概要
P.A.WORKSの15周年記念企画で、P.A.WORKS初のロボットアニメ作品。監督は岡村天斎が務める。全2クール26話予定。
2016年春アニメとして、TOKYOMX、KBS京都、サンテレビおよびBS11、ついでに(製作スタジオ絡みで)赤坂のお友達約1局において放送。主題歌をロックバンドのGLAY(前期・後期とも)が手掛ける。
ストーリー
富山県に暮らす白羽由希奈は黒部ダムにある国際研究機関・国連黒部研究所の所長の娘だった。そこは表向きは人型兵器「ジオフレーム」の研究開発を目的とし、実際には60年前のダム建設で発見された謎の遺物「アーティファクト」の人型物体と「ザ・キューブ」を調べるために設立された。
2016年の夏、進路に悩む由希奈が研究所を訪れた時、謎の飛翔体が富山各地に落下し、そこから夥しいロボットが現れ、研究所に襲い掛かった。その際、由希奈が触れたザ・キューブから謎の男が出てくる。彼は450年前から蘇った侍・青馬剣之介時貞だった。
時を越えて出会った由希奈と剣之助は人型物体「クロムクロ」とともに宇宙からの侵略者と戦う運命に巻き込まれていく。
登場人物
メインキャラクター
立山国際高校
ソフィー・ノエル(CV:上田麗奈) 由希奈のクラスメイトのフランス人留学生。GAUS2号機パイロット。
荻布美夏(CV:瀬戸麻沙美) 由希奈の親友。コスプレイヤー。
赤城涼斗(CV:石川界人) 由希奈の幼馴染。由希奈に好意を抱いており、剣之介に対抗意識を持つ。
茅原純大(CV:小林裕介) 涼斗の親友。撮影マニアの動画配信オタク。
ホセ・カルロス・高須賀(CV:武内駿輔) 涼斗の親友。日本人とスペイン人のハーフ。スペイン語は話せず、富山弁でしゃべる。
宇波茉莉那(CV:杉平真奈美) 由希奈の通う学校の養護教諭。
武隈直樹(CV:木内秀信) 由希奈や美夏の担任教師。苦労性。
由希奈の家族
白羽洋海(CV:東條加那子) 由希奈の母親で黒部研究所所長。ワーカーホリックだが親馬鹿。
白羽岳人(CV:大川透) 由希奈の父親で素粒子物理学の研究者だったが、ある時を境に「鬼」の伝説を追い求めるようになる。8年前に「鬼と仲良しになって帰ってくる」と言って出かけ、そのまま失踪。
国際連合黒部研究所
トム・ボーデン(CV:木村良平) GAUS部隊のクソケツ隊長。GAUS1号機パイロット。
リュウ・シェンミイ(CV:植田ひかる) GAUS1号機ナビゲーター。冷静沈着。
セバスチャン(CV:楠大典) GAUS2号機ナビゲーターで一等陸佐でソフィーの執事。
リタ(CV:Lynn) 守備隊司令塔オペレーター。眼鏡でショートヘア。
ベス(CV:木村珠莉) 守備隊司令塔オペレーター。金髪でそばかす。
ポーラ(CV:佐藤利奈) ピンク髪の研究員。洋海の助手的存在。
ハウゼン(CV:内田夕夜) 研究所専属医師。マッドサイエンティスト気味。
エンリケ(CV:河内孝博) カルロスの父親で研究所の建設作業員。
国連関係者
キャリー・ダノム(CV:本田貴子) 国連地球外生命体研究局員。
ヒース・キングスレイ(CV:田中進太郎) 国連地球外生命体研究局員。
その他
ゼル / ゼルイーガー・ミュンデフ・ヴィシュライ(CV:宗矢樹頼) 襲われそうになった由希奈を助けた黒マント姿の謎の人物。鬼によく似た異星人で、クロムクロの窮地に度々加勢する。
エフィドルグ
ヒドゥ(CV:中西英樹) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官でイエロークラブの搭乗者。剣乃介達の前で自爆し、地球人類の前に初めて姿を現した敵側の人間となった
ヨルバ(CV:谷山紀章) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官。
イムサ(CV:櫻井トオル) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官。
ミラーサ(CV:山田唯菜) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官。
フスナーニ(CV:遊佐浩二) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官。ロングアームの搭乗者。剣乃介は鷲羽家の三番組組頭、斎藤定九郎ではないかと考えていたが…。
ムエッタ(CV:豊崎愛生) エフィドルグ「ゲゾンレコ隊」所属辺境矯正官。雪姫そっくり。
レフィル(CV:斧アツシ) エフィドルグ地球派遣部隊「ゲゾンレコ隊」の隊長。
機体としてのクロムクロ
黒部で60年前のトンネル工事中に発見されたアーティファクトの一つである謎の人型機動兵器。これを動かせなかったことが、黒部に研究所が設置された理由である。コクピットとなる「ザ・キューブ」(剣乃介は「馬」と呼んでいる)が組み込まれることで起動する。剣之介の乗機で、複座式の機体。生体認証システムを持ち、登録者(剣之介と由希奈の二人、後にムエッタも)しか起動はできない。元々はエフィドルグ製の機体で、戦国時代に雪姫が奪い取り、当時は剣之介と彼女が搭乗していた。機体はナノマシンの集合体で構成されており、例え損傷しても周囲の物質を吸収して徐々に修復できる。フスナーニ曰く、二人乗りの本機は「旧式」であるらしい。武装は背部に装備した二振りの青白く光る超振動刀で、接近戦に特化している。この超振動刀は敵が使用する物も含め、対象を斬撃・刺突するとアポトーシス命令でナノマシンの再生システムを破壊・無力化する作用があり、敵機は刺された箇所から徐々に青黒く変色して機能停止する。飛行能力はないが、ゼルの搭乗機クロウと合体することで飛行と重力シールドの展開が可能になり、超振動槍も装備される。
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第一話 | 鬼の降る空 |
第二話 | 黒き骸は目覚めた |
第三話 | 城跡に時は還らず |
第四話 | 異国の味に己が境遇を知る |
第五話 | 学び舎に来た男 |
第六話 | 神通の川原に舞う |
第七話 | 東雲に消ゆ |
第八話 | 黒鷲の城 |
第九話 | 岩屋に鬼が嗤う |
第十話 | 不遜な虜 |
第十一話 | 闇に臥したる真 |
第十二話 | 黒部の夏に地獄を見る |
第十三話 | 祭囃子に呼ばれて |
第十四話 | 祭に踊る羅刹 |
第十五話 | 追分の果て |
第十六話 | 再会は水に流れて |
余談
- 富山県を縄張りとする地方紙・北日本新聞によると、富山県が舞台とされているとのこと。ゆえに物語のメインステージと言えるダムは、黒部ダムがモデルと言われている。
- 主題歌を歌うことになったGLAYに関しては、正式発表を前にP.A.WORKSのお膝元兼舞台とされている地で行ったコンサートで、本作のことをネタにしていた事を、本作の公式ツイッターで明らかにしたうえ、その事を先に述べた北日本新聞で笑いものにされたことも報告している。
- 作中、「凪のあすから」や「TARITARI」に出た衣装をキャラクターが着るシーンが見受けられた。これらは、同じ制作会社故にやっちゃったシャレである。いずれも、各作品の制作委員会の許諾を得てはいる。
外部リンク
関連項目
2016年春アニメ P.A.WORKS 富山県 剣由希 ロボットアニメ
黒部の太陽:本作同様黒部ダムをモチーフとした作品。ただしこちらは長野県側がメイン且つ実話がベース。