では無いが、通例では“純白のドレス”の事を指す。


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別名・表記揺れ

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概要と歴史

元々はキリスト教における婚礼の儀礼用衣裳であったが。現在では特にキリスト教徒で無くても、広く世界中で一般的な女性用の花嫁衣裳として定着している。


現在は通常、特に要望などが無ければ純白のフォーマルドレス風に仕立てる事が一般的だが。18世紀以前は特に様式や色などに決まりは無く、むしろ実家の財力を誇示したり婚礼自体を盛り上げるために、、時にはをベースにドレスを仕立て、それにの華やかな刺繍を施し絢爛豪華にするのが普通であった。


俗に「純白のドレスは貞節(処女性)の証」と言われるが、その様な習慣も言い伝えなども全く無い。いわゆるガセビア。ただしを着ないという事では無く。当人の趣味趣向が合えば、純白のドレスも時折仕立てられたが、あまり一般的な色合いでは無かった。


これは当時の特に庶民階級や下級の貴族では、ウェディングドレスを結婚式の後も「よそ行き用のオシャレ着」として着続ける習慣があったため。何回も着るうちに汚れが目立ってくる純白のドレスはあまり好まれなかったためである。逆に裕福な家庭の娘は、汚れを気にせずにドレスを着られるという事をアピールするため、純白やそれに近い淡い色合いを好んだ。このため「純白のウェディングドレス」を着ることは暮らし向きに困っていない富裕層である事の証明でもあった。


しかし中世ヨーロッパ社会は完全な男尊女卑社会であり、結婚に際して花嫁側が花婿側よりも華美に着飾る事は、当時の社会習慣では極めて無礼な振る舞いと考えられていたので。男性側がかなりの社会的上位階級で、尚且つ花嫁側の実家(特に父親)もかなりの富裕層で無い限り。婚礼に際しての「純白のウェディングドレス」を着る事はあまり一般的では無かった。


尚、古代ローマ帝国では「黄色のドレス」こそが最も花嫁に相応しい色だとされていた。同様に東アジアでは「白は死装束」として一般的には不吉な色と考えられていたため、めでたい婚礼の場で白い衣服を着る習慣は無く。日本でも明治以前は通常、女性の婚礼衣裳と言えば「黒一色の引き振袖」であった(ただし公家武家階級では白い着物を着る事もあった)。


純白のウェディングドレス

イギリス女王ヴィクトリア女王1840年の結婚式の際、それまでの英国王室伝統を破って「純白のウェディングドレス」を着て式に臨んだ。また純白のドレスの他にも、ヴィクトリアは伝統に反してベールを頭に被っていた(伝統的な英国王室スタイルではベルベットマント)。この事は当時、ようやく発達し始めた「イラスト付き新聞」によって大きく報じられる事になり。この出来事をきっかけとして、イギリス国内のみならずヨーロッパ全土で「結婚式では純白のウェディングドレスを着て」~というのが当時の女性たちの憧れとなった。いわゆる「ロイヤルウェディング・ブーム」の先駆けである。


また余談ではあるが。夫となったアルバート公ドイツ出身であったため、イギリスでもドイツ風の習慣を行い。当時は一般的でなかった「クリスマスツリー」を王宮内で飾り、家族と共にクリスマスを祝った。これもまたイラスト付き新聞によって報じられたため、この女王夫妻の習慣を一般家庭でも真似して、クリスマスにツリーを飾る習慣がヨーロッパ全土に広まった。


純白と処女性

アパレル産業はヴィクトリア女王の「ロイヤルウェディング・ブーム」に乗っかり、大体的に純白のドレスは花嫁の証」として売り込んでいった。このため「純白=花嫁」というイメージは強く社会に刷り込まれる事となった。こうして元々、花嫁に期待されていたイメージ自体が「純白」という色のイメージにも刷り込まれて行き、19世紀の終わりにはすっかり「純白は純血と処女性の証」という社会的イメージは完成していた。


このイメージは「純白のウェディングドレス」が広まると共に世界中でも一般化していき。今では「白は死装束」として忌み嫌っていた東アジア圏でも、特に抵抗無く着られる様になり、それと同時に純白のイメージも良い印象を持たれる様になった。そのため現在ではほぼ世界中で「純白は処女性の証」というイメージが一般的に信じられる様になっている。この影響で逆に「色物柄物は処女性が無い」というイメージが生まれ、特に日本では「女性が再婚の場合は白を着るべきでは無い」という考えが広く浸透している。


もちろんこれは先に「純白のウェディングドレス」あってのイメージなので、何らかの伝統や習慣に起因しているものでは無く、比較的新しく発明された文化である。何故ならウェディングドレスを着る習慣自体が、元々は中世ヨーロッパの王侯貴族の習慣であって庶民の習慣では無い事。また中世ヨーロッパの王侯貴族の間では結婚自体が基本的に政略結婚なので、利害関係が変化すればすぐに離婚再婚を繰り返す事は普通だったためである(敢えてドレスの色を変えて結婚回数をアピールする必要性が無い)。


現代のウェディングドレス

19世紀以降、庶民階級の平均所得が向上し。また衣服クリーニングする技術洗剤なども発達したため、「純白のドレス=金持ちの象徴」では無くなった。それに伴い特に機械編みの技術が飛躍的に発達したため、刺繍などを華美に施さなくてもレース編みなどで白いドレスでも豪華に装飾できる様になった。こうして比較的、安価に純白のドレスが手に入る様になり、一般庶民階級の女性でも「お姫様の様な純白のドレス」を着る夢が叶う様になった。


こうして西欧社会で一般的になっていった「純白のウェディングドレス」は、その後の西欧文化の世界規模での広まりと共に、非キリスト教圏でも好意的に受け入られるようになり。今ではイスラム教徒の間でさえも「純白のウェディングドレス」がスタンダードとなりつつある(伝統的にはなどの派手な色合いが着られる)。


日本でも明治以降はいわゆる白無垢と呼ばれる純白の着物を花嫁衣裳として着る習慣が生まれ、進歩的な考えを持つ子弟の間では洋装を取り入れてウェディングドレスを着る事もあった。特に一気に欧米文化が流入した1945年以降は、日本でも圧倒的に「純白のウェディングドレス」がスタンダードとなって来ており。いわゆる「純白のドレス、ベールブーケ」の3点セットが花嫁衣裳の定番となっている。また最近ではこれに「ティアラ宝冠)」を被るのも流行の一つとなっている。


セクシーなウェディングドレス

日本などでは一般的では無いが。西欧、特にアメリカではウェディングドレスに花嫁側がかなり大胆なセクシー路線を求める事も多い。これは20世紀後半に入ってから、欧米社会では女性の魅力として“ホット”である事、つまり性的アピールに秀でている事を良しとする考え方が一般的になったためである。


20世紀前半まではウェディングドレスには「貞淑な花嫁」という社会的イメージが期待されていたため、一般的なナイトドレス等とは異なり、肩や胸周りなど極力肌の露出が少ない様にデザインされていた。これにはもちろん西欧社会に今持って大きな影響を与え続けている“キリスト教的価値観”が大きく関係していた事は言うまでも無い。


誤解されてる事が多いが、元来はアメリカ社会でも1960年代までは女性は貞淑である事が理想とされ。特に結婚した女性は仕事などせずに家庭に入り、料理洗濯などの家事を黙々と熟して子供亭主の世話に明け暮れて一生を終えるのが理想とされていた。また女性には性欲自体が有ってはならないと考えられていた。しかし1970年代から始まった「ウーマンリブ運動」はアメリカ社会に大きな影響を与え、女性の地位向上や社会進出のための具体的な法整備などに繋がった。


こうして女性や社会の価値観に大きな変化が生じた結果。21世紀の今現在では、アメリカのみならず日本などのアジアでも、大きく胸元を開けたセクシーなデザインや、そこまで行かずとも普通にノースリーブ(袖無し)のドレスが主流となっている。また下半身を覆うスカートも伝統的なプリンセスタイプでは無く、女性の腰から足にかけてピッタリとくっ付いてボディラインを強調したマーメイドタイプも多く好まれる様になっている。


一方、前述の様にアメリカではさらに過激にセクシーさをアピールするため。ほとんど下着と見まごうばかりに露出部分を多くしたり、スカートもいわゆるミニタイプの物が好まれる傾向にある。またドレス自体は比較的無難なデザインを選んでも、その下には過激なセクシー路線を強調した「ブライダルランジェリー」を着る事が通例で。これはいわゆる花嫁側の「初夜のための勝負下着と言って良い。

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