概要
現在、人類が持つ究極の兵器。歴史上、実戦で使用されたのはまだ日本に落とされた2例のみ。
原理
ウラン235やプルトニウム239などの原子核に核分裂反応を爆発的に起こし、その時発生するエネルギーを利用した兵器。
歴史
20世紀前半に開発と研究が各国で進められた。日本やドイツも研究を行っていたが、技術的困難から実用化は絶望的とみなされていた。
原子爆弾の基本原理はイギリスの科学者が開発。最終的に実用化にこぎつけたのはアメリカ合衆国で、1945年、ニューメキシコ州アラモゴードにて初めて実験に成功。米軍は日本の広島市と長崎市に原爆を投下し両市に甚大な被害を与えた(広島は街のど真ん中に投下されたためほぼ壊滅。長崎は投下地点が予定から外れたため、中心部の被害は限定的なものにとどまった)。
原子爆弾の起爆原理はアメリカの最高機密であったが、冷戦が始まると、米英による核独占を危惧した共産主義者のスパイがソ連に情報を漏洩し、ソ連も核兵器を保有するようになった。米ソに続き英仏中も保有し、核実験が各地で展開されて大量の放射能が地球上に撒き散らされた。
現代では核拡散防止条約により上記の五大国以外の核保有禁止が取り決められているが、批准しない国も多い。
現在、インド、パキスタン、北朝鮮も原爆保有している。イスラエルやイランが保有を疑われているが、肯定も否定もしていない。
冷戦期に韓国や台湾、スウェーデン、スイス、南アフリカ、イラクなども原爆の保有計画や研究開発をしていたが、これを関知したアメリカ合衆国の圧力により開発が取りやめられている。